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設立1年目で大企業からの発注100件以上!1200名超の専門家が参加するモノづくりクラウド「Linkers(リンカーズ)」

執筆者:ドリームゲート事務局
更新日:2015年01月15日

日本全国1200名以上のコーディネーター(技術の目利き)と数万社の中小企業が参加する、モノづくりに特化したマッチングサービス 展開している事業内容・特徴

20150107-1昨年末に上場したクラウドワークスや業界最大手のランサーズなど、クラウドソーシングは、いまやIT業界の成長分野の1つだ。今回は、モノづくりに特化したクラウドソーシングで急成長中の「Linkers(リンカーズ)」をご紹介したい。

運営元はDistty(ディスティ)株式会社。2012年4月に設立されたベンチャーだ。

2014年1月から本格稼働したLinkersの仕組みは、全国に1200名以上いるコーディネーター(中小企業や研究機関をネットワーク化)と呼ばれる技術の目利き・専門家を核とし、日本中の大企業から受けたオーダーをマッチングしている。

その仲介を行うDistty社は、まずオーダー側の大企業から初期費用として数十万円程度の費用を受け取る。これはマッチングにあたっての調査費、探索費用となる。また、成約時のロイヤリティーとして、Distty社は3~4% の手数料を受け取る。

大企業からの発注は、段階的に評価を行い、絞り込みをかける。例えば、第一次のマッチング候補が50社あったとすれば、第2次で10社、第3次で2社まで絞り込み、最終候補を選定する。選定までは1カ月半から2カ月程度が目安だ。

このサービスの最大の肝は、コーディネーターの存在だ。コーディネーターとなる人材は、産業支援機関やや産学連携機関などに在籍している専門家である。

2つ目のポイントはNDA(秘密保持契約)。大企業とDistty社および各コーディネーターがNDAを結ぶことで、大企業から発注を行う際に事業戦略や製品企画などの機密情報が漏れることを防いでいる。

3つ目のポイントは、大企業から初期費用を取っていること。金額は数十万円程度だが、会社として費用を出す以上、稟議などの会社としての正式な手続を踏む。これがスクリーニング効果となり、大企業側で稟議を通った案件のみなので、受け手も本気で仕事を取りにくる。双方の本気度の高さが、マッチングの精度を高めているというわけだ。

本格スタートしたばかりのサービスだが、取材をした2014年12月の時点で、すでに100社を超える大手企業との成約がある。しかもマッチング率は90%以上で、リピート率は6割を超えている。

Linkersの利用企業には、トヨタや大和ハウス工業など、錚々たる大手企業が並ぶ。ちなみに同社は、2014年9月24日に行われた第2回「TOKYOイノベーションリーダーズサミット」にも参加し、そこで商談した大手企業も利用を始めているという。

世の中に大きなインパクトを起こしたいという一念で起業。ビズリーチ南氏の助言でジャフコからの出資を獲得 ビジネスアイデア発想のきっかけ

20150107-2Distty社を創業した前田佳宏氏は、1977年、北陸生まれの37才。大阪大学工学部を卒業後、京セラに入社。海外営業を担当した。京セラには6年在籍した後、野村総合研究所(NRI)に転職。コンサルタントとして欧米・アジア企業のM&Aなどを手がけた。しかし、コンサルタントは事業の企画や立案までしか立ち会えない。実行、オペレーションを行う手前で自分の仕事が終わってしまうことにもどかしさを感じていた。

そんなタイミングで起きたのが、東日本大震災。この震災で前田氏のマインドが大きく変わったという。自分で考えた事業をかたちにして、それも世の中に大きなインパクトを与えるような仕事をしたい……そうした思いから、前田氏はNRIを退職し、起業することを決断した。

目をつけたのは、日本の中小企業の持つ技術力の高さと、アピール力の弱さのギャップだ。多くの中小企業が、せっかくいい技術や製品を持ちながら、それをうまく売り出せていない。このままでは日本の製造業は海外に負けてしまう。そんな危機感から最初に考え出したのが、eEXPO (イーエキスポ)という事業だった。簡単にいうと、Web上の常設展示会。出展者も見学者も無料で使えるサービスとしてスタートした。立ち上げに際しては、東経連ビジネスセンターとのタイアップで、東北を中心に500社の企業が参加。2014年末で1300商品ほどが登録されている。

その後、ネット上で直接やり取りができ、より高い精度でのマッチングを行える仕組みとして考案したのが、Linkersだ。大企業が自前でパートナーやサプライヤーとなる最適な中小企業を探すのが困難であるという課題を見いだしたことが原点となった。国内に約46万社あるモノづくり系の中堅・中小企業が、実は情報をほとんどオープンにしていないため、どのような技術を持ち、どのような強みがあるかを、大企業が単独で把握するのは困難だ。そこで前田氏は、コーディネーター人材を間に入れることを考えた。コーディネーターは自分の領域にいる中堅・中小企業について深く理解している。まずはコーディネーターの持つ知見を活用し、大企業側に最適なパートナー・サプライヤーとの出会いを提供しようと考えたわけだ。

この仕組みは世界的にも稀。実際、技術の目利きを行う人材が大量にいるのは、日本だけだという。日本では行政機関や経済団体が中小企業の支援を行っているが、その核となる人材は、大学や企業の研究機関などに在籍している研究者・技術者たちだ。そうした人材がすでに存在していたことが、Linkersの立ち上げがうまくいった理由の1つであろう。

ちなみに起業後は、飛び込みで営業をスタート。各種機関を回ったなかで、最初に話を聞いてもらえたのが東北経済連合会だった。大震災で地域経済が崩壊していた東北。担当者は、前田氏の構想を真剣に聞いてくれた。その出会いから生まれたのがeEXPO だ。

その後、eEXPO は、中部経済連合会や九州経済連合会など、東北以外の地域にも広がり、国内100以上の産業支援機関と連携・提携を持つに至ったという経緯だ。

また、ビズリーチの南氏もLinkersの立ち上げに一役買っている。どうすれば新聞やテレビが自社を取り上げてくれるか、記者会見やPRのコツを聞くために前田氏は南氏に教えを乞いに伺った。ところが、1時間ほど事業について熱心に語った後、南氏から「すぐベンチャーキャピタルから投資を受けたほうがいい」とアドバイスされ、ベンチャーキャピタルを紹介された。それがきっかけでジャフコからの出資が決定。さらにDBJキャピタルからも出資を受けた。その結果、約2億円を調達し、資本体制は万全となった。

まず目指すは年商500億円。“日本モノづくり株式会社”になる! 将来への展望

前田氏に今後の展望を伺ったところ、「目指すは“日本モノづくり株式会社”」というコメント。日本のモノづくりの復活が、前田氏の起業テーマである。「その実現のためには、日本というフィールドだけでは狭すぎる。海外のベンチャーもどんどん買っていく。どんどんイノベーションを起こす。そうした仕組みをつくり上げたい」と語ってくれた。

「事業規模的には数兆円」と言う前田氏。まずは2020年までに500億円を目指すという。事業形態としては、クラウドソーシングでもあり、ファブレス商社という捉え方もできる。日本の製造業のスケールから考えれば、十分にあり得る数字だ。

また、同社には、シンクタンク・ソフィアバンクの代表である藤沢久美氏や、プログラミング言語「Ruby」の創始者で知られる、まつもとゆきひろ氏などがアドバイザーとして参画している。

藤沢氏との出会いは、たまたま入居していたオフィスが同じビルだったから。前田氏が藤沢氏をランチに誘い、そのまま意気投合してアドバイザーとして参画してもらったという。

ビズリーチの南氏からのアドバイスにはじまり、Linkersの立ち上げには目に見えない大きな流れを感じる。自然と、そして次々に重要な出会いや人脈がつながっていったと前田氏は語ってくれた。

同社のこれからの成長や、世の中に起こそうとしているインパクトに、ぜひ注目していただきたい。

Distty株式会社
代表者:前田 佳宏氏 設立:2012年4月
URL:
http://www.distty.co.jp/
スタッフ数:
事業内容:
・日本最大級のモノづくり系クラウドソーシング「Linkers(リンカーズ)」の運営
・Web展示会システムの「eEXPO(イーエキスポ)」の運営

当記事の内容は 2015/1/13 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

この記事の執筆者

ドリームゲート事務局
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取材・文:ドリームゲート事務局 起業・開業・独立・ベンチャーの悩みに、専門家がお答えします。無料なのでお気軽にどうぞ。

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