FAQ:会社名が同じでも会社設立できますか?

この記事は2025/10/20に専門家 加藤 道幸 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

課題・悩み

同一エリア(市区町村レベル)に同じ会社名の会社が存在した場合、その名前では会社設立が出来ませんか?
できる場合と出来ない場合、その他会社名を決める際の注意点について教えてください。

回答:商業登記法の上ではOKで登記が出来る商号であっても、商標法や不正競争防止法等により、使用できない場合ある点に注意が必要です。 (回答者:加藤 道幸氏)

1. 商業登記法
まず、行政書士としてお答えさせていただきます。

商業登記法で、「商号の登記は、その商号が他人の既に登記した商号と同一であり、かつ、その営業所(会社にあつては、本店。)の所在場所が当該他人の商号の登記に係る営業所の所在場所と同一であるときは、することができない。」とされています。
つまり、商号(会社名)が他社と同一でも、住所が異なれば、登記できる、ということです。

2. 使用できないケース
これ以降は、弁理士としての説明になります。
商業登記法の上ではOKで登記が出来る商号であっても、商標法や不正競争防止法等により、使用できない(名乗れない)場合ある点に注意が必要です。
例えば、他社が、その商号と、同じ又は類似の名称(商品名やサービス名)、且つ、同一又は類似の商品やサービスで商標権を取得していた場合、他社の商標権の侵害になる場合があります。
また、不正競争防止法は、他人の名声にただ乗り(ルリーライド)する行為等を禁止しています。他人の著名・周知な社名や商品名やサービス名と同一又は類似の商号を用いた場合、不正競争行為として差止や損害賠償請求の対象になる場合があります。


●アドバイスのまとめ

上記のようなトラブルを回避するためには、商標調査や類似商号調査を行うことをお勧めします(尚、商標権上の判断、不正競争防止法上の判断は、弁護士又は弁理士の業務範囲になりますので、その点も合わせて注意してください。)。

回答者
加藤 道幸(かとう みちゆき)
芦田・木村国際特許事務所/弁理士/行政書士
多くの起業家やベンチャー、中小企業の知的財産に係るお手伝いをしてきました。 みなさんの、新たな利益を生み、今までの利益を守るお手伝いをさせていただきます。
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