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大挑戦者祭2007 レポート

開催日:2007年3月11日  会場:東京・赤坂プリンスホテル

中国エリア

大正から昭和20年代にかけ、日本の農林業を支えてきた発動機が蘇る

2007/01/14 [大挑戦者祭2007エリア代表選] 中国エリア代表選

世界初、1.5nmの貴金属ナノ粒子の連続調製に成功した工学博士のビジネスプラン

2007/01/14 [大挑戦者祭2007エリア代表選] 中国エリア代表選

広島県産ブランド羊肉「ひろしまらむ」プロジェクトの誕生

2007/01/14 [大挑戦者祭2007エリア代表選] 中国エリア代表選

大学院のチームがin silicoを用い、安心・安全な医薬品の開発事業に挑戦

2007/01/14 [大挑戦者祭2007エリア代表選] 中国エリア代表選

波力によるエネルギーの実用化プラン

2007/01/14 [大挑戦者祭2007エリア代表選] 中国エリア代表選

多くのコミュニケーションと出会いを誕生させるラジオ

2007/01/14 [大挑戦者祭2007エリア代表選] 中国エリア代表選

大正から昭和20年代にかけ、日本の農林業を支えてきた発動機が蘇る


大正から昭和20年代にかけ、日本の農林業を支えてきた発動機が、当時のメーカー会社の子孫たちにより、実用エンジンとして再び蘇るビジネスプラン。

大正から昭和20年代にかけ、日本の農林業を支えてきた発動機が、当時のメーカー会社の子孫たちにより、実用エンジンとして再び蘇るビジネスプラン。

小林さんが偶然、蔵で発見した大量の資料。それは、祖父たちが大正~昭和にかけて開発した発動機のものでした。多くの発動機愛好家たちの要望もあり、昭和27年に製造された小林式発動機「KOBAS新型」12馬力を、復刻しようと思い立った小林さん。

特に、ミニチュア版をつくり、「今の子供たちに発動機の原理を学んで、理科やものづくりへ興味をもってもらう」ことや「団塊の世代の方にはノスタルジックなホビーとして楽しんで組み立てられるキット」なども提案していきたいそうです。

プレゼンで出品された発動機のミニチュア版が、審査員や来場者の目を引いていました。発動機をもっと知っていただくのにプレゼンの時間がもう少し欲 しかったと言う小林さん。しかし、メンター社長の評価の「買いたい!欲しい!」という思いがけないことばに大変喜んでいました。また、「遊び心のあるオプ ションがあれば成功します」といったアドバイスには、「夢が大きく広がってきて、構想が次々に湧いてきた」とのこと。また、株式会社カンドーコーポレー ションの福原氏から、小林さんが望んでいた雑誌社の紹介もありました。

委託会社との協力体制を整えるなど、着々と準備が進んでおり、今後は試作機の問題点の改良や、安全面を最大に考慮した製品作り、さらに、オプションや面白くて楽しい発動機と作業機のセットの開発など、課題に取り組むという小林さん。

将来は、世界に向け「日本のエンジンモデルはこれだ」と誇れる、日本独自のものを作りたいそうです。

また、ミニチュア発動機や作業機などを一同に集めて、ミニチュアフェスティバルを広島で開催することが小林さんの夢とのこと。 

そして3月はドリームゲート、ファイナルへの挑戦が待っています。一体どんなミニチュア発動機がステージに出て来るのか、楽しみです。


小林喜久子氏
春になると四国・九州・岡山・広島など、全国の発動機愛好家たちが開催する発動機運転会へ参加予定。5月は東京国際会議場で開かれる日本ホビーショウに参加予定。現在準備中。

世界初、1.5nmの貴金属ナノ粒子の連続調製に成功した工学博士のビジネスプラン


地球の直径が1mとすると1nm(ナノ)はゴルフボールくらいの大きさ。
世界初、1.5nmの貴金属ナノ粒子の連続調製に成功した工学博士のビジネスプラン。

現在、株式会社ナノ・キューブ・ジャパンの代表取締役で工学博士(京都大学)の中﨑さんはナノ粒子によって、車などに使われ始めている燃料電池の、 電極材料の白金量を1/10に低減し、水素分離精製をすることで、今以上に超小型・高出力の燃料電池の生産が可能になると言います。

このナノ粒子はマイクロ化学プロセスによって、バラツキのあった粒子径を均一に、しかも短期間で量産ができることで、価格面の他社との優位性もあるそうです。

1基が300万円の「マイクロ化学プロセス」(小型ミニプラント)の設置で「触媒機能を向上させ、大量生産や均一な粒子径を提供できる。これは、今までの化学プラントと全く異なり、大きなイニシャル・コストがかからない」ここがこのプランの強みと中﨑さんは言います。

中﨑さんのプレゼンは、聴視者のほとんどの皆さんが「ふーム すごいけどわからんなァ。」といった雰囲気で、メンター社長からも「すごい!むつかしい!」の声が上がったほど。評価では販売協力・資金提供の札が上がりました。

中﨑さん自身は、「ナノ粒子のバリエーション開発などの研究開発費をどのように工面していくか」「ナノ粒子そのものを家電製品や化粧品などへの商品化ができないか」を今後の課題として挙げました。

今年度中に新規燃料電池用『ナノ粒子触媒電極』を完成させることを目標にしている中﨑さんは、将来、「夢かもしれないけど、環境事業に一石を投じたい」とのこと。

ドリームゲートのファイナルへの挑戦が決まり、ますます忙しくなる中﨑さん。東京のステージでの活躍と今後の研究開発への期待が膨らみます。


中﨑 義晃氏
株式会社 ナノ・キューブ・ジャパン 代表取締役 工学博士
・ シングルナノ粒子の量産
・ 新規燃料電池の開発
・ ナノ配線材料の開発
・ 大型ディーゼル発電機用排気ガス浄化装置の開発
などが現在の研究開発中の案件

広島県産ブランド羊肉「ひろしまらむ」プロジェクトの誕生


早く食べてみたい!・・・
広島県産ブランド羊肉「ひろしまらむ」プロジェクトの誕生。

標高800mの休閑地を利用した中国地方で初めての、ラム肉・羊乳の生産と、癒しの空間になる羊牧場経営のビジネスモデルに親子で挑戦!
 
前さんのビジネスプランのアイデアは、平成17年入院中のベッドで、今後の自分のことを考えながら読んだ1冊の本がきっかけでした。

退院した前さんは、広島県の山間地に余剰米の影響でできた休閑地のことや、高地は牛より羊が適していること、また、中国地方で他に羊の生産者がいな いこと、国内の高い需要に対し、国内産がわずか1/90しかないことなどを詳しく調査。そのうちに、牧場勤務の経験を活かして、羊肉の生産をビジネスとし て立ち上げを決意。この広島県産羊肉のブランド名は「ひろしまらむ」としました。

審査の中、メンター社長の、「オーストラリアやニュージーランド産との優位性は?」の問いに 前さんは「『安心して食べられる質の高いラム肉の生 産』を原則に、生産者と消費者の顔の見える近い距離で、冷凍ではない新鮮な肉をタイムリーに届けられることや、流通ルートなしの直接販売による適正価格な どの優位性はこちらにもある。」と自信を持って答えていました。すでに、あるホテルのシェフからも熱いラブコールをいただいているようです。 

また、行政側のバックアップも得られ、羊の病気の対処も可能だといいます。

羊の帽子姿と隅までとおる大きな声が、注目を浴びるプレゼンの中で、「食は全ての原点である」ことを強調したかった前さん。「頷きながら聞いてくだ さる皆さまの真剣な表情に手ごたえを感じ、農業の現実をこうした形で伝えることが出来たことに、今までにない充実感があった」とのこと。

このビジネスプランに「今は不安と期待が混在している」と、素直な気持ちを打ち明ける前さんですが、「最大の敵は自分」と自分の気を引き締めると同時に、事業の右腕となる息子さんへは「このビジネスチャンスに、新しい視点を見出してくれることを期待している」そうです。

さらに、訪れた方々が癒され、「また、あそこに行ってみたい!」と思って頂けるような施設の羊牧場にもしたいといいます。

オタフクソース株式会社の佐々木氏からは「広島風お好み焼きに入れてみたい!」と前向きな提案をいただいたこのブランド羊肉「ひろしまらむ」の今後が大いに楽しみです。


前 健生氏
昨年の秋から建設中のハウスを完成させるのが当面の課題(1000㎡)。雪が消えたら、牧草の種まきが待っています・・・・・・。

大学院のチームがin silicoを用い、安心・安全な医薬品の開発事業に挑戦


大学院のチームがin silicoを用い、安心・安全な医薬品の開発事業に挑戦。

現在、山口大学の大学院理工学研究科に籍を置く、山口 徹さんは、地元の宇部市出身で、大学へ入学後、ベンチャー企業に興味を持ち始め、いずれ自分も創業・起業をしたいと強く思うようになったそうです。そして今、その夢が今年の8月に現実のものになろうとしています。

事業のメインである、in silico合成経路開発事業とは、コンピューターで仮想実験をすることで、実際の化学実験を再現できるとゆうものです。山口さんによると、例えば新薬の 開発であれば、コンピューターの実験を行うことで、化学実験は1回などで済ませることが可能になり、開発期間も5年かかるところを、2.5年程度と大幅に 短縮できるなど、効率のいい開発や実験で、安心・安全でコストも抑えることが可能になるそうです。

事業計画として合成経路開発事業を1件(1物質)につき375万円で請け負い3年後に年間30件、5年後に80件を予定しているとか。他にデータ ベース事業や補助事業による安定収益を見込んでいるそうです。現在3年先まである程度の見込みがたっていると山口さんは言います。

験をかつぐのか、普段着ている白衣を中国挑戦者祭でも身につけ、落ち着いて話すメンターの社長から「なぜ今まで大手の会社でこれを試さなかったのか?」の問いに

(1) 企業で人材を育てていくのに最低3年の時間と人材コストがかかる。
(2) 企業で多い保守的な体質(実験に次ぐ実験で)が大幅に開発の時間を遅らせている。
(3) 「TSDBシステム」(山口さんたちの特願)が大手にない。

この3つの要素、特に(3)がないのが大きいと自信をもって説明しました。

評価では、資金提供の札の他に、「キャピタル会社を紹介する」という、株式会社エムビーエス社長の山本氏からは資金協力の札も上がりました。

平成19年8月についに山口大学ではじめてのベンチャー企業になる「株式会社 Transition State Technology」を立ち上げる山口さん達。若いチームの新分野への挑戦!堂々の活躍を祈るばかりです。


山口 徹氏
現在 山口大学堀研究室を技術シーズに
製薬・化学産業を中心にアプローチ。(初年度3社確保)
山口大学地域共同開発センター、山口大学知的財産本部、(有)山口TLOによる起業支援を受け、目下設立準備中。

波力によるエネルギーの実用化プラン


地球温暖化の原因になる炭酸ガスを減らすため、
波力によるエネルギーの実用化プラン。

山口さんは、「魚ロボット(水中推進装置)を考えていた時、電気エネルギーが運動エネルギーになるのなら、逆に運動エネルギーを電気エネルギーに変換することが可能ではないかと思ったこと。」が考案の始まりでした。

その後、再生可能なエネルギーの中で、「波力」が質の高いものであることや、実用化がほとんどされていないことを知った山口さんは、「今は電力の備 蓄ができないが、容易に波力から電力にできたら、波自身が電力の備蓄になるのではないか。」と考え、「時速185kmの音無しで進む魚ロボットを開発する ことや、直流電流送電の開発、実用化が夢」と語る。

波力原動機を魚ロボットの水中推進装置へ応用することで、弾性振動翼が音もなく、より早く、しなやかにロボットを動かすというものです。

初めてのプレゼンテーションに「とても長い1日で疲れた。」と言っていた山口さんに、各メンター社長からの評価は「どうゆうことを誰にするのか?」 「誰がどこで使うのか?」「(山口さん)正反対の方とビジネスのコラボをしてみては?」といった質問やアドバイスがありました。これを聞いて、「事業の前 段階になる技術的な問題をまずクリアしていきたい。そのためにネットワークの構築が必要」という山口さん。

今後、「エネルギーと環境問題はアメリカを中心に、国際情勢が激変するのではないか、その時ビジネスチャンスが生まれると思う。」と語った。


山口 甲氏
有限会社山口酒店勤務(自営業)
波力が将来注目を浴びることは間違いないと確信し、その時のビジネス化に向け波力原動機の実用化を目指している。

多くのコミュニケーションと出会いを誕生させるラジオ


英語のインターネットラジオを使い地元情報を発信することで、多くのコミュニケーションと出会いを誕生させるラジオをビジネスに!

高校卒業後、単身渡米した山田さんは、シアトルやアイダホの大学生活の中で、どうやって地元の生活情報を手に入れたらいいかわからず、苦労した事が多かったそうです。

帰国後、5年間の留学体験や大学で学んだコミュニケーション学を活かし、日本に住む外国人のために、生活情報を英語のネットラジオで配信しようと 思ったそうです。      出身地である東広島市は 約4000人の外国人が暮らす学園都市で、「英語のネットラジオがあれば、すぐに聞いてみたい!」 という多くの声の後押しと、日本語の地域情報も流すことで、双方交流の音声版ブログのネットワークをつくり、「聞くラジオから出会うラジオ」をテーマにし たビジネスモデルを立ち上げたいと山田さんは考えたそうです。

プレゼンでは、株式会社カンドーコーポレーションの福原社長様から「サイトへ連れてくる方法は?」を問われ、「学生と実際に会ってPRしていきた い」との返事に「ビジネスとして、それでは間に合わないよ!」といった厳しい指摘もありましたが「審査員の皆さんのコメント、アドバイスはとてもありがた かった。自分の甘さがよく分かった。さらなるプランの改善・改良が必要!」と今後の大きな課題が見えてきたようでした。

元気のいいプレゼンで、「商品は『山田学』という自分自身」を前面に押し出したことで、有限会社キャプデザイン社長の門内様から「あなたは営業でもなんでもできると思う!」のことばを聞けたことに、「自分らしく表現できたことがすごくうれしかった!」と感動した山田さん。

「まず、多くの方に自分の思いを知っていただきたい!もっと色んな場所に参加させていただき、商品の『山田学』を表現したい!」という姿勢が見えま す。さらに、「『山田学』を人に役立てたい!」という熱い思いは、SetoMax Radio Station」に姿をかえ、今動こうとしています。
「スタートは東広島 → 市場は国内・世界へ」山田さんのベクトルは鮮明です。


山田 学氏
昨年の6月に米国から帰国し、起業セミナーの参加がきっかけで、見えていなかったいくつもの自分の歯車が音をたてて動き始めた。まだまだはよく分からない ビジネスのことはたくさんあるが、「歯車を動かしたものは自分の情熱だったのかな。」これからもグルグル回るご縁と可能性の歯車に、情熱の油を絶えず注い でいき、自分に挑戦していきたい。