起業・経営FAQ:実用新案特許を取得した後、企業への提案や市場調査を安く早くするにはどうすれば良いでしょうか。

経営FAQ

課題・悩み

実用新案特許を申請し新案として許可がおりそうなので、企業に提案しようと準備を進めています。これにあたり製造コスト及び市場効果を提示したいと考えているのですが、市場調査の代行や製造コストの算定について教えて頂けないでしょうか?

回答

 

まずは市場調査ですが、 市場調査を安く早くするにはネットを利用した 調査が有効です。ネット調査会社の会員に質問を 投げて回答してもらうパターンです。 集計結果だけであれば数万円で、2~3日で完了します。 料金や納期も重要ですが、ターゲットとする層をどこまで絞れるかというのも重要です。

発明や新技術などを企業や消費者へ売り込むサポートを行っている団体や企業に依頼するという方法あります。または、コンテストに参加し、サポートしてくれる企業を探すのも一つの方法です。 多くのメディアが取材するので商品化への チャンスが広がる可能性があります。

次に自分で企業に売り込む場合のポイントです。

1)発明・新製品の説明書
アイディアのポイントが分かりやすい説明書を作りましょう。だらだら説明の長い文章では、 忙しい経営者や担当者には読んでもらえません。 図や写真を使い、「今までの技術の問題点」 「発明の構成、作用」 「発明の効果」 などを簡潔、明確にまとめられている必要があります。

2)売り込み
電話や会社訪問という方法がありますが、手紙による方法が一番効率的と考えられます。 手紙はだらだらと長い文章とせず、発明を採用して 欲しいという用件と、一番言いたい点を端的に伝える。 あて先は、社長宛にした方が良いです。

3)売り込み先
なるべく、ターゲットを絞り込んで 売り込んだ方が効率的です。ただ、異分野に進出しようと する企業もあるので、周辺分野の企業にチャレンジして みる方法もあります。

4)売り込み時期
安全を期すのであれば、出願公開がされてから売り込んだ方 がよいです。しかし、出願公開までは時間がありますので 出願後特許庁から出願番号をもらったらすぐに売り込んでも 良いです。ただし、この場合は、 大変レアケースとは思いますが、その発明を元に改良発明 をし出願をされる可能性は否定できません。そうすると元の 発明の権利を持っていても改良発明の実施はできなく なりますので、周辺発明まで含めてしっかり固めてから提案 したほうが良いと思われます。

5)サンプル
口や文章でいくら説明しても、なかなか発明を理解するのは 難しいものです。その点、サンプルがあれば一目瞭然ですので、 サンプルを一緒に送る方がはるかに効果的です。封筒に同封 できる程度の簡単なもので返却の不要なものに限った方が 良いでしょう。

6)企業の反応
企業に書簡で売り込んだ場合、脈があるようだと、大体1~2週間で 電話があるものです。3週間過ぎても、何も連絡が無ければ、 例外は除いてその会社はほぼ可能性は無いと思われますので、 次の会社にアプローチした方が良いでしょう。 会社から、いろいろと問い合わせがあったら誠意を持って対応 することが大切です。よく、発明が盗まれるのではないかと、 極端に警戒する人がいますが、会社の担当者もこのような態度をとられると、やめとこうということになって しまいます。会社側も社会的な信用が大事ですので、一般の 発明家をだまそうということは、まず考えないものです。 大企業同士では、秘密保持契約を結ぶことがありますが、 中小企業を相手にそのように持ち出すと、そんなややこしいこと をいう人とはやめとこうというふうになる可能性が大です。 社外からの提案を積極的に採用しようとする企業は少数派です。 多くの企業では社内の発明・技術を優先し、社外からの提案は 出来るだけ採用したくないという心理が働くものです。

7)契約
契約の段階では、自分の要求ははっきり主張することが必要ですが、 世間の相場とかけ離れた法外な要求をすると、契約の成立は難しくなってきます。発明家は自分の発明は 過大評価しがちなので、客観的に見られる第三者に意見 を聞いたり、間に立ってもらうほうが双方にとってスムーズ に行くと思われます。 実施契約としては、専用実施権と通常実施権があります。専用実施権は その企業のみに実施権を許諾するもので、通常実施権は複数の企業に実施権 を許諾することが出来ます。通常は専用実施権となります。ロイヤルティ としては、日用品の通常の発明では、工場出荷価格の3%です。発明の重要度 に応じて1%から6%と変わってきます。

8)自分で実施する方法
企業で実施してもらう方法が安全・確実ですが、企業は冒険を避ける傾向があり、新規の商品化には大変慎重になります。従って、いくら良い 発明でもなかなか企業は採用してくれないものです。そこで、自分で 商品化を目指す人が増えて来ました。商品化には、多額の金と時間が 必要ですので、十分な検討・準備をすることが大事だと思われます。金型等に費用をかけないで、安く上がる方法を探しましょう。 企業に実施を依頼すれば、3%前後の利益しか得られませんが、 自分で商品化すれば、ハイリスクハイリターンではありますが、10%から30%の利益を上げることも夢では ありません。