「起業したばかりで売上もほとんどない。それなのに顧問料を払ってまで税理士を雇うのは、少し気が早いし贅沢ではないか?」
そう考えるのは当然です。むしろ、「今は管理するほどの売上もないし、自分一人で十分間に合う。必要性を感じない」というのが本音ではないでしょうか。
しかし、税理士の仕事は「出た利益を計算すること」だけではありません。実は、売上が立っていない時期の「判断」が、1年後、2年後に手元に残る現金を大きく左右することがあります。
本記事では、そもそも税理士とは何をしてくれる人なのか、いつ雇うべきなのか、その判断基準を詳しく解説します。
- 目次 -
1. そもそも税理士とは何をしてくれる人?
「税金の計算代行」だけが税理士の仕事ではありません。起業家にとっての役割は、事務手続きから経営判断のサポートまで多岐にわたります。
■税務の代理と書類作成
確定申告や法人税の申告など、税務署に提出する書類をあなたの代わりに作成し、申告を代行します。複雑な法改正に正しく対応し、計算ミスによる追徴課税(罰金のようなペナルティ)を防ぐのが基本的な役目です。
■税務相談(節税のアドバイス)
「この出費は経費になるのか?」「どの節税策が自社に最適か?」といった個別の相談に応じます。法律の範囲内で、手元に残る現金を最大化するための戦略を一緒に考えてくれる軍師のような存在です。
■記帳代行・会計指導
日々の領収書や通帳の動きを会計ソフトに入力し、会社の健康診断書である「試算表」を作成します。最近では「弥生会計オンライン」などのソフトを導入する際の初期設定や、効率的な入力方法の指導も重要な業務となっています。
■【重要】事業そのものに対する「伴走支援」
実は、多くの起業家が最も助けられているのがこの部分です。税理士は日々、数多くの企業の成功と失敗の数字を見ています。
- 「今のビジネスモデルで利益率は適正か?」
- 「この投資(広告や採用)は今のキャッシュフローで耐えられるか?」
- 「他社の事例では、この時期にどのような課題に直面しているか?」
といった、商売の根幹に関わる悩みに対しても、客観的な数字をベースにアドバイスをくれるパートナーとなる税理士も少なくありません。
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2. 起業家が税理士を「本気で必要とする」4つのタイミング
「売上が伸びてから考えればいい」と思われがちですが、実は売上が立つ前や、事業の形を変える瞬間にこそ、専門家の力が必要になります。ここでは「法人」と「個人事業主」それぞれの視点で整理します。
① 会社設立時・開業届の提出時(法人・個人共通)
「売上がないから後回し」が最も危ない時期です。特に法人の場合、設立から3ヶ月以内(または最初の決算日まで)に提出すべき「青色申告承認申請書」を忘れると、その期の赤字を翌年以降に繰り越せないなど、大きな損失を招きます。
個人事業主も、青色申告の届出を一枚忘れるだけで、最大65万円の控除を受けられなくなるリスクがあります。
② 銀行融資・公的資金の調達を考えたとき(主に法人、一部個人)
売上が少ない時期に融資を受けるなら、金融機関は「数字の根拠」を厳しく見ます。
特に法人の場合、決算書や試算表の精度がそのまま会社の信用力になります。税理士の署名がある書類は、「正しく経営管理がなされている」という強力な信頼の証明になり、審査の通過率を左右します。
③ 従業員を初めて雇用するとき(法人・個人共通)
人を雇うと、給与計算だけでなく「源泉徴収」や「年末調整」といった、1円のミスも許されない税務事務が発生します。
法人は社長一人でも社会保険への加入義務がありますが、個人事業主も従業員を雇うタイミングで一気に事務負担が増えます。これらをプロに任せることで、慣れない手続きによる労務トラブルを未然に防げます。
④ 売上が1,000万円を超えそうなとき(法人・個人共通)
これは「消費税の納税義務」が発生する基準です。
現在はインボイス制度への対応もあり、免税事業者でい続けるか、あえて課税事業者になるかという高度な経営判断が求められます。法人・個人問わず、消費税の計算は格段に複雑でミスが多いため、独力での対応は非常に危険なタイミングです。
3. 「売上がない今」だからこそ専門家と繋がるメリット
「経理が簡単だから自分でやる」という判断は正しいですが、以下のメリットも考慮してください。
・節税対策の「先手」を打てる:決算直前では打てない対策も、期首から動けば間に合います。
・経営の「羅針盤」が得られる:他社の事例を知るプロから、客観的な経営アドバイスがもらえます。
・本業に集中できる:慣れない事務作業に月10時間以上費やすなら、その時間を営業に充てた方が、売上ゼロからの脱出は早くなります。
SEOコンサルタントとして、読者が各フェーズで「なぜその行動が必要なのか」を深く納得し、次のアクション(弥生会計の導入や専門家への相談)へ踏み出しやすくするための詳細解説を加えました。
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4. 納得感を持って進めるためのステップアップ戦略
「売上が安定しないうちから、固定費(顧問料)を増やすのは怖い」と感じるのは、健全な経営感覚です。無理に最初から顧問契約を結ぶ必要はありません。まずは以下の3ステップで、事業の成長に合わせてプロの力を取り入れていきましょう。
ステップ1:会計ソフトの導入(まずは「自力」で現状を可視化する)
「弥生会計オンライン」などのクラウドソフトを導入し、銀行口座やクレジットカードを連携させることから始めましょう。手書きやエクセル管理と違い、自動でデータが取り込まれるため、簿記の知識がなくても「経営の数字」がリアルタイムで見えるようになります。この「数字を自分で把握する習慣」こそが、将来税理士と対等に話すための重要な土台となります。
ステップ2:スポット(単発)相談の活用(「急所」だけプロの知見を借りる)
- 会社設立直後の届出、初めての決算、銀行融資の申し込みなど、経営の「急所」となるタイミングに絞って、ドリームゲートの専門家に単発の相談を依頼しましょう。
「自分の設定や届出は間違っていないか?」という答え合わせをスポットで行うことで、月額費用を抑えつつ、プロの品質を担保できます。また、この段階で複数の専門家と接点を持つことで、将来の顧問候補を比較検討できるメリットもあります。
ステップ3:顧問契約への移行(「攻め」の経営パートナーとして迎える)
- 売上が伸びて経理作業に時間を取られるようになったり、節税スキームの構築や中長期の資金繰り計画が必要になったりした段階で、継続的な顧問契約へ移行します。
これまでのステップで会計ソフトのデータが整理されていれば、税理士側も状況を把握しやすく、スムーズに高度なアドバイス(伴走支援)へと移行できます。単なる作業代行ではなく、事業成長を共に加速させる「パートナー」として迎え入れるのが、このフェーズです。
5. まとめ
顧問税理士を雇うことは、売上に対する「贅沢品」ではなく、事業を最短で軌道に乗せるための「投資」です。
「今はまだ売上がないからいいや」と決めてしまう前に、一度だけ「今の自分の届出に漏れがないか」をプロに診断してもらうことをおすすめします。
執筆者プロフィール:ドリームゲート事務局
ドリームゲートは、経済産業省後援のもと2003年に誕生した日本最大級の起業支援プラットフォームです。起業アイデアの整理から事業計画書作成、資金調達・融資支援まで、実務経験豊富な専門家が起業家一人ひとりの課題に寄り添い、実現までをサポートします。(運営:株式会社プロジェクトニッポン)
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