最先端技術を誇るアプリ開発会社のビジネスモデル。 アットステージの“仕事効率化アプリ”が大人気!

IT・インターネット

執筆者: 福田 秀樹

身近なツールをサクサク簡単に! 無駄を省くことに力を注ぐアプリ開発 展開している事業内容・特徴

stage12013年も半ばを過ぎたが、スマートフォン向けアプリビジネスの盛り上がりは続いている。ソーシャルゲーム系はやや落ち着いてきたような報道もあるが、まだまだ多くの企業がその開発に力を入れている。今回は、最先端の技術を駆使してアプリの操作を簡単にし、人々の生活を便利にするアプリ開発で成功している、株式会社アットステージのビジモスモデルについてご紹介したい。

アットステージ社では、特に“仕事効率化アプリ”の開発に重点を置いており、多数ある独自開発アプリの中でも「直感!手書きメモ」というアプリが人気だ。

「直感!手書きメモ」は、2011年6月にリリースしたAndroidアプリである。何か思いついた時、すぐにスマホに手書きでメモを残すことができる。

従来のメモアプリでは、まずアプリを立ち上げて、次にキーボードを表示させ、やっと入力ができるものが大半だった。操作自体は簡単だが、急ぎの際はメモするまでの時間が長すぎると感じる人も多かったようだ。また、キーボードだと、打ち間違えた時に打ち消す作業も必要になるので、その時間のロスも大きい。

しかし、「直感!手書きメモ」であれば、手書きで書いた文字がそのまま保存される。キーボードを使わないので、キーボードを立ち上げる時間も不要。指を少し離すと書いた文字がどんどん保存されていくので、思いついたことをサクサク書き残すことができる。また、画面を二つに分けることで、それぞれの画面に交互にメモすることも可能だ。。

また、「直感!手書きメモ」で書いたメモは1枚の画像として保存できるので、メールに添付したり、Evernoteに投げたり、Twitter、Facebook、Google+などのSNSなどで共有することもできる。今では珍しい手書きの手紙も送ることができるというわけだ。アプリ料金は240円で、auスマートパス アプリ取り放題向けにも配信中。2013年6月現在までの累計ダウンロード数は30万を超えている。

ちなみに、「直感!手書きメモ」は2013年4月15日にauスマートパスの厳選コンテンツ向けにHTML5版をリリース。Webアプリでも利用できるようになった。HTML5では、アップデートがあるとすぐに反映される。しかし現在、HTML5を利用してWeb上で細かなアプリケーションを動かすことはまだ浸透していない。「インフラ面では、例えば地下鉄の電波が入らない場所でWebアプリを使うのは不便。どこにいても電波が入る状態になれば、Webアプリは浸透していくと思う。現在は、市場ニーズの動向を見ながら運営している状態」と株式会社アットステージの田中祐介氏は語る。

もう1つ、同社の主力アプリとして紹介しておきたいのが、「どこでもスキャナ」。2011年12月に、こちらもAndroidアプリとしてリリースされた。

スマホカメラで撮った新聞・雑誌などの記事、会議資料、名刺、クーポンなどの書類をスクラップ感覚で整理することができる。書類の文字が小さくても、画像の文字を読みやすいようにアルゴリズムで鮮明化できることが特徴だ。

また、書類データにメモを残したり、メールで送ることはもちろん、タグをつけて管理できるので、後で書類を検索しやすい。「どこでもスキャナ」は現在まで累計28万ダウンロード。有料版は240円で、一部機能に制約がある無料版もラインナップしている。こちらも「直感!手書きメモ」と同時期にauスマートパス アプリ取り放題向けにも配信中だ。

これら2つのアプリのヒットの要因として大きいのが「auスマートパス」に掲載されているという点。

指の操作を生かしたアプリをつくりたい! 日々の試行錯誤でヒット商品に ビジネスアイデア発想のきっかけ

stage2これらのアプリ開発のきっかけは、「ここ2、3年で爆発的に普及しているスマートフォンが、“指のタッチ操作”のみで使えることに着眼したこと。ゆえに、指のタッチ操作を生かしたアプリを開発しようと思った」と田中氏は語る。例えば「直感!手書きメモ」は、「スマートフォンの文字入力をもっと速くできないか」と考えた結果、キーボードを使わず、指で文字を書くというアイディアにつながった。

企画段階では夢がふくらむが、実際にコードにするのは大変だったという。機能をどこまで搭載するか、設計段階で苦労したそうだ。また、Androidアプリに関する情報も不足していたので、ひたすらほかのアプリの研究を続け、いいところだけを抽出し、こうしたらより便利だと思う機能を考えてアイデアを膨らませた。さらに、スマートフォン関係の書籍を読みあさるなどして、試行錯誤を繰り返した。また、アプリのユーザーレビューを見て、ユーザーが何を求めているかということも貴重な情報として収集したという。

“仕事効率化” がキーワードのアプリを開発しているので、仕事をするなかで「これがあったら便利だな」というアイデアが浮かんだらすぐにメモして、後にみんなで共有。したがって、話し合いで発言する人がいなくて困ることはないという。「次、何つくろう?」という質問には、「こんなのどう?」と、それぞれが日常で思いついたことが次々と出てくる。アイデアをみんなで叩いて、肉付けして、さらにいいものになっていくのだ。営業担当スタッフも、アプリ開発については素人だが、積極的に発言している。一人で頭をひねって考えるより、みんなに共有してアイデアを出し合うことで、さらにいいアプリ制作につながっていく。

 営業担当は「はたから見ると、開発担当者がアプリ開発をしている姿は一見苦しそうだけど、なんだか楽しんでいるようにも見える。適当にやっていいと思うところでも、決して手を抜くことがない。自分たちがつくるアプリに愛情を持ってやっている」と語る。このような姿勢が、ヒットの根底にあるのだろう。

「auスマートパス」スタート時から掲載されているアプリとして、KDDIの広告媒体や書籍に載るなどしたことも、ダウンロード数の急増に貢献。するとさらに広告関係の企業の目にとまり、「記事を書かせてください」という依頼が増加。田中氏は「非常にラッキーなことだった」と笑う。

常に最先端のアプリを開発し、一つのブランドとして売っていきたい 将来への展望

今後の目標を田中氏に伺うと、「弊社発のアプリを一つのブランドとして売れるようにしていきたい」との返答。また、「ここ2、3年、スマートフォンが爆発的に普及し、高機能化している。そして、HTML5で開発されたアプリケーションはOSを選択せずに動かすことができるので、世界中で注目され始めている。弊社としても、これからもずっとAndroidアプリのみということは考えていない。Webアプリの開発も並行しながら取り組んでいきたい」と語ってくれた。「直感!手書きメモ」に続いて、HTML5で開発する最先端アプリの制作を今後も継続していくそうだ。

最後に田中氏から、これからアプリ制作を目指す人たちへのメッセージを聞いた。「まず、自分が面白いと思うかどうかが大事。自分が面白いと思って開発したアプリは、ユーザーも面白いと思ってくれる可能性が高い。動くアプリケーションの開発は見た目以上に難しいが、完成した時の嬉しさや、ダウンロードしてもらった時の喜びはとてつもなく大きい。ぜひ、自分たちでつくったアプリを積極的に世に出してもらいたい」。

何よりも、アプリ制作を楽しみ、開発するアプリへの愛情を持って仕事をするアットステージのスタッフはたくましいのだ。彼らの今後の挑戦に期待したい。

株式会社アットステージ
代表者:村上 茂樹
設立:2012年2月 URL:http://www.stage.jp/index.html
事業内容:
スマートフォンアプリ開発
マップサイト運営
PCサイト→スマホサイト変換
WEBシステム開発
メール配信システム開発 他

当記事の内容は 2013/7/16 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。