人材戦略をビックデータからスマートに行う、1000万件以上の求人情報をベースにした画期的な求人マーケット分析サービス『3Chart』

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

独自のクローラー技術とデータマイニングで高度な求人マーケット分析戦略ツールが登場。
展開している事業内容・特徴

20140707-1アベノミクスによる景気回復か、黒字企業が赤字となる理由も様変わりしている。“すき家ショック”に代表される人材不足が深刻である。スターバックスやマクドナルド然り、外食企業での人材不足は慢性化しており、新店舗出店の決定は、集客戦略よりも人材採用が経営戦略的に重要視されるというパラダイムシフトがおきている。

一昔前まで美辞麗句として使用されてきた「人材は、会社の財産」が、言葉とおりに経営を左右するようになったわけだが、その財産となり得る人材を効率的に確保するためにはどうすれば良いのか。

その答えを持つのが、今回紹介する『3Chart』。株式会社ゴーリストが2014年6月から提供している求人マーケットの分析に特化したオンラインサービスだ。

独自のクローラー技術とデータマイニング技術を駆使し、「市場」・「競合」・「自社」の3C分析を行う同サービス。国内約50の主要求人媒体から収集・分析したのべ1,000万件以上の求人情報がもとになっている(2014年8月時点)。

新卒・中途採用媒体、アルバイト・派遣などあらゆる求人媒体を分析対象としており、クライアント企業は、エリアや媒体、職種、時給、年収、求人内容の傾向に至るまで、それぞれのカテゴリでの求人件数の推移や、複数カテゴリを組み合わせた詳細分析、特定企業を指定した分析などを行える。また、同サービスに自社求人情報などを反映させることで、市場や競合と比較した分析結果も得られる。

簡単に例を挙げれば、「ここ半年間における、〜区での〜業種の時給トレンド」や、「競合A社が、どのような募集要項でどのくらいの数の媒体に求人を掲載しているか」といった分析が一目瞭然、手軽に行えるのである。

これまでこうした分析は、担当者がExcelなどで行うことが多かっただろう。同社のサービスは、そうした分析を高度化・高速化し、素早い経営戦略の策定や意思決定を行うためのツールである。

前職で築いたノウハウを活かし、「競争不在のポジショニングにこだわったことからアイデアが生まれた。
ビジネスアイデア発想のきっかけ

HR業界に特化したサービスを事業として、2011年11月に創業したゴーリスト。同社の代表取締役である加藤 龍氏が起業家をめざしたのは、幼少期まで遡る。

「私の家系には、いわば “ネクタイを絞める”職業に就いている人物がいませんでした。モトクロス選手やパラグライダーの選手や、モーターレースの技術者等々…。なので、小さい頃から、自分も何か手に職を持ち働くんだという意識は、強かったと思いますね。業種は決まっていませんでしたが、学生の頃には自然に起業を考えるようになっていました。」

その頃はソフトバンクの孫氏などの起業家が時代の寵児としてメディアに大きく取り上げられたことも、起業の意志を固める後押しとなった。卒業を控え起業も意識しだした頃、とある縁から人材系企業の面接を受けることになった。

面接で、加藤氏は起業をめざしている旨を伝えた。すると、会社の社長はこう氏に伝えたという。「そこそこ稼ぎたいのであれば、今すぐにでも起業すれば良い。しかし、世の中すべてにインパクトを与える起業家をめざすのであれば、小さな会社に入ってしっかりと組織づくりを学んだ方がいい。」

この言葉に感銘を受けた加藤氏は、まずはこの会社で社員として働く期間を定め、その人材派遣会社に入社した。慣れない営業職で当初は挫折もあったというが、早々に頭角を表し、入社3ヶ月で支店長に抜擢。その後も、事業部の立ち上げ責任者として活躍し、2005年には事業部門の分社化という形で株式会社グローリアスを設立し、代表取締役に就任した。

数々の新規事業を立ち上げ多忙な日々を送っていた氏であったが、平行して起業の準備も進めていた。そうして、機が熟した2011年。自身の貯蓄から500万円を資本金として、株式会社ゴーリストを設立した。

創業からあくまでも自社サービスで会社を運用することをモットーとしてさまざまなサービスを打ち出してきたが、ブレイクのきっかけとなったのは「Naked」というASPシステムだった。

「Naked」は人材派遣会社専用のASPで、競合の求人を出した媒体先、費用、傾向を即座に特定できるサービスだ。これまで、企業が費やしてきたデータ集計の時間や人件費を削減でき、かつ空いた時間を戦略立案に充てられるとあって、業界でも話題となった。しかし、国内唯一のサービスであったためサービスそのものが理解されづらく、クライアント企業側からは「稟議があげづらい」という声も上がり、爆発的な普及には至らなかった。

そんななか、クライアントより「解析する前のデータをリストでもらいたい」という要望があった。その声を受けて2012年12月にリリースしたのが、HR業界・人材業界向け営業リスト「Listlus」である。

求人媒体掲載企業の社名から、住所、URLを提供するだけではなく、広告サイズまで判定するオンラインサービスで、クライアント企業はワンクリックで合理的かつ効率的な競合調査、市場調査、営業活動を行える。リストの件数や価格が勝負となっていたリスト業界において、HR業界ニーズに応えた質を強みとしたListlusの登場は革新的であり、反響を呼んだ。2014年8月時点で、大手企業を中心に30社ほどに採用されている。

Listlusで確かな手応えを掴んだ同社は、同社の技術とノウハウを結集させ、再びNakedスタイルのサービスに着手した。そうして、満を持してリリースしたのが3Chartだった。

また、その他にも、自社サービスとして人材業界での営業活動を最適化する求人情報アラートサービス「Reagle」や、国内外の求人情報をキュレーションし、人材業界の動向をレポートする「HRog.net」もリリースしており、同社はHR業界でエッジの効いたサービスを打ち出すオンリーワンベンチャーとして、確たる地位を築きつつある。

現在、事業は順調に推移しているが、2013年3月にはコアメンバー2人が同時に病で倒れ、事業が完全ストップするという危機にも遭遇したが、すぐに優れたメンバーがジョインし、体制を立て直した。

「創業までに、考えていたのは、競合不在のポジショニングで事業を展開させることでした。前職で培ったHR業界の知識とノウハウ+新サービスを生み出せる組織の仕組みがあれば、オンリーワンのサービスが生み出しやすく、外部資本に頼らず自社の力のみでやっていけるだろうと。それで、現在のサービスのスタイルが生まれました。」

ミッション・ビジョン・バリューをもとに、世界のHR業界にサービスを!
将来への展望

現在、同社はふたつの新サービスのリリースを控えている。ひとつは、「KeyTalk」である。テレマーケティングのオペレーションを管理するオンラインサービスで、タイムラインのように営業リストが画面上に表示され、結果をアーカイブしていくものだ。

また、画面上で同じ業務に携わっている同僚の成果を確認することができ、モチベーションマネジメントツールとしても機能する。ふたつめは、「サマゾン(仮称)」。クライアント企業が立案する求人条件を検証するオンラインサービスである。例えば、給与や雇用形態など、求める人材に対して提示する条件が適正か否かを手軽に判断できるものだ。

また、バングラディッシュとフィリンピンに同社はブランチを構えており、アジアのHR業界進出にも力を入れていく。両国ともに、失業率の高さが社会問題になってるのと同時に、転職を繰り返すジョブホッパーが多いとのことで、これらのソリューションとなる、BtoBやBtoCサービスを展開させていく構えだ。

取材の最後に、将来の展望を加藤氏に伺った。

「当社は、ミッションを存在意義、ビジョンを中期的なゴール、バリューを価値観と定義し、それぞれの頭文字を取った“MVV経営”を指針としています。それをもとに、社会価値が高いサービスを生み出すのみならず、プロフェッショナルチームをめざしていきます。私は治安、教育、雇用が国をつくる3本柱だと考えているのですが、将来的にはその内のひとつである世界の雇用に貢献できる企業へと、当社を育てていきたいですね」

株式会社ゴーリスト
代表者:加藤 龍氏 設立:2011年1月
URL:
https://goalist.co.jp/
事業内容:
人材マーケットの戦略立案に特化した3C分析サービス「3Chart」
高精度営業リスト生成ツール「Listlus」
求人情報アラートサービス「Reagle」
国内・国外の人材業界に特化したキュレーションメディア「HRog.net」

当記事の内容は 2014/8/19 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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