Vol.20 ビジネスの基礎、情報感度を高める

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
「対課題スキル」 のなかで基本になるものが「情報力」。ビジネスはすべて情報から始まるといっても過言ではありませんね。今回は、情報力の柱の一つの「情報感度」を簡単に 高める方法をお伝えします。

 対課題スキルを構成するものとして、「情報力」「問題意識力」「課題力」「戦略力」「遂行力」をあげました。
その時に、自分が取り組む仕事の内容や役割の違いによって、これらのなかで重視される項目 が変わってきます。ただ、「情報力」はどのような場合にも必要とされることが多いもの。そこで、まずは「情報感度」を高めましょう。

 

「情報収集力」が高い人の特徴は?

 ある「チカラ」を向上させる方法を考えるには、その「チカ ラ」がどのような部品で構成されているのかを整理します。次に、個々の部品の性能を上げる方法、そして、高い成果を手に入れるには、それらの部品をどのよ うに組み合わせればよいかを考えます。モノゴトを考える際には、このように「分けて」「整理し」、次に「組み合わせる」ことが「基本の基」になります。

  情報力は大きく2つの部品に分けることができます。まずさまざまな情報を集める「情報収集力」。そして、集めた情報を読み解く「情報分析力」です。当然で すが、皆さんが仕事をする場合に、まず発揮されるのは「情報収集力」ですね。

 では、情報収集力が高い人にはどのような特徴があるのでしょ うか。「情報感度が高い」こと、「最新の情報に通じている」こと、そして「多様な情報源を持っている」ことです。皆さんの周りにいる情報収集力が高い人を 思い浮かべてください。きっとこのような特徴を持っているはずです。

 

「情報感 度」が低い人は情報を見逃している

 現在は、インターネットの検索エンジンを使えば、誰でも手軽にさまざまな情報を手に入れることができ ます。しかし、実際に情報収集をさせてみると、人によって大きな差ができます。この差ができる基になっているのが「情報感度」です。

 自分 が取り組む課題に必要な情報はどんなものか、ということが分かっていなければ、有効な情報収集はできません。情報感度が低い人は、その課題に直結している ことが誰にでも分かる、狭いジャンルの決まりきった項目の情報にしか関心を持ちません。人は多くの情報に触れても、関心を持った項目しか収集しませんか ら、情報感度の低い人にはいつも同じような、誰でも知っている情報しか集まらなくなるのです。

 

情報を分類する基準を用意する

 では、「情報感度」を高めるにはどうすればよいでしょう。まず、 自分の仕事について、日ごろから関心を持つ領域を、思い切り拡げておくことです。業界や競合製品については当たり前。もっともっと拡げ、くわしくなっておか なければなりません。

 まず、自社の事業・組織・財務の現状を客観的な情報として整理し、強みと弱みを理解しておくこと。次に、競合会社の 状況についても同様の項目で知っていること。さらに大事なのは市場について、マクロとミクロ、両方の視点で視ておくことが必要です。市場全体の動きと共 に、個々の顧客の行動を知っておく、ということですね。もちろん、金利の動きなど、社会全体の動きにも、常日頃から関心を持っていてください。

  なにか、すごく大げさに聞こえるかもしれませんが、要は、「自社」「市場と顧客」「競合」「環境」のあらゆる事柄に、いつでも関心を持ち、敏感になってお くと、情報感度が高まっていくのです。その際に「自社」「市場と顧客」「競合」「環境」といった、情報を分類する「箱」を、いつも設定おくことで、自分の 頭のなかに情報が整理されて蓄積されやすくなるのです。

 

情報を分類・整理しなが ら日経を読む

 ここまでくればもうお解かりですね。情報感度を高める第一歩は、日常的に「たくさんの情報」に「触れ続けること」なので す。その具体的な方法としてお薦めするのは、新聞を毎日読むこと。起業家であれば「日本経済新聞」ということになるでしょうか。

 「新聞な んか毎日読んでいるよ」と言う声が聞こえてきそうですね。でも、ここで大事なのは読み方です。すべてを精読する必要はありませんが、記事全体をざっと見渡 したうえで、自分のビジネスに関係がありそうな記事を、「市場と顧客」「競合」「環境」という「三つの箱」に分類し、各項目 で自分が関心を持ったものを、少なくとも毎日各3本はきちんと読んでみてください。別に切り抜いておく必要はありませんが、特に関心を持った記事について は、その日のダイアリーにキーワードをメモしておくと、後で検索することもできます。

 これを6カ月も続けると、頭のなかに先の「三つの 箱」と「自社」の、四つのデータベースの回路が構築され、新しい情報に接した際に、以前は自分にとって価値がないと思えた内容であっても、自分のビジネス と結びつけて考え、その情報の価値に気づくようになっていきます。こうなれば、あなたの情報感度はどんどん磨かれ、高まっていくはずです。要は、読み方な のです。

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