中古車の輸出ビジネスの拡大について

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

課題・悩み

中古車販売業を営んでおります。
販路はネットのオークションサイトがメインですが、成約件数が思うように伸びず困っております。
東南アジア方面にも輸出販売をして、事業拡大を図りたいと考えていますが、中古車輸出業の許認可や、L/C取引などをする場合の銀行との交渉方法が分かりません。
販売相手先の見つけ方、必要な許認可、輸出業務の準備などについて教えていただけますか。

回答

 輸出の場合は、バイヤーとの交渉(L/Cか送金といった決済条件も含む)から始まり、商品買付、廃車手続き、通関手続き、L/Cの買取等々あります。
 順番としては、販売先の獲得→条件交渉→銀行、通関業者になります。
 輸出業開始においての許認可は、特にありません。
 販売先の探し方は、インターネットで現地の中古ディーラーを検索・アプローチする。また大使館やジェトロから現地の商工会議所のような所を確認して、取引先紹介依頼をするのがよいでしょう。今後の展開もふまえ信用調査も必ず行いましょう。ジェトロでも受け付けています。

相手方との条件交渉の1つとして、もっとも重要なのが、まず建値といいまして、一例ですが、輸出価格について国内での経費・運賃込みの価格(FOB価格)にす るか、それに海上運賃や海上保険料をプラスした価格(CIF価格)にするかを交渉します。CIF価格にした場合は、海上保険や海上運賃はこちら負担とな り、保険の手配等が必要となります。

 条件交渉で二番目に重視したい点とては、円かドルか、その他通貨かの取決めですが、極力”円”にしたほうがいいでしょう。

 代金の決済方法で一番ベストなのは、前払い入金(銀行振り込み)ですが、バイヤーとしては、新規取引では、間違いなく商品が来るかという不安があるため、かなり難しいです。
 次に、現実的なのが、L/C取引です。これは、バイヤーが取引銀行に依頼して、信用状を発行するものですから、バイヤーの信用力も確認できることになります。
 輸出入業においては、銀行口座にも特別な注意が必要となります。海外からの円は非居住者円といって、国内の円とは区別されます。
L/Cの場合は、商業手形と同様で、割引(輸出手形の買取といいます)か取り立て(コレクション)のいずれかとなりますが、いずれにしても銀行取引約定書に加え、荷為替手形約定書等を締結する必要があります。
 L/C取引は、書類取引ですので、書類に不備がなければ、問題がないことから、銀行の対応も、輸入でのL/C開設よりは、やりやすいはずです。

 通関手続き:これは個人でもできないことはありませんが、通関業者(通称乙仲といいます)に依頼するのが無難といえます。

 

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