日本発! 親子で使えるシェアオフィス「しぇあたく」

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 李 顕史

働きたい母親に朗報! 親子で使えるシェアオフィス誕生
展開している事業内容・特徴

hybridmom1働く母親にとって、育児と仕事の両立は避けてとおれない悩み。そんな母親の悩みを解決してくれるサービスが誕生した。それが、HybridMom合同会社が提供する「しぇあたく」だ。

「しぇあたく」とは、“シェアオフィス(レンタルオフィス)”と“託児所”を同一スペースに設け、働く母親を応援するというプロジェクトである。ありそうでなかったサービスだが、シェアオフィスと託児所をただ合わせただけの空間を提供するだけではない。他社が真似できないさまざまな独自の強みを持っているところが「しぇあたく」の競合優位性だ。

その中の一つに、送迎バスがある。通常の保育園の場合、認可の関係上バスには子供しか乗ることができない。しかし「しぇあたく」の送迎バスは、親子で乗車することができる。東京都内の交通事情では、子供との移動だけでも負荷がかかると考え、親子で乗車できるバスを用意したのだ。

また、託児サービスに力を入れているのも強みの一つだ。「国際バカロレア(IB)」も認定しており、子供の能力向上に定評があるインターナショナルスクールが監修するプログラムを提供している。このほかにも、いつでも授乳可能なスペースの提供、親子で一緒に食事を摂ることが可能なオーガニックランチの提供、病児保育対応など、働く母親にとって嬉しいサービスが満載なのだ。

さらに、エージェント機能もある。シェアオフィスの利用者は、起業したばかりの人が多いことを想定し、「しぇあたく」が営業を一部代行するサービスをラインナップ。このサービスにより、起業したての母親の不安も軽減される。

「しぇあたく」は、2012年12月3日オープン予定(取材日は2012年11月22日)だが、問い合わせはすでに100件以上。当初、想定ユーザーは、子供の世話に追われて働くことができない母親だったが、意外にも働く父親からの問い合わせがあるそうだ。どちらにしても、子供が小さいため働けない世帯からの問合せだ。また、このビジネスモデルが注目され、一部フランチャイズ化の問い合わせも届いているという。

仕事もしたいし、母親もしたい! この願いを叶えたかった
ビジネスアイデア発想のきっかけ

hybridmom2「しぇあたく」のビジネス・アイデアは、運営会社であるHybridMom合同会社代表の三宅恵理氏自身の体験から生まれた。三宅氏は、出産以前、別の会社を経営しており、産後1カ月で社会復帰。しかし、授乳場所に苦労し、仕事に支障をきたすことになった。また、平日は子供を保育施設に預けて働いていたが、10カ月に成長すると、保育施設に行きたくないと泣き出すことが増えた。これらのことから、育児と仕事の両立は、ほぼ不可能と思うようになっていった。

しかし、“仕事もしたいし、母親もしたい”。その両方を叶えることができるサービスをつくりたいという思いがふくらんでいく。この思いを実現するための理念を周囲に説明すると、応援してくれた人が多かったという。

「しぇあたく」は、アイデア・発想に3年、実現するまで3年、合計して6年間もかけてつくられたサービスだ。この間に、徹底したリサーチとインタビューを敢行している。オープン前に、すでに100件以上の問い合わせがあるのは、この事前準備の賜物だろう。

ちなみに、「しぇあたく」のような“親子で通うことができるシェアオフィス”は、日本はおろか世界を見渡してもイギリスに1件あるだけだという。現在、「しぇあたく」は特許出願済であるため、同類のビジネスの立ち上げを考えたとしても、参入障壁が高いといえる。

多くの親子に笑顔を届けたい。そのために5年後、100店舗展開を本気で目指す!
将来への展望

hybridmom3三宅氏は現在、5年で100店舗を目指すための取り組みを進めている。現状は、フランチャイズでも利用者が喜ぶサービスを提供できること、つまり、“いかに顧客満足度の高いサービスが提供できるか”に力を注いでいる。

また、「しぇあたく」のビジネスモデルは、ホテルや旅館のサービスとして応用できるのではとも考えている。ホテルなどに託児所を置いた場合、時間単位で子供を預かるサービスではなく、有意義な時間を子供たちにすごしてもらえるえるサービスの提供を模索している。例えば、ピアノや習字の講師を招いて子供に学んでもらうというような教育プログラムを設定し、子供の情操教育にも役立たせたいとのことだ。

三宅氏にとって、「しぇあたく」は素晴らしいサービスだという自負がある。しかし、まだ実際に始まっていないこともあり、見込み客が「しぇあたく」はどのようなサービスなのか、100%理解できていないと感じている。見込み客に、いかに「しぇあたく」のサービスを知ってもらい、認知度を上げていくかが現在の課題だ。

三宅氏はビジネスでの成功以前に、入居者と子供の笑顔が見たいという理念のもとにサービス展開を考えており、仕事でも家庭でも親子が幸せにすごす環境づくりを第一に考えている。HybridMom合同会社の経営理念である「親子の笑顔」と「ビジネスの成功」を両立させたい。そして、親子の笑顔のために、これからも頑張って行きたいと三宅氏は語ってくれた。

女性の社会進出が進み、ニーズが今後ますます増えるであろう「しぇあたく」。今後の発展が楽しみだ。

HybridMom合同会社
代表者:三宅 恵理 スタッフ数:2名
設立:2011年6月16日 URL:http://www.hybridmom.co.jp/index.html
事業内容:
シェアオフィス×託児「しぇあたく」の運営
企業内託児所の構築、および運営
家具・小物・グッズのインターネット通販
メッセージ:
「しぇあたく三番町クリスマスプレゼント」として、2012年12月25日15時までにお申し込みの方に限り、入会金キャッシュバック!お子様には、もらって嬉しい役に立つグッズをプレゼント!!

当記事の内容は 2012/12/13 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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