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ポイント/結論
Q. 物件を借りるための初期費用(保証金や礼金など)300万円も融資の対象になりますか?
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- 保証金や礼金は、内装工事費などと同様に融資の対象になります。
- 保証金は「設備資金」、礼金や仲介手数料は「運転資金」扱いとなりますが、礼金などは自己資金でまかなうのが望ましいといえます。
- 融資決定前に正式契約するのはリスクが大きいため、「融資特約」を盛り込むよう交渉するか、代替物件も探しておくことが重要です。
上野 光夫(うえの みつお)資金調達コーディネーター、中小企業診断士として、新規創業や事業者に向けた融資・資金調達を全国で支援しています 。飲食やWeb、介護業界に強みを持ち、日本政策金融公庫などの融資や補助金活用に加え、起業を成功に導くトータルアドバイスも提供する専門家です 。
質問
飲食店を開業するため、中野周辺で物件を探しています。
候補物件が見つかりましたが、保証金や礼金、仲介手数料などの「物件取得費」だけで300万円ほどかかります。
【現在の状況と悩み】
- 融資希望:内装工事費とは別に、この「物件を借りるための初期費用300万円」も融資の対象になりますか?
- 懸念点:不動産屋からは「先に契約(入金)しないと他の人に決まってしまう」と言われて焦っています。
融資を前提とした物件探しの進め方について、注意点を教えてください。
専門家による回答: 保証金・礼金で300万円。物件を借りるための費用も融資対象? (回答者:上野 光夫氏)
物件の保証金や礼金は、内装工事費などと同様に融資の対象になります。
まず「保証金」は経理の処理で固定資産に計上しますので、「設備資金」になります。
一方、礼金や仲介手数料は、運転資金として対象にはなりますが、融資する側の観点では、自己資金でまかなうが望ましいといえます。
次に、融資を前提とした物件探しの進め方について、注意点を解説します。
以下の3点が重要です。
1. 融資の審査にパスするとは限らない
融資の審査は、必ずパスできるとはいえません。
先に物件の賃貸契約を締結しても、融資が通らないこともあり得ます。
私が以前、日本政策金融公庫で審査の面談をしたときに、「物件の契約をしたので、融資が出ないと困ります」とおっしゃる方がいました。
その場合、審査担当者としては「この人はリスクを想定せずに計画を進めている」といった印象をもったものです。
そのため、物件の賃貸契約を締結するのは、「融資が決定した後」が妥当といえます。
2. 「融資特約」を勝ち取る交渉術
不動産会社は契約を急がせますが、上記1の観点で、融資が決まる前に正式契約するのはリスクが大きすぎます。
解決策の一つとしては、重要事項説明書や契約書に「融資が承認されなかった場合、本契約を白紙撤回し、手付金を全額返金する」という「融資特約」を盛り込んでもらうよう交渉することです。
融資の審査をする担当者としては、この特約があることで「リスク管理ができている人」と安心できます。
3.代替物件も探しておく
物件の賃貸契約については、上記1、2に記述のとおり「融資が決まったら正式契約」「融資特約を盛り込む」という方法が理想です。
しかし、中野周辺のような人気地区ですと、物件を求める他の競合が現れることが多々あります。
「融資特約」を盛り込むことを依頼しても、拒否されることが多いのが実態です。
その場合、万一融資が受けられなくても自己資金等で開業できるなら、早急に物件契約を締結するという判断もありだといえます。
しかし、開業するにはどうしても融資が必要な場合は、「融資が決まったら契約する」というスタンスで進めるべきでしょう。
とはいえ、融資の審査には1か月くらいかかるものです。
たとえば融資の面談が終わった後に、他の人に物件が取られてしまうこともあり得ます。
その場合は、他の代替物件を探してすぐ(1か月以内くらい)に見つかるなら、審査担当者に待ってもらうことも可能です。
代替物件を見つけるまで長期を要する場合は、融資はいったん取り下げとなります。
とくに中野周辺のように、飲食店物件のニーズが高い地域の場合、競合に先に契約されることは十分想定できます。
そのため、開業予定の候補物件は、あらかじめ競合を考慮して代替物件も探しておくことが重要です。
飲食店は立地がとても重要ですが、人気物件はそれだけ競合が激しく、家賃なども高くなるのが普通です。
物件は、「この物件しか考えられない」と決めつけるのではなく、広い視野をもって複数の候補を探すことをお勧めします。
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