リリース1カ月で3000名が登録! 中国人から中国語を学び、日本人が日本語を教える相互学習SNS「ASIAQ(アジアキュー)」

企業紹介

執筆者: ドリームゲート事務局

中国国内の日本語オンライン学習マーケット538億円を狙う日本のベンチャー
展開している事業・特徴

20150728-1上海株式市場の急騰と急落で、いよいよバブル崩壊かと騒がれている中国経済。しかし、今や世界第2位のGDPを誇る国家・中国は、今もアメリカを抜いて世界最大の経済大国になると目されている。それを裏付けるのは、約13億人という巨大な人口だ。巨大消費マーケットとして、世界を凌駕する圧倒的な存在感は否めない。

昨今、日本で中国人観光客による「爆買」が話題となっているように、中国では日本語学習市場が急速に成長している。中国のオンライン語学学習市場は235.9億元(日本円で4718億円)で、そのうち英語が44.7%を占めるが、次が日本語。11.4%のシェアを占めている。市場規模に換算すると538億円に相当する。中国国内で日本語を学んでいる人口は100万人を超えるといわれており、これは世界全体の25%(世界で約400万人)である。

ちなみに、日本のeラーニング市場はすべての分野を含めて1077億円(矢野経済調べ)。ここから見ても、いかに中国の日本語学習オンライン語学マーケットが大きいかがわかるだろう。

語学学習の方法については複数回答だが、オンライン学習やアプリでの学習が59.2%と最も高く、書籍などを利用した自習が45.4%。次いで、学校の授業が38.8%、日本語交流会などによる学習が38.7%、塾での学習が30.4%と数字になっている。

※) 上記の数字は下記の統計調査から引用。
http://wenku.baidu.com/link?url=Shgw-Bj5yf4WIv_zJrWowYTaTBBeFOZGMxRA2H_8-pFArvzCB2WHMuu1dVFjipPIzZckPD9AZv_oE2rfvEphuV6DObX7bZur-XnH2sJjg0G

このように、オンライン語学学習マーケットで群雄割拠となっている中国市場。ここに参入したベンチャーが、本日紹介する「ASIAQ(アジアキュー)」だ。

2015年6月にリリースされたばかりサービスだが、1カ月で3000名程度の会員登録があり、その数は1日50~100名ペースで増えている。会員の比率は日本人が3割、中国人が7割。

サービスの内容は、日本人が中国在住の日本語学習者から中国語を教えてもらい、その代わりに日本人が日本語を教えるという、ネイティブ同士による相互学習形式がポイントだ。

同サービスを開発・運営する株式会社ASIAQの創業者である澁井佑輔氏によれば、語学学習のうち、読む・書く・聞くなどは独学でも勉強できるが、コミュニケーションをするという点だけは相手がいなければ難しい。今は文章がメインになっているが、今後は話し相手を見つけたり、音声によるコミュニケーションができるようにするとのこと。

同サービスは、iOSアプリ、Androidアプリ、Webでも利用でき、サービス自体は無料。まずは無料サービスでユーザーを集めている段階だが、将来は有料コースを用意する予定だ。

例えば、有料の少人数リアルタイム学習サービスなどを構想している。中国人の日本語学科学生が担当する日本語教師の時給は、1時間10元(200円)程度で、プロの講師でも40元(800円)ほどだ。この単価で日本人がオンラインかつマンツーマンで日本語を教えるのは厳しいが、1対3くらいのコースであれば、講師に時給1000円以上払える計算となる。

中国国内でネイティブの日本語教師を一気に増やすのは難しい。澁井氏によれば中国国内にネイティブの日本語教師は2500名ほどしかないという。しかし、オンラインであれば、優秀な日本語教師を比較的探しやすいというわけだ。

13年間の中国滞在経験を生かし、中国人向けの日本語ビジネスを構想
ビジネスアイデア発想のきっかけ

20150728-2渋井氏は、高校卒業後、上海の復旦大学に進学した。大学卒業後、日本の自動車関連メーカーに就職し、中国で部品工場の立ち上げなどの仕事を9年間経験。結果、通算13年間、中国で生活した経験があり、しかも奥さまは中国人である。

30歳になる前に独立・起業したいと考えていた澁井氏。多くの日本語学習者や既修者と接する機会があったが、異口同音に一番苦手なことが「話す」ことと、自分の意見をうまく「伝える」ことだった。

日本語を学ぶ中国人には、「日本人と知り合って友人になりたい」「日本語を話せるようになりたい」という強いニーズがあることに気づいた澁井氏は、ASIAQのサービス開発を決意した。

勤めていた自動車関連メーカーの中国子会社の経営も安定し、引継ぎも問題なさそうというタイミングで、国の創業補助金に採択されたことをきっかけに、本格的にサービスを開発し、スタートした。

実は、事業構想自体は2010年頃から温めていたそうで、現在の法人設立前に2度ほど同構想を実現するためアプリ開発にチャレンジしている。しかし、いずれも思ったようなアプリが開発できずに頓挫、失敗した経験がある。

3度目の挑戦となった今回、日本の静岡県にいる優秀なエンジニアと知り合う機会があり、共同出資という形で会社を設立。無事にシステムが完成し、事業は順調な船出となった。

ASIAQは愛知県で法人登記しているが、渋井氏は天津を本拠地とし、アプリ開発者は静岡県、北京にフルタイムのスタッフを置くという体制だ。そのほか、学習用教材コンテンツの作成で数名のスタッフが、遠隔で参加している。また、SEO対策などの細かい作業はクラウドソーシングを活用するなど、極力固定費がかからない経営を行っている。

中国の語学系eラーニング市場のシェア5%獲得を目標に事業展開
将来への展望

アプリスタートからまだ1カ月。今後の展望について澁井氏に伺ったところ、中国の日本語教育eラーニング市場の1%のシェアをとれれば、年商5億円になる。ネイティブ講師の需要は大きく、シェアをうまく伸ばすことができれば数十億も夢ではないと言う。

「まずは日中相互学習サービスのナンバーワンを獲得し、次に、中国オンライン日本語教育の中で日本人のネイティブ講師によるレッスン・ナンバーワンを目指す」と澁井氏は言う。

目下、日本国内の中国語学習者を集めることが大きな課題だ。日本語を学びたい中国人は多いが、問題は中国語を学ぶ日本人を増やすこと。尖閣諸島の問題などで中国に対するイメージが悪化し、日本人の中国語学習ニーズが落ちている。

澁井氏が中国国内で行った市場調査では、10人に聞いて10人が「ネイティブ教師による日本語学習の需要と市場はある」と答えた。そのうちの2人は「オンラインレッスンに申し込みたい」というほどの反応だったと言う。中国市場での成長を順調に行い、さらに日本国内の需要を掘り起こすことができれば、同社は爆発的な成功を収めるのではないだろうか。

株式会社ASIAQ
代表者:澁井 佑輔氏 設立:2013年11月
URL:
http://www.asiaq.net/
スタッフ数:
事業内容:
中国語・日本語 相互学習アプリ「ASIAQ」、中国語リスニングアプリ「AQリスニング」の開発・運営。

当記事の内容は 2015/7/30 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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