健康管理=「面倒」「続かない」を改善。
画像解析AIを駆使した最強の健康管理法!

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 佐々木 正孝 編集:菊池 徳行(ハイキックス)

スマホで食事写真を撮るだけ。
99%の精度で食事写真を解析!

事業や製品・サービスの紹介

photo1.jpg体組成計やスマートフォンのヘルス系アプリなど、日々の食事や運動をライフログとして健康管理、ダイエットに活用するツールが数多く登場している。ライフログテクノロジー株式会社が手がける「カロミル」は、日々の運動、食事を自動的に記録し、健康管理を簡便にしてくれるアプリだ。運動管理は約160種類もの運動に対応し、消費カロリーを管理できる。眼を見張るのは、AIによってメニューの入力、カロリー計算といった手間を省く食事管理の機能だ。

「カロミル」は2段構えのAIを備える。まず、画像を抽出するAIがスマホのカメラロールを自動で解析。無数の画像群から料理が写っているものをピックアップする。次に、食事画像を解析するAIが料理画像からメニューを判断。食事のカロリーや栄養素を自動的に算出するという仕組みだ。ユーザーは日々の食事をスマホカメラで押さえるだけで栄養計算・管理ができる。

食事の画像かどうかを見極める精度は実に99%。さらに、機械学習によって解析精度を向上させている。アプリを通じて収集した食事画像データをさらにAIに学習させている。2018年中には1万種以上の料理が解析できる見込みだ。

ラーメンの画像で解析精度を確かめてみたところ、醤油ラーメンと鶏白湯ラーメン、久留米ラーメン、つけ麺を見事に見分けた。メーカーのカップ麺でも、味別の分析はもちろん、メタボ対策用のローカロリー商品まで見極める徹底ぶりだ。

アプリのプレミアムサービスへの課金、企業に向けた画像解析・健康管理APIの提供などが同社のビジネスの柱になる。食事画像認識にフォーカスしたAIや機械学習システムの開発に加え、100万件以上にのぼる食事画像ストックといった資産がフルに活用されている。

「楽して」を追求したら特許を取得。
医療以外に労働生産性などの研究も!

対象市場と優位性

photo2.jpgこれまでも、食事の画像解析機能を備えたヘルスケアアプリは存在していた。しかし、アプリを起動させてからカメラロールの画像を自ら選択するなど、画像の認識、解析アクションはユーザー自身が行わなければならない。

健康管理にしろ、ダイエットにしろ、ハードルをできるだけ下げ、続けやすくする仕組みがなければ継続は難しい。その点、自動クロール・自動解析の「カロミル」には高い優位性があるのだ。同社は、スマホ内の画像を自動的に解析して「食事か食事ではないか」、品目を識別する一連の技術について特許を取得している。

また、カロリーを自動で計算・記録するアプリも先行例があるものの、「カロミル」はたんぱく質や脂質、炭水化物、糖質など、より詳細な栄養データを蓄積・分析できるのが強みだ。医師や栄養士が介在せずともデータを抽出・管理できるというメリットから、ローコストでモニタリングし、予防医療に役立てようと考える医療機関からの問い合わせも多い。

働き方改革に伴って奨励される健康経営(従業員の健康管理を経営戦略として考え、推進していくこと)とも親和性が高いため、同社には「カロミル」システムの導入を検討する企業からの引き合いも増えてきた。

photo2.jpg2018年11月21日には、体重、体脂肪率、血圧、脈拍、血糖値の計測機器の結果の写真を撮るだけで自動的に数値化するAIをローンチ。当機能はデバイスメーカーに関係なく写真を解析して数値化する。また、解析した数値が体重なのか体脂肪率なのか血圧なのかもAIが推定するため、食事写真と同様、ユーザーは写真を撮り溜めしておくだけで済む。

今後は位置情報とも連動させ、ジムやゴルフ場、フットサルコートの履歴を運動記録として自動記録する機能の導入も構想する。ライフログからさまざまな要素を抽出し、健康管理・ダイエットにフル活用していく構えだ。

AIなどのテクノロジーを駆使して、
健康な社会づくりを下支えしていきたい

事業にかける思い

photo3.jpg同社を創業した棚橋繁行氏は、腎臓病を患ったことから食事管理を意識するようになり、「カロミル」の開発を思い立った。自身も管理栄養士の資格を取得。15年以上にわたって機械学習を研究してきたCTOの阿万広大氏とタッグを組み、簡単にストレスなく健康を管理できる仕組みの提供を目指す。

「私はライフログテクノロジーという会社を作る前に、ウェブ制作やシステム開発を手がける会社を立ち上げたこともあります。スタートアップ当初ならではのハードワークに追われる日々で、身をもって健康を損ねてしまうリスクを体感してきました。記録するのが面倒でも、アプリに任せることで何かの兆候や、コンディションについての発見ができるかもしれません」

「カロミル」を武器に、「AIやテクノロジーを駆使して、世界中の人々の健康を食事から変えていく」というミッションを掲げる。食事と運動をデータ化することで個人のヘルス向上だけではなく、健康な社会づくりも目指したい、と棚橋氏は語る。

「我が国の医療費は、2017年度で42兆円を超えました。25年後には65兆円にのぼるという試算もあります。健康寿命の延伸というと大仰に聞こえるかもしれませんが、一人ひとりが普段の生活から食事と運動を意識し、考えることが第一歩になるのです。『カロミル』によって医師や介護士など健康支援者の手間もできるだけカットし、健康支援の仕組み作りのサポートができればと考えています」

ライフログテクノロジー株式会社
代表者:棚橋 繁行 氏 設立:2016年10月
URL:https://calomeal.com/ スタッフ数:10名
事業内容:
ライフログ事業として健康管理アプリ「カロミル」を運営。技術開発として機械学習を応用したアプリケーション、機械学習の研究開発。
これまでの資金調達額(出資額)と主な投資会社名:
6000万円 株式会社電通サイエンスジャム・CSAJスタートアップファンド投資事業有限責任組合・株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ、DG Lab1号投資事業有限責任組合、株式会社フュービックを引受先とした第三者割当増資を実施。
ILS2018 大手企業との商談数:
14社

当記事の内容は 2018/12/17時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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