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大挑戦者祭2005 レポート

開催日:2005年2月11日(建国記念日)  会場:東京国際フォーラム

会社員から起業

「会 社員から起業する」と一言に言っても、その理由や過程には様々なものがあります。今回は、自動車を使った移動式のカレー販売店から事業をスタートし、中国 進出の目途も立っている吉野幸則さん、売上世界第2位のスーパー営業ウーマンから起業家へと転身を遂げられた和田裕美さん、ネットビジネスをこなす傍ら大 学での講師活動もしておられる覚田義明さんの3名にお集まりいただきました。三者三様の独立起業のあり方から見えてくるものとは――



山口氏 まず、皆さんがどのようなプロセスで会社員から起業に至ったのか、というお話からお聞かせ願えればと思います。



吉野氏 あまり格好の良い話ではないのですが、“サラリーマン”ができなかったんです。企画書を出しても上司に全部握りつぶされたりして、「この環境では自分のや りたい仕事をするには無駄な時間やエネルギーがかかりそうだ」と思った。あと、中国で商売がしたいと思っていたんですが、サラリーマンをしているとなかな かお金がたまらないんですよね。「それなら自分で商売を始めてみよう」と、そんな軽い気持ちもありました。
山口氏 和田さんは会社員時代、英会話教材などを販売する日本ブリタニカ(株)で営業の仕事をしていらっしゃいました。世界中の支社の中で第2位、日本では1位の成績だったそうです。そんな成績を出していながら、どうして会社員をお辞めになったんですか?
和田氏 本当は辞めたくなかったのですが、会社が外資系の企業で、ある日突然「日本撤退」ということになってしまいました。ですから、いろいろと考えて準備をし て……というのではなく、リストラから起業したという感じです。最初は「お知り合いの縁」から、今の営業コンサルティングの仕事を始めて、それが次第に拡 大してきたという感じですね。
山口氏

覚田さんは、なぜ独立をしようと思われたのですか?

覚田氏 もともと学生時代にバイトを沢山していたんですが、その頃はとにかく時給を上げることに燃えていました。会社員になってからも、セミナーやコンサルティン グといった業務は時給で換算できるんですが、給料が増えると本当に嬉しいんですよね。感動する。それで、いつしか「上の世代から貰ったチャンスや環境を、 今度は下の世代に与える立場になりたい」と思うようになりました。こうして「10年後までに学校と研究所を作るぞ!」という計画を1990年に立てたので すが、気がつくと何も変わらないまま1995年になっていた(笑)。その時に「このままでは何も変わらない、とりあえず会社を辞めてみよう」ということで 会社を辞めました。
山口氏 会社員時代の経験で、今の仕事に役立っていることなどはありますか?
覚田氏 本当は研究開発の仕事がやりたかったのですが、営業に「売れない」と言われた企画でも、自分が売りに行くと意外と売れたりしまして。「実は営業向きなん じゃないか」ということで、営業に回されたりとかもしたんです。この他、社長秘書や総務、経理といった「会社を動かす」部署も経験しました。こうした経験 を経て、会社の利益を生み出すメカニズムが真に理解できたという側面もありますし、単に「自分で動く」だけではなくて、「人を動かす」ような仕事がした い、と思うようになりました。起業への大きな下地ができたということです。
山口氏 独立・起業した後、これは失敗した、というようなエピソードはありますか?
吉野氏 苦しいかと言われれば、「常に苦しい」ですよね。だいたい商売の打率は1割ぐらいですから。10回やって9回は失敗している。しかし、叩かれることに慣れているから何とかここまで来れた、というところがあります。


山口氏 吉野さんはどうやって開業資金を用意されたんですか?
吉野氏 当 時の銀行は旅行、結婚や車の購入などではお金を貸してくれるのに、「開業資金」ではお金を貸してくれませんでした。そこで、「結婚資金」として200万円 を借り入れたんです。結婚式をするにあたり、まずできるだけ偉い人達に片っ端から招待状を出しました。名刺交換をしただけのような人で、僕も覚えていない ような人だから誰も来ないんですが、みんなご祝儀をくれる(笑)。さらに、披露宴はお金がかかるから友達を呼ばず、そのぶん2次会・3次会には、実際の経 費よりも高い参加料で友達を100人ぐらい集めました。このやり方で200万円ぐらいの開業資金を捻出しました。
山口氏 結婚を機に開業資金を集める、と。裏技ですね。
吉野氏 しかし、銀行には嘘をついていないですし、友人が結婚した時には、くれた分を払って還元するようにしています。
山口氏 そうして開業資金はめでたく集まった。その後につらかったことはありますか。
吉野氏 お 金がある時には、不思議とお金と一緒にいろいろな人たちがついてくる。コンサルタントとか(笑)。それで無駄なコンサルティング契約をしてしまって、余計 な出費が嵩んだことはありました。このように、お金があると余計な失敗が多くなるので、「お金がない」ぐらいの方が自分には良いようです。
山口氏 和田さんのつらかったことなどは?
和田氏 「何となく」独立したので、大金を借りて動かすといったことは特にしていません。ですから、お金の面ではなく「明日が見えない」ことが最もつらかったです ね。あと、「ブリタニカの社員」としての私を知ってくださる方は沢山いたのですが、会社がなくなって肩書きがなくなると、個人としての私のことは誰も知ら ないし関心がない。そんな冷たい空気を感じましたね。独立する前は世間を見る目が甘かった、ということかもしれません。
山口氏 覚田さんはどうですか?
覚田氏 まずカードが作れない。和田さんは初年度の年商が6億5000万円もあったと伺い、すごいと思ったのですが、僕は初年度に年商60万でしたからね(笑)。 こんな状態では会社なんか作れない。弱っていたのですが、経理を任せている人に「たまたま余っている会社がある、タダであげるよ」と言われた。それが今の 会社なんです。
(一同) そうなんですか?
覚田氏 ええ。さすがに年商60万ではきつかった。開業資金を借りようにも、県や国の人に「実績がいる」と言われるんですよ。これから開業するんだから、実績なん かある方がおかしいのに(笑)。あの頃の「独立」とは、もともと所属していた会社の商品やノウハウを外に持ち出す、ということだったんですね。でも、僕は それは本当の独立ではないと思います。独立とは「自分でゼロから始める」ことですから。その点、今は1円からでも独立ができる。良い時代になりましたよ ね。

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会社員から起業
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