開催日:2007年3月11日 会場:東京・赤坂プリンスホテル
2007/01/14 [大挑戦者祭2007エリア代表選] 近畿エリア代表選
2007/01/14 [大挑戦者祭2007エリア代表選] 近畿エリア代表選
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社会の諸問題をゲームを使って学習・勉強する「シリアスゲーム」は、日本ではまだ未開拓分野。このゲームを日本の実情にマッチさせた「学習コンテンツ」「広告メディアツール」として普及させたい。
「小学生のころよりプログラムを始め、世界コンピュータ将棋選手権大会に最年少出場。鳥人間コンテストでは12mというほぼ直滑降というさんざんな成績
で……」と、いきなりの自己紹介で笑いをとっていた天野さん。そんな彼が提案するのは、アメリカで1300億円市場とも言われる「シリアスゲーム」の日本
市場での開拓です。
「日本ではあまり馴染みのないゲームですが、政治や経済、教育、生涯学習などの問題をゲームを使って学習、理解する新しい広告学習メディアツールなんです」。
なかでも、国連が開発した「フードフォース」は、世界40カ国で450万ダウンロードを誇るシリアスゲーム。ゲームを通して食料支援の活動状況を知ることができるというもの。その流れは当然、日本にもやってくることが予想されているとのことです。
天野さんはすでに第一弾となる製品を発表。その名も「きみ、フットサル知ってる?」。「このゲームはただのフットサルゲームではありません。主役は選手や
監督ではなく、審判なんです。試合中に発生するファウルをジャッジして、フットサルの正しいルールを覚えられる学習ゲームソフトなんです」
ゲームやコンピュータに詳しくない人にも、伝わってくるワクワク感ややってみたいという気にさせる極めて分かりやすいプレゼンテーションを展開していました。
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「問題はいかにビジネスとして成り立たせるかということ。献金制度のあるアメリカとは違い、日本では『B to
B』に近い広告モデルにしていこうというのが、『Amano版』シリアスゲームなんです。つまり、シリアスゲームで遊んで学んだユーザーが企業に対して起
こすリアクションを明確に数値化できれば、広告ビジネスとして一気に広がるのではないかと考えています」
前述のフットサルゲームでも、ゲーム内の結果次第でパスワードを発行し、フットサル協会から初級審判員の認定書をもらえるようにするなどのプランも提案。アメリカ版にもないPV以外の要素を盛り込んだ『Amano版シリアスゲーム』という独自性をアピールしていました。
天野さんのプレゼンテーションは、審査員たちからも高い評価を獲得。「Amano版シリアスゲーム」というネーミングといい、ワクワク感を見事に伝えたプ
レゼンテーション能力の高さには驚かされました。今後日本のゲーム市場をどのように席巻していくか、その動きには注目していきたいものです。
天野兼太氏
コナミでコンシューマゲームの開発を4年経験。その後、ゲーム甲子園というゲーム制作コンテストに応募し、商品化の話も。プログラマー、プランナーとしてシリアスゲームを作り上げる技術に自信アリ。
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携帯電話に10~16時間の動画をダウンロードできる圧縮技術を使って、世の中の人のためになりたい!!
圧倒的なスピードで語りまくる村上さんのプレゼンテーションには驚かされました。まるで芸人がしゃべるような軽妙さ。村上さんの思考回路がそのまま
カタチになったようなプレゼンテーションで、もう付いていくのがやっとという感じ。でも、そのなかに散りばめられる自虐的なトークや独特なテンポが笑いを
誘います。そのうえ、ひとつひとつの内容が分かりやすく、デジタル技術に弱い人でもしっかりと理解できたのには、ある種の“天賦の才”を感じました。
プレゼンテーションは、携帯電話1台でDVDをダウンロードして持ち運べる圧縮技術の開発に成功。これにより、世の中の人たちのためになれるということ。
村上さんがこの圧縮技術を制作するきっかけは、アップルのiPod+iTunesの映像配信のプレゼンテーションとか。3Gが普及していないアメリカ人な
らばiPodで映画を観るかもしれないけれど、日本人ならば携帯電話に違いない!と、そのまま漫画喫茶に引きこもってプログラミングしたとのことです。
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「ワンセグ携帯電話も出ていますが、まだまだ見られないエリアが多い。つまり移動中など見たいときに見たいものを見たいだけ見られるわけではないん
です。それに対し、DVDをレンタルしてもなかなか見る時間がなく、一度も再生しないで返却するなんてことあるでしょ? そこで、『着うた』のように携帯
電話に映像がダウンロード・閲覧できるようにしたんです」。
携帯電話1台になんとDVD8枚分の動画をダウンロードすることに成功。2GBのSDカードで、10~16時間のダウンロード再生が可能なので、「スター・ウォーズ」なら、エピソード1から6までのすべてを携帯電話に入れて持ち運べてしまうのだとか。
実際の映像も非常に滑らかで、ワンセグやiモーションよりもキレイと評価されているとのこと。気になる著作権だが、世界標準規格のSD-BIDINGによ
るUIDを用いた著作権保護に対応(SD-AUDIO:Panasonic mp3プレイヤや携帯音楽と同じ規格・同じ技術)しているとのこと。
「とりあえずFOMAならば902iS以降ならば対応させる予定。iモーションやJig Movie、Pita TVなどに比べて、画像、再生時間ともにその実力の差を感じて欲しいですね」。
ここまでできているならば、一体ココで何を手に入れたいの?という審査員に対して、「この圧縮技術を売り込む際に、相手の首を縦に振らせてくれるような人が欲しいんです」と、最後までこちらを楽しませてくれるプレゼンテーションでした。
村上福之氏
ファミコンのカセットをIアプリに変換するゲーム変換システムや、携帯電話用著作権保護機能付の「マンガ配信システム」を完成させ、現在「Yahoo!JAPANコンテンツストア」で活用されるなど、高い実績を誇る人物。
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若い女性にターゲットにしたサニタリー専門ネットショップ。素材選びからデザイン、販売まで行い、これまでありそうでなかった新たなスタイルを確立できるのか!
女性のためのサニタリー用品に特化したネットショップを!という提案をした山城祐香さん。現在大学2年生という若さながら、魅せて引き込ませるプレゼンテーションは、近畿大会でもズバ抜けていました。
「生理の約1週間はお腹が痛くてイライラするし、トイレに行くたびにかわいくないショーツを見せられて、気分的にダブルパンチ。私も含め、多くの女性は諦
めていたと思うんです。体調はしょうがないけど、せめて気分がよくなる可愛いサニタリーランジェリーが欲しい。ないならば、自分で作ってやろうと思ったの
が、この事業を始めようと思ったきっかけです」。
サニタリーに特化したショップというのは、これまで確かに聞いたことがありません。下着を買うなら専門店かデパート、生理用品は薬局かスーパー、コンビニ
と、同じサニタリー用品でも買いに行くところが違っています。それをサニタリー専門店とすることで、女性を煩わしさから解放するだけでなく、サニタリーに
新たな市場が生まれるのではないかという山城さん。
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「サニタリーランジェリーや生理用品に加えて、日本ではほとんど扱いのない『ムーンカップ』というカップ型生理用品や、オーガニックタンポン、布ナプキン、洗剤、湯タンポなども一緒に並べていきたいです」。
言葉を選んで語る彼女のゆっくりとした語り口に加え、下着とセットにしたサニタリーショーツを身につけたモデルを登場させるなど、聞き手を飽きさせない説得力には驚かされました。
「サニタリーショーツを含めたランジェリー3点セットについてアンケートを採ったところ、約90%の女性から評価されました。『ブルーweekをハッピー
weekに!』。このコンセプトを元に、すべての女性がより生活しやすい環境を作っていきたいですね。『ロマンシーロココ』ブランドで、まずはネット
ショップからスタートします。いずれはリアル店舗を展開していきたいですね」。
審査員の方々からは「ニッチな分野で運営しているウェブショップをまず研究して、その後上場したいと思うならばリアル店舗にシフトしていくのがいいのでは?」など、現実的なアドバイスがなされていました。
聞いているものを飽きさせない緻密さとアイデアに加え、元気さや明るさというファクターが、プレゼンテーションの場でいかに大切かを分からせてもらえました。
山城祐香氏
現在、大学2回生という山城さんは、下着はセットで可愛くないと嫌!というコダワリを持つ女性。サニタリーショーツにオシャレなモノがないということで、自ら起業を決意。ブランド名は「ロマンシーロココ」。
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子供の成長を日記や画像、動画、音声でインターネット上に記録。祖父母とのコミュニケーションも図れるサービス「ベビログ」を提案する。
「子供の日々の成長を記録するという点で、ママさんたちの間で今大人気なのが『ブログ』です。ただ、このサービスは外に向けて情報を発信するにはい
いツールですが、貯まったデータを読み返したり検索するのが苦手。その点、ここで提案させていただく『ベビログ』ならば、テキストや画像、動画までをアル
バムに整理することができ、家族の思い出が埋もれたり、風化することがないんです」と語るのは、メモリーインタイムの板羽宣人さん。
板羽さんは、1999年より多数の個人サイトを運営し、2002年に実の姉が立ち上げたテディベアのオンラインショップの運営を手伝い、テディベアというキーワードではなんとグーグルで1位、ヤフーでは3位を獲得したという実力の持ち主なのです。
そんな板羽さんが提案する「ベビログ」は、子供の成長記録をインターネット上で記録するだけには止まらない。欲しいモノをねだる「wishリスト表示機
能」や「記念日設定」、プライバシーを考慮した「公開・非公開の設定機能」など、プログにはないさまざまな機能を持っているのが特徴。さらにベビログ上で
蓄積した日記を書籍にしたり、デジタルムービーにするなど、ドロップシッピングによるオーダーメイド商品を販売するなど、子供の成長というキーワードを軸
に、さまざまな展開を予定しているとのことです。
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アパレル業界で長年培ってきたノウハウを、オシャレをしたい身障者一人一人に合わせて高級婦人服をリフォームするビジネスを計画中
「身体の不自由な女性たちを、私たちが販売する服で明るくなっていただきたいんです」と熱いプレゼンテーションを展開していた笠原裕之さん。長年、
アパレル会社で培ったノウハウを元に独立、現在多くのアパレルメーカーと取引する会社「ハップ」を率いる笠原さんが、身体に障害を持つ女性に向けた高級婦
人服のリフォーム販売に思い至ったきっかけ。それは約20年前の当時得意先だった養護学校の先生から聞いた話でした。
「女生徒は障害者用の下着や服は着たくない。健常者と同じようにオシャレな服を着たいという、女性ならば誰もが持つそういう気持ちがあることを知ったんです」。
恰幅よく存在感ある笠原さんですが、その語り口や雰囲気はソフトそのもの。さすがは高級婦人服を手がける会社の代表です。なかでもステージに飾られていたベストを説明しているときの笠原さんの説明には熱が入っていました。
「アームが小さくて着にくいということで、袖口の下にファスナーを付けました。さらに着やすいように裏地に滑る素材を入れてみました」。
アパレル業界に長年携わっている経験から、営業、販売のみならず、縫製技術までを熟知していることと、この事業への思い入れを強く感じました。
「ブティックに行きたくても行けない人のために、その人の状況に合わせるためにも、“一対一”での対応が基本。動きやすくてオシャレな服作りができるという自信はあります」。
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それに対して、この事業をどう告知するかなど、審査員との受け答えのなかでの提案には、素直に耳を傾ける真摯な姿勢がとても印象的でした。この人は信頼できる人なんだなぉという気持ちを強くさせてくれるプレゼンテーションを展開していました。
「今回のような機会をいただいて、自分の考えていることを人に伝えるのがいかに難しいかを実感しました。いかに無駄を削ぎ落とし、必要なことを伝えられる
か。そういう作業のなかで、自分がやろうとしていることの本質が見えてきたようように思います。実りのある時間をいただいてありがたく思っています」と、
プレゼンテーション終了後に語ってくれた笠原さん。惜しくも本戦には漏れてしまいましたが、身体の不自由な女性たちのためにも、ぜひとも発展していって欲
しいものです。
笠原裕之氏
長年アパレル業界で培ってきたノウハウと、身体の不自由な女性にもオシャレをして明るくなって欲しいという気持ちから、新規事業の決心を固める。
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シニアに特化したメモリアルイベントを、随所にサプライズを盛り込んで、エンターテインメントとして企画・運営。
「親孝行」をコンセプトにしたプレゼンテーションを提案してくれた金田ゆきさん。彼女がこの事業を興そうと思ったきっかけは、自らの体験だったと
か。「自分の母親が還暦を迎えたとき、簡単なお祝いで済ましたくないと考えたんです。女手ひとつで育ててくれ母の還暦を食事会や旅行だけで終わらせたくな
かったんです。心の底から喜んで欲しい。そんな思いで、さまざまなサプライズを盛り込んだ旅行を準備したのがこの事業を立ち上げようとしたきっかけです
ね」。
司会の仕事もやっているというだけあって、ステージの上でも滑らかに語りかける金田さん。実体験を元にしているだけに、その想いの深さを感じさせてくれるプレゼンテーションを展開していました。
事業テーマは、「うれし涙を思い切り流していただく、シニアに特化したサプライズセレモニーのプランニングと運営」。還暦や退職祝い、金婚式などのお祝い
事をただの食事会にするのでなく、一つのエンターテインメントとしてプランニング。さらに利用しやすさを考え、『親孝行パック』としてパッケージ化してい
くとのこと。
「お店やプレゼントの紹介はもちろん、お店の手配や段取り、当日の進行、サプライズ企画の立案、記念アルバムの作成……。パックのなかには多彩なメニュー
を揃えました。ひとりひとりお祝いする人に合わせたサプライズを提案して、段取りと演出をパッケージングして販売していきます」。
ただ、収益という面では不安が残る。現在、プランニング&司会で1名、その他補助に3名を稼働。実働日数や手間暇を考えると、収益性が高いとは決していえ
ないという審査員の声もありました。「思いは分かるし、ハートも感じるけれど、それだけでは難しい。サプライズ以外にも何かが欲しいところ」という意見も
ありました。
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「今日ここで話すことを想像するだけで、2日前から胃が痛かったんです(笑)。これだけの緊張感はそうそうありませんよ」とは、高齢者や視覚に障害がある人たちにやさしいをコンセプトに、新しい考え方の音声ガイドシステムを作り上げた竹中勝彦さん。
これまでの音声読み上げソフトは、機械による合成音でまったく味気のないものでした。まずその点を改善すべく、合成音に代わって人の声を活用するというのが、竹中さんの音声ガイドシステムなのです。
「抑揚を加えたり、感情を入れて話すことも可能だし、関西弁や東北弁などの方言や外国語など、要望に応じてさまざまに対応できるところが特徴ですね」。
例えば、大阪の観光ホームページを吉本の芸人の声で案内してもらうなど、音声ガイドから新たなビジネスチャンスを予感させるプレゼンテーションがなされて
いました。竹中さんは、20年間テレビやラジオの番組制作に関わってきた人物。そこでのノウハウと人脈をフルに活用することで、他にはない音声ガイドがで
きるのです。
また、文章や写真、グラフ、地図など、ホームページ上のあらゆるものに、音声をつけられるのも特徴です。その部分にマウスで触れたり、クリックするだけ
で、音声ガイドが聞けるとのことでした。そこが、ウェブに慣れていない高齢者や視覚障害者にやさしいという主張につながっていたのですが……。
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