起業・経営FAQ:客が代金の支払いをしてくれないときの対応について

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

課題・悩み

家族でリフォーム業をしています。先月、ある店舗の自動ドアの取替工事をしました。
振込期限を過ぎても代金の支払いがなかったので電話をすると、代金を払う気はないと言われました。

見積書は渡しているのですが、ちゃんとした契約書は交わしていません。
工事をしたという証明で、施工中の写真は撮っています。

このような客から工事代金を回収するには、どうすればいいですか?

回答:根気強く請求を続けて、それでも厳しいようなら法的手段を取りましょう。

この質問への回答者

園田 宗史(そのだ むねふみ) / 園田法律事務所
弁護士として活動する傍ら、年商数百億・従業員950人企業の社長として活躍した経験を持つ。企業法務(労務・会社法など)やM&Aに強いアドバイザーです。

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正式な契約書でなくても、見積書とそれに対する発注があれば、一般に契約が成立したことになります。見積書には具体的な商品名・工事内容とその代金が記載されており、先方がそれを理解した上で発注しているからです。

問題となるのは、先方がなぜ代金の支払いを拒んでいるのかということです。もともと代金を支払う気がないというのは論外として(これは詐欺ですね)、手元にお金がないのか、工事に不満があるのか、商品が思っていたものと違うのか、そのあたりを確認してそれによって対応が異なってきます。

今手元にお金がないのであれば、分割払いの交渉をすることになります。
工事に不満があるのであれば、修正できるものは修正してから支払いをお願いしましょう。
商品が思ったものと違うというのであれば、交換などの対応が可能であれば検討しましょう。(見積書で注文しているので、本来は支払いを断っていい理由にはなりません。)

いずれにせよ、根気強く請求を続けていくしかありません。

先方に誠意がなく、支払いする意思がない場合には、法律の専門家の手を借りるしかないでしょう。
まず、内容証明郵便で支払いを催促し、支払がない場合は法的手段に訴えると通告することです。こうすることで先方が支払に応じることもかなりあります。

それでも先方が対応しない場合には、調停や民事訴訟なども検討しなければなりません。認定司法書士でも対応できる簡易な手続きもありますので、お近くの弁護士会や司法書士協会にお問い合わせください。

代金回収は先方の状況次第ではなかなか解決が難しく、場合によっては費用もかかりますが、上記をご参考にご対応いただければと思います。

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