ビジネスモデルの考え方
公開日:2013/10/31
最終更新日:2019/11/22
ビジネスモデルを考える場合、創業のリスクを十分知り、創業の最低条件を知ったうえでないと、ビジネスモデルの中身を十分に検討することができません。皆さんはビジネスモデルとは一体どのように考えるべきか、その方法をご存じでしょうか。
そもそもビジネスモデルとは、「誰に、何を、どのように売るのか?」ということです。この3つの問いに的確に答えることができれば、それが企業にとってそのままビジネスモデルになります。
経営学者のドラッカーによると、事業の目的は「顧客の創造(お客さまづくり)」だと言っています。原文では“create a customer”と記されているこの言葉は、現代においても企業の存在理由を考える上で重要視されてきました。
「顧客の創造(お客さまづくり)」は容易に行えることではありません。ドラッカーによると、これは先に説明した3つの問いである、「誰に、何を、どのように売るのか?」に答えがあります。
- 市場・顧客(期待・ニーズ)
- 商品・サービス(価値・効用)
- チャネル(価値・効用を届ける)
「1.市場・顧客(期待・ニーズ)」が誰に、「2.商品・サービス(価値・効用)」が何を、「3.チャネル(価値・効用を届ける)」がどのように売るのか、について考えることに繋がります。これらの検討を何度も何度も行うことで、最終的に説得力のある実現性の高いビジネスモデルを仕上げることができます。
上でお話したビジネスモデルの考え方は、起業家にとってはスタートアップのときにも必要です。特に身近な例としては、資金調達のために創業融資を受ける場合でしょう。
起業家は起業する際に、自己資金や補助金・助成金などのほかに、金融機関からお金を借りる「融資」という方法で資金調達を行うことがあります。起業家向けの融資がある金融機関としては、日本政策金融金庫(日本公庫)や地方の銀行などです。新規の創業融資を申し込むときには、事前に「創業計画書」を準備することになります。
融資担当者は「創業計画書」の内容を見て、お金を貸してもいいビジネスかどうか、を見極めます。ここで担当者がOKを出さなければ、そもそもその事業がビジネスとして成功する見込みがない、とも言えます。融資担当者に「このビジネスなら成功するだろう」と思わせるには、やはりビジネスモデルをよく考えて完成度を高めることが重要です。
「誰に、何を、どのように売るのか?」
創業を成功に導くためにも、これら3つの問いを繰り返し考えることをおすすめします。