投稿型クイズサービス「クイズ研」。インセンティブ無しで15万問以上が集まる秘密とは

IT・インターネット

執筆者: ドリームゲート事務局

5万問以上のクイズデータを生かし、50社以上にクイズコンテンツを提供中 展開している事業内容・特徴

atamasoft1クイズ番組、雑誌やホームページのクイズコーナーなどなど、私たちの生活のなかに数多存在しているクイズ。解けると嬉しい、解けないと悔しいで、気づかないうちにはまってしまう。

では、「それらのクイズをつくっているのは誰だろう?」「テレビ局や出版社にクイズを提供している組織がありそうだ」と思わないだろうか。そんなある種ニッチなマーケットに向けてつくられたのが、あたまソフト株式会社が提供している「クイズ研」だ。

「クイズ研」は、「誰でも簡単にクイズを楽しめるサイト」を目指し、2008年4月にスタートしたクイズサービス。クイズ総数15万問以上、登録なしで好きな時にクイズにチャレンジできる。“語学・文学・社会”“科学・数学”“スポーツ”“映画・音楽・芸術”“テレビ・マンガ・ゲーム”“雑学”など、様々なジャンルからクイズを選ぶことができ、「AKB48」「讃岐うどん」などのキーワード検索で、気になるクイズに挑戦することも可能。

PCサイトとしてスタートし、現在は、ケータイサイト、 iPhoneアプリ・Androidアプリでも遊べるようになっている。

会員登録をすると、クイズの作成も可能

ただクイズを楽しむだけのサイトは、大小様々なものが昔からあった。しかし、会員登録することでユーザー自身がクイズを出題することができ、クイズの正答率や作成したクイズに対してどれだけの反響があったのかを知ることができる点が、「クイズ研」が他サイトと一線を画す特徴といえる。

お金がもらえるわけでも、インセンティブがあるわけでもないのに、15万問もクイズが集まった理由を尋ねると、「Twitter、Facebookなどのソーシャルメディアが当たり前になっている今、自分のつくったものを発表したいと考える人は多いと思います。実際に『自分のつくったクイズで、日本中の人が悩んだり喜んだりしてくれるのが嬉しい』という声が届いています」と答えてくれた。

自分でつくったクイズが、スマートフォンのアプリに掲載されたり、時にはテレビ番組で採用されたり――そこに優越感を感じて投稿を続けるユーザーも多そうだ。

日産自動車やサイバードなど、有名企業にもクイズを提供

取材前、「クイズを集めて、ユーザーに解いてもらうサービスでどう収益化するのか」が疑問だった。しかし、その答えは明快。15万問ものクイズ・データベースをカスタマイズし、企業などにコンテンツとして提供しているのだ。

例えば、日産自動車カーナビ「カーウイングス」やサイバードの「タダプリ!現金当たる!豪華懸賞アプ」、クイズ番組など様々な企業・サービスにクイズを提供しているという。ちなみに、クイズコンテンツを探している企業向けに、月額3万円から利用できるコースも用意している。

人には“誰かの役に立ちたい”という欲求があるのではないか? ビジネスアイデア発想のきっかけ

  atamasoft2あたまソフト株式会社の代表で、開発エンジニアを担当する岩崎輝之氏は、某IT企業勤務を経て、2003年に株式会社オウケイウェイブに入社。同社で、FAQ、ナレッジマネージメントのASPサービス「OKWeb3」の開発、Q&Aサイト「OKWave」「教えて!goo」を含むポータル開発のリーダーを経験した経歴の持ち主だ。

メジャーなQ&Aサイトである「OKWave」「教えて!goo」の仕事をするなかで、「人には“誰かの役に立ちたい”という欲求があるのではないか?」と考え、「この欲求を満たせるサービスができないか」と思い始める。そして注目したのが、テレビ番組や雑誌などでも普遍的に人気のある“クイズ”だった。

競合サイトを調べてみると、趣味レベルのクイズサイトなどはあったが、本格的にクイズというナレッジをまとめてデータベース化しているサイトは存在しなかった。料理のレシピを投稿するクックパッドなどが人気を集めていたことから、「クイズの投稿サイトならいけるのではないか」と開発をスタートした。

投資家の紹介でパートナーに出会い、あたまソフトを設立

  一貫して開発畑で働いてきた岩崎氏は、起業に向けて、経営や営業を助けてくれる人材を探していた。そんな頃、ベンチャー投資家の紹介で、現在取締役COOを勤める鴻巣英典氏と知り合った。同い年だったこともあり意気投合し、2008年、東京都渋谷区で、あたまソフト株式会社を設立。「パートナーについては自分のスキルや出来ることが被らない人という点に重視しました。設立3年半を過ぎて徐々に売上も安定してきている状況です。」と鴻巣氏は話す。

  鴻巣氏は、デジタルハリウッド渋谷の第1期生。Webプロデューサークラス終了後、某IT企業勤務2社を経て、起業支援を行う「Samurai Incubate Inc」で取締役CMOを勤めた経歴の持ち主だ。起業を支援する側から、起業成功のポイントや悩みを知り抜いた鴻巣氏の経験、知見が、大いに機能したことがうかがえる。

コラボできるコワーキングスペース「Samurai Startup Island」

  現在、天王洲アイルにあるコワーキングスペース「Samurai Startup Island」を拠点に活動しているあたまソフト株式会社。周りの様々な業種の企業やフリーランサーと交流する機会が多いため、困った時や新しいアイデアが浮かんだ時に気軽に相談しながら、協力して業務に当たっているという。

  「起業時は知り合いのオフィスに間借りしていたので、狭くて、あまりネットワークも広がらなかったのですが、“Samurai Startup Island”に来てからは仲間も仕事も増え、働きやすくなりましたね」と鴻巣氏。

身近な課題・悩みを解決できる仕組みを開発し、世界に通用するサービスインフラをつくりたい 将来への展望

現在、クイズを投稿してくれるユーザーの数も安定し、クイズ総数は15万問を突破。年間を通して、クイズコンテンツを利用する企業も増えてきており、クイズのデータベースを生かしたサービスとして、成功しているといえるだろう。

「今後はクイズだけにとどまらず、Q&Aのビジネスモデルで、身近な課題・悩みを解決できるサービスを提供したい」と語る岩崎氏。そして、2013年4月にリリースされたのがスマホアプリ「Family(http://family.atamasoft.com/?lp=2)」だ。

家族を守るお母さんの悩みの一つに、“今晩、子どもやお父さんが晩ごはんを食べるか食べないか”というものがある。「せっかくつくったのに、もったいない」とならないように、家族でアプリ「Family」を共有すれば、ワンタッチで晩ごはんが必要か、不要かを知ることができる。互いに電話やメールをする時間がない時でも、スピーディに使えることがこのアプリのポイントだ。

「身近な課題・悩みを解決したり、コミュニケーションをあたたかくするサービスを提供し、世界に通用するサービスインフラをつくる」という目標を掲げる、あたまソフトの動きに今後も注目したい。

あたまソフト株式会社
代表者:岩崎 輝之 スタッフ数:4名(アルバイト含む)
設立:2009年3月3日 URL:http://atamasoft.jp/
事業内容:
•スマートフォンアプリ・コンテンツの提供・開発
•クイズコンテンツ・システム提供と開発 「クイズ研」など
•クイズデータベースを活用した各種サービス開発提供
•受託開発・システムコンサルティング

当記事の内容は 2013/6/4 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。