行列にさよなら。600万人が利用している待ち時間解消サービス「EPARK(イーパーク)」

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 室賀 文治

繁盛店舗の予約と順番待ち確認ができるシステム。全国でシェアNo.1!
展開している事業内容・特徴

epark1休日に、おいしいものを食べようと、家族や友人とランチへ出かけたとしよう。人気店であればあるほど、待ち時間は長い。入り口にあるウェイティングシートに名前と人数を記入しても、席に着けるまでの時間が長ければ、イライラ感が募る。その結果、順番が来る前にあきらめて、他店に行ってしまった経験がある人も多いのではないだろうか。

今回は、そんな“待ち時間問題”を解消してくれるサービスを紹介する。SBMグルメソリューションズ株式会社が提供する「EPARK(イーパーク)」だ。「EPARK」は、店舗に設置してある専用端末やユーザー登録を済ませた携帯電話で、目的の店舗の待ち人数や待ち時間などの混雑状況を確認することができる。その状況を見ながら、順番予約や時間指定予約をすることができる。さらに、「将来順番予約」という、数カ月前からの日時を指定しることも可能。店舗側にとっても、「EPARK」は当日から数カ月先の顧客を管理することができる優れものなのだ。

「EPARK」は、来店するユーザーにも、店舗にもメリットを提供し、双方が気持ちのいい関係でいられる架け橋の役割を果たしているというわけだ。

来店ユーザーは、携帯電話さえあればいつでもどこでも手軽に目当ての店舗の予約をすることができ、常に、現時点での自分の順番が何番目で、何時頃呼んでもらえるのか、リアルタイムで確認することができる。この仕組みを利用すれば、店舗で長時間待つ必要がなくなる。

まず、店舗にとっては、煩雑だった受付業務や順番問合せ対応の業務から開放される。さらに、顧客は“待たずに入れる店”というメリットを感じるため、顧客満足度の向上につながっていく。また、さまざまな店舗のリアルタイム情報をユーザーに伝えることにより、店舗の回転率を上げ、より来店しやすい環境を顧客に提供することができるのだ。

「EPARK」を導入している店舗は、当初は回転寿司などグルメ店舗が中心であったが、現在は病院や旅行会社、ゴルフ練習場、ボーリング場などのアミューズメント施設など、さまざまな業態に広がっている。現在の登録店舗数は、全国2900施設にもおよび、毎月新たに100店舗以上のペースで登録が増加しているそうだ。

また、2012年9月には、“携帯ショップ特設ページ”を追加した。新たなスマートフォンの発売ごとに混雑する店舗の状況を整備し、コントロールするというわけだ。現在、全国の850店舗強の携帯ショップに導入されている。

顧客ユーザーの基本的機能の利用は無料だが、「クーポンBOX」という月額105円の有料サービスもある。「クーポンBOX」会員は、マイショップ登録した店舗に関する告知メールやお得な割引券を手に入れることもできる。
 全ユーザー数はすでに約600万人。圧倒的なシェアを築いている同サービスだが、その成長はまだまだ続きそうだ。

さらに「EPARK」では、「Eネ!レポート」という口コミ・サービスも。自分のお気に入りの店舗に対するコメントや写真を投稿することができ、ほかのユーザーが店を選ぶ際の手助けをしているわけだ。興味のある投稿に対して「Eネ!」ボタンを押したり、コメントを書きこめる機能もあり、ユーザー同士のコミュニケーションも盛り上がっている。また、「Eネ!」ポイントが貯まると、「Eネ!レポランキング」上位に表示される仕組みも面白い。

さらに、毎月2回、豪華プレゼントが当たるイベントも実施。過去の商品はなんと現金45万円やWiiやPS3、東京ディズニーリゾートのペアチケットなどの破格の豪華商品をプレゼントしている。

「機会ロスを減らしたい」。店舗の強い思いを叶えるサービスを発想
ビジネスアイデア発想のきっかけ

epark2「行列は繁盛店舗にとって嬉しい反面、大きな悩みでもある」というポイントに着目。「行列を見て帰ってしまう」「途中まで並んだけれど諦めてしまう」「次回来た時も待つという印象を持つ」など、長い待ち時間は顧客にとってストレスであり、ネガティブな要因になると考えた。また、店舗側からも、「お客様に気持ちよく来店してほしい」という声を多数聞き、「EPARK」は誕生した。

サービス開始後、導入した店舗からの評判は上々だった。「『EPARK』を導入したことで、常に待ち時間を確認できることから、ほとんどのお客様に待っていただけるようになった」「来店ボードを導入していた頃は、お客様の名前を読み間違えたり、誤って違うお客様を誘導したりするトラブルも多かったが、『EPARK』の導入でお互いにストレスが減った」など、現在も多くの満足の声が店舗から届いているという。

「このお店にも設置してほしい」。1日約1000件の消費者の声に応えたい
将来への展望

運営会社であるSBMグルメソリューションズ株式会社代表の堤幸治氏に「EPARK」の今後について尋ねると、「ユーザーの声に応えるため、導入店舗をさらに拡大していきたい」と語ってくれた。

ちなみに、2012年11月現在、「この店舗にも『EPARK』を導入してほしい。」という声が1日約1000件も届くそうだ。もちろんこの声に応えていきたいが、今はそれだけの数に対応できるような人材を十分に確保できていない状況。今後は、人材採用にも力を入れ、マンパワーが揃った段階で、より多くのユーザーのニーズに応えていくとのことだ。

「EPARK」が増えることにより、近い将来、「繁盛店でも待たせず並ばず」の店舗が多く誕生する日が近いかもしれない。SBMグルメソリューションズ株式会社の今後の活躍に期待したい。

SBMグルメソリューションズ株式会社
代表者:堤 幸治 スタッフ数:150名
設立:2007年04月 URL:http://epark.mbtn.jp/
事業内容:
グルメ店舗向け携帯電話ソリューションの開発・提供

当記事の内容は 2012/11/15 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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