- 目次 -
新鮮な野菜や果物をオフィスに補充。
社員の健康を考えたビジネスモデル
展開している事業の内容・特徴

同サービスを展開するのは、株式会社KOMPEITO(コンペイトウ)という2012年設立のベンチャーだ。「OFFICE DE YASAI」は、定期的に新鮮な野菜がオフィスに届けられるサービス。専用の備え付け冷蔵庫が無料で貸し出され、週2回(プランにより毎日も可能)の頻度で、野菜や果物などの生鮮品だけでも4~5種、加工品も含めると10種以上の商品が届けられる。
野菜はそのまま食べられるハンディサイズで、ちょっと小腹が空いたときに、デスクで手軽に食べられるのが特徴だ。野菜以外にもカットフルーツやゼリーなど、バラエティ豊かな商品ラインナップで毎日利用しても飽きない工夫がなされている。

生鮮品を扱ううえでもっとも注力しているのが、安全・安心な商品を届けること。2014年10月にキユーピー株式会社と業務提携を締結し、商品の品質管理体制を強化した。具体的には10℃以下での配送を徹底したり、加工工場を定期的に監査したりなど、食品メーカーならではのノウハウを継承し、厳密な物流・品質管理システムを確立している。
経営コンサルタント時代の悩みが原点。
新たな販路を開拓し農業の活性化を目指す!
ビジネスアイディア発想のきっかけ

「国内の農業の主体は、小規模な家族経営の農家であるため、コンサルフィーをいただいて現場の仕組みを変えるというのは難しいと考えました。そこで、生産者と消費者をつなぎ、農業の活性化に貢献できるようなサービスをつくろう」と2人で起業することを決意したという。
起業当初のビジネスモデルは、産直野菜の個人向け宅配サービスだったが、物流コストの課題に直面する。配送料がかかるため、中間マージンを差し引いても、販売価格が割高になってしまうのだ。その課題を解決すべく、次のモデルとして、都内に店舗を借り、野菜の小売りを始めた。ところが、今度は野菜が大量に売れ残るという在庫の壁が立ちふさがる。
そこで、物流コストと在庫リスクを回避するには、店舗で顧客を待つのでなく、人が集まる場所に一定量の野菜を持ち込んで販売した方がいいのではとオフィスに着眼。企業にヒアリングした結果、持ち帰り用ではなく、「その場で食べられる野菜がいい」という意見が多かったことから現在のビジネスモデルに行きついたという。こうして、いくつものトライ&エラーの繰り返しを経て誕生したのが「OFFICE DE YASAI」なのだ。
自社にないノウハウは業務提携で獲得!
多面的展開で顧客満足度向上を目指す。
将来の展望

まず、2014年10月にキユーピー株式会社と業務提携を締結。野菜の品質管理、加工、商品開発などのサポートを受けることで、幅広い商品展開を実現した。2016年4月には、朝日新聞の販売所と業務提携。既存の新聞配達網を活用し、自社の商品配送基盤を強化した。これにより、サービスの質を担保しながら、人的リソースを顧客獲得に充てることができるようになった。
同年6月にはJA全農と業務提携。大規模な生産者ネットワークを有するJA全農の協力を得ることで、今後さらなる商品ラインナップの拡充が期待される。また、2017年1月からは、新たに「カラダ満足パワーサラダ」の商品提供を開始。同商品はキユーピー株式会社の女性社員と、ベンチャー企業の総務・広報担当社員の声から生まれたものだという。
「当社の強みは、商品とともに情報を提供できる“場=オフィス”があること。たとえば、地方の情報を紹介したり、新商品のサンプル提供やテストマーケティングを実施したりなど、この場をさまざまな方面で活用することで、導入企業の満足度を高めるような取り組みをしていきたいと考えています。また近年、『健康経営』というキーワードに代表されるように、社員の健康を考える経営者が増えていますが、何から取り組んだらわからないという声も耳にします。そうした企業の方々の健康づくりを『食』からサポートできれば嬉しいですね」
| 株式会社KOMPEITO | |
|---|---|
| 代表者:川岸 亮造氏 | 設立:2012年9月 |
| URL:http://www.officedeyasai.jp/ | スタッフ数:10名 |
| 事業内容:「OFFICE DE YASAI」の企画・運営 | |
当記事の内容は 2017/03/09 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

