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40万人の会員、1万2000店舗以上が利用するお試しサービス「torakore(トラコレ)」、導入実績日本一のスマホCRM「Ziriri(ジリリ)」を展開するベンチャー

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執筆者: ドリームゲート事務局

お試し体験サイト「torakore(トラコレ)」ヒットの秘密 展開している事業1

20150417-1株式会社シンクスマイルは、2007年6月に創業したベンチャーだ。2015年4月現在、社員数は78名。取引先は、数万人規模の大企業数十社を含めて6000社以上にのぼる。急成長を続ける同社の主力事業3つを見ていこう。

2008年3月にローンチされた「torakore(トラコレ)」は、飲食店やサロンなどがお得に利用できるサービス。割引クーポンといえばホットペッパー、あるいはグルーポンなどが有名だが、そうした割引サービスとは一線を画している。

torakoreの仕組みはこうだ。まず飲食店、ホテル、美容サロンなどから「初回お試しコース」を登録してもらい、ユーザーからの予約・申し込みを同サービスが受け付ける。

驚きなのは割引率の高さで、実に平均70% にもなるという。ただし、ユーザーはお得にサービスを「体験」できるが、アンケートに回答しなければ、次の予約ができない。そのため、アンケート回答率は90%を超える。さらにアンケートを提出すると、特別優待券がもらえる特典なども用意している。

このサービスの最大の狙いは、リピート率の改善にある。同社ではこれまでに40万件以上のアンケートを回収しており、アンケート内容の一部は口コミとして公開されるので、店舗の宣伝効果にもつながっていく。

サービスイン直後に、あのリッツカールトンもtorakoreを採用。2015年4月時点で、40万人の会員登録、1万2000店舗以上が利用しており、毎月50~100店舗というペースで店舗数が増えている。

当初は、月額固定利用料とアンケート回収数に応じた従量課金を収益モデルとしていたが、2015年4月より料金体系を一新。店舗側は無料で利用できるようになった。ただし、見られるアンケート内容は100文字まで。すべてを見たい場合は、月額9800円の有料コースの申し込みが必要だ。さらに月9800円をプラスすると、同業他社との比較・分析などができる機能を利用することができる。

店舗側としてうれしいのは、割引クーポンで集客するだけではなく、ユーザーからアンケートを回収できるという点。テストマーケティングやリピート率改善ツールとして、威力を発揮してくれるのだ。

お試しからファン化まで。日本一お店の問題を解決しているベンチャー企業へ。紹介者が得をする仕組みのポイントカードアプリを2000店舗以上に導入。さらなる挑戦はゲームのような人事評価システム!? 展開している事業2

同社が次に仕かけたサービスは、飲食店やサロンなどが発行しているポイントカードをスマホで利用できるようにした「Ziriri(ジリリ)」だ。単なるポイントカードまとめアプリではなく、知人にポイントカードを贈れる機能を付加。また、ポイントカードをプレゼントした側は「紹介者」としてポイントがもらえる特典も。

スマホ経由で美味しかったお店の情報を、知人にポイントカードのプレゼントというかたちで口コミをする。友人から教えてもらったお店ということで新規の来店率も高まる。2012年9月にスタートした同サービスは、すでに2000店舗が導入している。

そして3番目に挑戦している新規事業は「HoooP(フープ)」という人事評価システム。これは社員が感じているある社員の評価、あるいは社外の人が感じている社員の評価を「見える化」したもの。「褒める=バッジをあげる」という仕組みで、それを集計して社員の評価をグラフ化。グラフは10種類の軸をもっており、軸はその会社の行動指針、理念といったものと合わせるかたちになる。例えば、行動指針として「思いやり」を掲げていたとして、実際に思いやりを感じた行動があれば、社員か社外の人から「思いやりバッジ」がもらえる。こうして集まったバッジを集計して、その社員がどれだけの評価を受けているかを視覚化するわけだ。

この仕組みのユニークな点は、バッジを貰いたいという心理から、社員が自然と会社の行動指針に沿った行動を取るようになること。また日々、感謝の気持ちを見えるかたちで得られるので、モチベーションもアップする。HoooPは、同社代表の新子明希氏がリッツカールトンのクレドカードを見てひらめき、最初は自社内の人事評価システム「CIMOS(シーモス)」として開発。その仕組みがユニークだと評判になり、NHKの番組で紹介されたところ、某大手電機メーカーから「うちでも使いたい」という問い合わせが。そんなプロセスを経て、HoooPが商品化された。

2014年11月の販売開始後、すでに上場企業など十数社が採用しており、現在、社員数1000名規模の有名IT企業、数万人規模の超大手企業への導入プロジェクトも進行中。利用料金は、社員1人当たり月480円から。大手企業の場合は導入規模に応じてカスタマイズなどが必要なため、一社当たり数千万円の受注になるそうだ。また、世界24カ国で特許も申請している。

高校時代、全米一周の旅へ。MITのオープンキャンパスに参加し、起業を決意 ビジネスアイデア発想のきっかけ

20150417-23つの事業もユニークなら、シンクスマイルを創業した新子明希(あらたし・はるき)氏の経歴もユニークだ。高校時代新子氏はもっと広い世界が見たくなってアメリカ一周旅行へ。その間、ボストンのMITのオープンキャンパスに参加している。そこで聞いた経営学の講義が「経営者とは、社員を幸せにして、取引先を幸せにして、顧客を幸せにする、幸せの専門家」という内容だった。これに感銘を受けた新子氏は、起業家を目指すことになる。

しかし、まだ17歳。しばらくして日本に連れ戻された新子氏は、19歳で個人事業主として教材を売るビジネスを始めた。その後、宝石や防犯機器などの営業代理ビジネスでも成功し、「自分に売れないものはない」と豪語するほどの自信をつけた。実際、24年間、一度も赤字を出したことがないという。

常に「いかに楽しく物を売るか」を研究していた新子氏だが、そのうちに何を売っても売れるからこそ、「何を売るかが大事ではないか」ということに気づく。そして、オリジナルの商品・サービスをつくろうと考え、シンクスマイルを立ち上げた。

torakoreが生まれたきっかけは、大阪のとある店舗オーナーからの相談だった。「サービスに自信はある。一度でも来店してもらえればリピート客にさせる自信もある。だけどなかなか新規のお客さんが来ない」。そこで試供品プレゼントをしてみたら面白いのではないか、というアイデアを思いついた。このアイデアをもとにtorakoreを商品化したところ、大ヒットとなった。

たとえば「エステに興味がある人」と10人の女性に聞けば、10人が興味あると答える。しかし「実際に行ったことがある人」と聞くと、3人。通い続けている女性はさらに少なくなる。その原因の1つが気軽に体験できないことにあり、また、何か高額な商品やサービスに勧誘されるのではないか、という恐怖心もあるだろう。だから新子氏は、torakoreでは「勧誘厳禁」というルールを定め、参加する店舗には誓約書の提出を義務づけている。

Ziririも、やはり店舗側からのニーズから生まれたサービスだ。「なかなかリピート率が向上しない」「紙のポイントカードでは効率が悪い」といった不満を聞いていた新子氏は、スマホをポイントカード代わりにするサービスを企画・検討していた。すると偶然、同様のシステムを開発していた大手企業と出合い、その企画メンバーとして参加。結果、大手企業がシステムの開発を手がけ、1万店舗以上のネットワークを持っていた同社の営業力を生かして販売するというスキームとなった。

働く人たちが「仕事は楽しいもの」と考える、そんな世界をつくりたい 将来への展望

新子氏が経営者として考え、行き着いた結論は、「経営とは顧客とのよい関係づくり」ということ。よい顧客がいて、よいサービス・よいお店がああって、それらをつなげれば、簡単に繁盛店や人気サービスが生まれるというシンプルな結論だ。

しかし、よいサービスは、よいチームからしか生まれない。リッツカールトンは4万人ものスタッフを抱えているが、すべてのチームが価値観を共有し、すべからく素晴らしいサービスを実現している。ディズニー、Apple、Googleといった世界を席巻するエクセレントカンパニーも、価値観の共有で非常に強力なパワーを生み出している。つまり価値観の共有こそが、最重要な経営戦略となりうる。新子氏はそう考えた。

そして、社員が会社の価値観を共有し、楽しんで仕事をする仕組みをつくろうと開発したのが、社員同士の評価システムCIMOS(CINQSMILE MOTIVATION SYSTEM)だ。

前述したとおり、CIMOSは某大手電機メーカーから引き合いがくるなどの大きな反響があった。社員のモチベーションアップについて、多くの企業が悩んでいたのだ。

確かに、「会社」でネット検索すると、「辞めたい」「行きたくない」といったネガティブキーワードが目立つ。仕事自体がネガティブなイメージを持たれているのだ。新子氏は「仕事=楽しいこと」というポジティブな転換を図りたいと考えている。そうした思いから立ち上げた事業がHoooPだ。

実際、同社の女性新入社員は、入社後30カ月で1030個ものバッジ、感謝を受け取った。そして、3年弱でプロジェクトマネジメントを任せられるほどまで成長したという。また、HoooPを導入したある企業では、離職率が8%も改善したという。また数万件単位で集まるバッジを分析すると、得意分野や人柄なども明確になる。そうしたデータをもとに、最適なチームビルティングや人事・昇進に役立てる仕組みづくりも進めているそうだ。

日本企業の労働生産性の低さ、あるいはサービス業などでの離職率の高さが社会問題になっている。同社では社員の評価を見える化し、「褒める文化」を確立することで、そうした課題を解決しようとしている。

株式会社シンクスマイル
代表者:新子 明希氏 設立:2007年6月
URL:
http://5smile.com/
スタッフ数:
事業内容:
日本初お試しサイト「トライフィールコレクション」の運営
ポイントカードシステムの提案・導入
CS(顧客満足)コンサルティング業務

当記事の内容は 2015/4/21時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。