たったの2分で誰でもオンラインストアが開けるサービス「Stores.jp(ストアーズ・ドット・ジェーピー)」

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 鈴木 栄美子

300兆円市場がオンラインストアを待っている
展開している事業内容・特徴

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あなたには、何か売りたいものがあるだろうか? たとえば、自分の描いた絵や撮った写真、作曲した音楽など、表現したいものがある人にとって、自分の作品を喜んで購入してくれる人の存在は嬉しいはずだ。しかし、売る側にとって購入者がいないことには意味がない。今回は、「何かを売りたい!」と思っている人のために、自分のオンラインストアをつくることができる「Stores.jp(ストアーズ・ドット・ジェイピー)」を紹介しよう。

これまで、オンラインストアの構築には、、買い物かごの設置やクレジット決済機能を組み込んだ複雑な工程が多く、ある程度の専門的な知識が求められるのが一般的だった。当然、外注業者にすべて任せると、ある程度の構築費用がかかる。その煩雑さと費用に負担を感じ、売りたいものがあるのに、オンラインショップを持たず、あきらめる人も多かった。

その問題を解決するため、無料で、しかも最短2分で驚くほど簡単に自分のオンラインサイトがつくれるサービスが誕生した。それが、「Stores.jp」だ。同サービスを運営する株式会社ブラケット代表取締役の光本勇介氏は、「すべての人に、オンラインストアを!」をミッションとして、“大きな市場”に光をあてる「Stores.jp」を立ち上げた。

彼のいう“大きな市場”とは、“小売業が受け持つ市場”のことを指す。平成23年度の経済産業省の調査によると、312兆円ある小売市場のなかで、電子商取引は2.8%の8.4兆円という結果だった。小売市場全体の97.2%は、いまだインターネットも電子決済も取り入れていないということだ。また、平成19年度の経済産業省の調査によると、小売市場は従業員50人以上の大型店舗は0.7%しかなく、中小店舗が99.3%を占めている。「Stores.jp」は、この99.3%がつくり出している約300兆円の市場を狙っている。

「Stores.jp」には、3つの大きな特徴がある。1つ目は、ウェブサイト作成の知識がなくても簡単にオンラインストアをつくることができること。2つ目は、ストアのデザインが、デザインテンプレートを使って自由自在に改造することができること。3つ目は、クレジット決済機能やオーダー受付の仕組みなど、オンライン販売に必要な機能が実装済みであることだ。

しかも、この3つの機能が商品アイテム5品目までなら無料で利用可能。気軽に始められるようにして、オンラインストアに対する小売業者の精神的なブレーキを外していく戦略を取っているわけだ。そして、商品アイテム数を無制限に増やせる機能、クーポンやメールマガジンの発行、アクセス解析機能など、ストアを盛り上げるためのサービスをつけたプレミアム利用を、わずか月額980円で提供している。

2012年10月17日現在、「Stores.jp」に登録されている商品の価格総額が1億円を達成した。スタートから1カ月半での数字ということで話題となった。また、ストア数は6000店以上、アイテム数は1万点以上。なかには1日100万円を売りあげるストアも出て始めているという。

みんなが会社に頼らなくてもいい社会をつくりたい!
ビジネスアイデア発想のきっかけ

stores2なぜ、「すべての人が自分のオンラインストアを持てる仕組みをつくりたい」と光本氏は考えるようになったのだろうか。その質問をしたところ、光本氏が会社員として勤めていた頃の体験談を教えてくれた。

光本氏は、バブル景気を知らないまだ31歳の社長だが、新卒で外資系の広告代理店に就職している。だが、外資系ゆえにリストラは日常茶判事だった。昨日まで上司だった人が急に辞めさせられていく後ろ姿を何度も見送りながら「この人の家族はどうなるのだろうか?」「再就職は大丈夫なのか?」と胸を痛めたという。そして、ある日、「会社は僕たちを守ってくれない」ということに気づいてしまった。

普通の人なら、そこで自分が起業することだけを考えるが、光本氏は、「みんなが会社に頼らなくてもよいようになるために、何かできないか?」と考え始めた。そうして、先述した膨大な市場があることを確認して、誰もがオンラインサイトを持てる「Stores.jp」を立ち上げたのだ。

ブログ感覚で簡単に始められるように、元外資系広告代理店で鍛えたリサーチ能力をフル活用して「Stores.jp」は誕生した。だから、そこらにあるオモチャのようなオンラインサイトではなく、デザインや機能はもちろん、使う人が使いやすい仕組みが首尾一貫している。

オンラインストアの解説には、ID、メールアドレス、パスワードの3つがあればOK。また、「シンプルにしてほしい」という意見と「独自性を表現したい」という意見を反映させてサイトの色は42色、デザインは25テンプレートを用意。もちろん、自分の好きな壁紙も使用できるので、どこまでも独自性を追求することができる。

すべての人が、オンラインストアを気軽に持てるようにしていきたい
将来への展望

光本氏に今後の展望を伺うと、「すべての人に、オンラインストアを!が夢です。TwitterやFacebookのアカウントを持つような感覚で、一人でも多くの人が、自分のストアを持つようになってほしい」と語ってくれた。

「Stores.jp」は、オンラインストアづくりをあきらめてしまった人、売れるモノを持っているのにオンラインでビジネスに手を出していない人や企業、お店を持つことに、あこがれや夢を持っている人や企業などなど、すべての人が気軽にオンラインストアを開設できるように、これからの機能を充実させていく予定だ。

たった2分間で自分だけのオンラインストアをつくることができる、「Stores.jp」は、会社に勤めながら趣味で使いこなしても、自社商品の販売のために24時間365日使いこなしてもOK。まさにスモールビジネスのスタートアップを後押ししてくれる救世主といえよう。

光本氏の暖かいハートとクールな頭脳から創られたスマートな「Stores.jp」、あなたも一度使ってみてはどうだろう。

株式会社ブラケット
代表者:光本 勇介 スタッフ数:5名
設立:2008年10月 URL:https://stores.jp/
事業内容:
インターネットビジネスの企画・開発・運営、マーケティング、プロモーション、コンテンツの企画・制作

当記事の内容は 2012/11/6 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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