2018年10月22~24日虎ノ門ヒルズで行われた第6回イノベーションリーダーズサミット(ILS2018)のメインイベント、大企業とスタートアップのマッチングプログラム「パワーマッチング」において、大企業から人気のスタートアップ「ILSTOP100」をご紹介します。

AI、IoT、ロボティクス、ブロックチェーン。
すべてを統合するプラットフォームを目指す

企業紹介

執筆者: 佐々木 正孝  編集:菊池 徳行(ハイキックス)

IoT社会に求められる自律分散テクノロジー。
「Connectome(コネクトーム)」がもたらす未来とは

事業や製品・サービスの紹介

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家電や自動車など日常に欠かせないものから、ドローンやロボットなど今後浸透が期待されるものまで、すべてのものがつながり、連動して「自動運転車」や「スマートホーム」といった具体サービスとして提供されていく――それが来たるべきIoT社会のイメージだ。

そこで欠かせないのが「自律分散テクノロジー」である。ドローンや自動車、各種家電や通信機器が自律的に動いてサービスを形成していくためには、モビリティやデバイスのそれぞれが関連データを共有して全体を統合的に制御できなければ、遅延渋滞や事故などのトラブルが避けられないからだ。

逆に言えば、自律分散テクノロジーがIoTを統合的に制御すれば、例えば物流企業は複数のドローンに橋渡しさせながら、最短・最適なルートで荷物を配達できる。配達の途中でドローンが充電ステーションに自ら寄り、エネルギーの決済も自動で済ませる、といったサービスも体系化できるだろう。

クーガー株式会社は、AIやIoT、ロボティクス、ブロックチェーンなどの最先端技術を組み合わせ、自律分散テクノロジーを実現させるプラットフォーム「Connectome(コネクトーム)」の開発を進めている。

現在は、自社開発プロダクトのAIラーニングシミュレーター「Street」、動画の内容をシーン全体から総合的に理解するAIエンジン「Eric」などの提供、および共同開発でビジネスモデルを確立しつつ、コネクトームの開発に注力している。

ブロックチェーンにもアプローチし、
オンリーワンの研究・開発体制を構築

対象市場と優位性

AI、ロボティクス、IoT、ブロックチェーンについては、あらゆる業界で未来の新製品、新サービスのコア技術として研究、開発が進んでいる。しかし、これらを掛け合わせたアウトプットを構想する企業は少ない。コネクトームというプラットフォームを目指し、有力な最先端技術をマッチングさせるクーガーの独自性がここにある。

IoTには無数のデータが接続されるが、そのデータの安全な共有を担うのがブロックチェーンである。クーガー代表の石井敦氏は、非改ざん性、非中央集権性を特徴とするブロックチェーンに着目し、「Blockchain EXE」というエンジニアコミュニティを主宰。データドリブンの世界に安全性、信頼性を担保しようとしている。

バーチャル3D空間において、人工知能にあらゆる状況を学習させられるAIラーニングシミュレーターは本田技術研究所に導入され、KDDIとはブロックチェーン「スマートコントラクト」の実証実験をスタートさせた。中部大学・中京大学・三菱電機で結成され、「Amazon Robotics Challenge」にて世界トップランクのチーム「C2M」への技術支援など、具体的なプロジェクトが並行して進行している。

次世代自律テクノロジーに欠かせないAI、ブロックチェーンについては、共同開発や技術提携のオファーが引きも切らない。複数のパートナーと実証実験を進めながら、コネクトームに結実させるべく、技術基盤を確固たるものにしているのだ。

新時代を切り開くエンジニアが集結!
2020年の運用を目指して開発を続ける

事業にかける思い

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代表の石井氏をはじめ、メンバーはデイリーで億単位のアクセスを叩き出す大規模検索エンジンや大規模コミュニティサイトの開発出身に加え、大規模オンラインゲームや家庭用ゲームタイトルの開発などをバックグラウンドとする技術者が揃っている。様々な技術ファクターを組み合わせ、複雑で大規模なプラットフォームを作り上げる技術、思考がクーガーの基盤であり、資産だという。「エンジニアがこれほどチャレンジできる環境は滅多にないのでは」と石井は自負する。

「検索エンジンや大規模サイトの開発には、統計処理・ビッグデータ・ネットワーク処理など、それぞれで最高の技術レベルが求められます。また、ゲームは常に最先端技術が必要となる分野であり、インターフェース・映像・音楽・ストーリーなど、すべての要素を完全に連動させなくてはなりません。私たちの強みは、それらのバックグラウンドを生かし、多数の最先端技術を組み合わせ、まだ誰も手がけていない自律分散テクノロジーのプラットフォームづくりを行っていることにあります」

新たな技術的チャレンジ、スキルの向上を求めて、若きエンジニアたちがクーガーに集い始めた。まだ見ぬ自律分散テクノロジーのプラットフォーム・コネクトームは、2018年秋にアルファ版が始動し、2020年にはパートナー企業との具体的なサービスとして稼働させるのが現在描いているロードマップだという。

設計・開発から実践へ、そしてブームから本格実用へ――AI、IoTの最前線で、クーガーは疾走を続ける。

クーガー株式会社
代表者:石井 敦 氏 設立:2006年12月
URL:http://couger.co.jp スタッフ数:12名
事業内容:
AI・IoT・ロボティクス・ブロックチェーンによるプラットフォーム「Connectome(コネクトーム)」の開発、AIラーニングシミュレーター、動画解析エンジンなどの開発、提供。
これまでの資金調達額(出資額)と主な投資会社名:
特になし
ILS2017 大手企業との商談数:
13社

当記事の内容は 2018/4/10 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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