コード一行貼るだけで強固なネットセキュリティを実現。エンジニア垂涎のAPIが登場!! 電話認証の簡単導入を実現する「JISSENスマートオース」

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執筆者: ドリームゲート事務局

電話自動応答やSMSを利用した本人確認を簡単に
展開している事業内容・特徴

20141203-1大規模な情報漏えいや、有名サービスのアカウント乗っ取りなど、ITセキュリティーにまつわる事故・事件の報道を目にする機会が増えている。読者の中にも、乗っ取り被害に遭った方がいるかもしれない。実は筆者も、ある日突然、アプリが乗っ取られ、慌てた経験がある。

Webサービスやスマホのアプリを利用する際、メールアドレスとパスワードという普通のセキュリティー対策だけでは万全といえなくなってきた。もしも情報漏えいが起き、あなたが認証用に同じメールアドレスとパスワードを使い回している場合、その組み合わせで簡単に別のサービスも乗っ取られてしまうからだ。

最近よく目にするのが、電話音声による自動応答の本人確認や携帯電話機のショートメッセージ宛てに本人確認のコードを送付する2要素認証だ。電話認証といったほうが想像しやすいかもしれないが、簡単にいうとサービス利用者本人が使っている電話番号にだけ数字などのパスコードを送り、それをWebサービスやスマホアプリを使う際に入力させるというもの。これで確実に本人確認ができるという仕組みだ。

この電話認証の仕組み、実際に開発・実装しようとしても簡単にはいかない。そもそもWeb上の電話番号を取得しその番号に発信する仕組みと、発信内容を使った認証の仕組みの両方の構築が必要で、且つ認証に使われる電話番号は厳重に扱われる必要があることからアプリケーションサーバ自体のセキュリティー対策も万全にしておく必要がある。

こうした課題を解決し電話認証の仕組みを簡単に導入出来るようにしたのが、今回紹介する「JISSENスマートオース」だ。導入はいたって簡単、認証を実施したいページに専用のJavaScriptコードを貼るもしくは専用のページを経由するよう設定するだけである。これは電話発信や認証処理といった電話認証に必要な内容をすべてパッケージ化している為で、加えて専用APIも提供している為、PC用Webサービスだけでなくスマートフォンアプリ等への組み込みも簡単に行える。利用料金は25円/認証と同様のシステムを自前で構築するコストを考えると、破格の安さといえるだろう。

「JISSENスマートオース」を開発・運営する株式会社実践クラウドは、2014年4月に設立されたばかりのベンチャーだ。同社の代表である久光英太氏によれば、リリースした2014年5月直後より想定以上の問合せが寄せられたとのこと。現在はver.2.0の開発を進めており、通信方式の改良やアプリケーションサーバの強化、ブラックリスト機能の標準搭載等、ユーザ様からのご要望に応える形で機能強化を行う。ちなみに、同サービスの引き合いについては、Webサービスよりもスマートフォンアプリのほうが多かったそう。本格的な展開は2015年以降になるが、まずは1000社の導入を目標に進めていく計画だ。

ITベンチャー勤務時代の上司とバンド仲間で起業
ビジネスアイデア発想のきっかけ

20141203-2株式会社実践クラウドの創業メンバーは3名。代表の久光氏と、技術担当の冨洋一氏は、もともと株式会社デジタルフォレスト(現:NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社)というベンチャーで一緒に働いていた。

久光氏自身は、大学卒業後、福利厚生のアウトソーシングで有名な株式会社リロ・ホールディングに営業職として入社。3度のMVPを獲得する等の実績を残した後、成長著しいネットマーケティング業界に飛び込んでいく。2008年、アクセス解析ツール「Visionalist」の開発・提供を行うデジタルフォレスト社に入社、商品企画部門に在籍する。在籍中、サイト横断的にユーザー行動を把握出来るソリューションやサードパーティ製品間の連携を簡単に行えるソリューション等、業界トレンドを捉えたソリューションを精力的にリリースしていった。

一方の冨氏は、大学院卒業後、CRC総合研究所(現伊藤忠テクノソリューションズ)に入社。気象やリモートセンシングなどの研究に携わり、2002年からは各種ベンチャー企業の技術責任者として企画開発ならびに新規事業、海外拠点の立ち上げ等を精力的に行うなど、IT技術のスペシャリストとしてキャリアを積んでいった。

もう一人の創業メンバーである田中氏は、久光氏のジャズ仲間という異色のつながり。とあるライブで一緒になった際、久光氏が起業を考えている事を打ち明けると、二つ返事で「いいですよ」と話がまとまり参加。同社では現在サービスオペレーションなどの実務を担当している。

久光氏が起業を意識したのはデジタルフォレスト社に勤務していた時。同社は、インターネットマーケティング業界の黎明期よりデータを基にしたマーケティング最適化を提唱するベンチャー企業としてその名を知られていたが、2009年にNTTコミュニケーションズ社の子会社になる。久光氏はそうした環境変化の中でベンチャー企業と大手企業の企業文化の差や開発に対する考え方の違いを肌で感じるようになり「技術変化のスピードに適応しながら且つユーザー目線に立ったサービスの提供・環境の実現を」と考え2012年末頃より起業検討を開始、しだいに方向性が固まっていった。

また、同時期にかつて上司でもあった冨氏と起業の構想について話したところ意気投合、久光氏が会社設立したすぐあと、冨氏も実践クラウドに参画した。

久光氏が目を付けたのはセキュリティー分野だ。各種ネットサービスにおけるセキュリティ問題がニュースになる中、簡単で安価に導入できる本人確認の仕組みが求められていると考え、2014年5月に、「JISSENスマートオース」をリリースした。

ちなみに「JISSENスマートオース」のリリースにあたっては、「Twilio(トゥイリオ)」というクラウドサービスの存在が大きかったそうだ。Twilioは、アメリカのベンチャーが提供するクラウド型の電話サービスで、PBXなどの機材や回線工事等無しに電話サービスを利用出来るというもの。「JISSENスマートオース」もこのTwilioをインフラとして利用することで、短期間でのリリースが実現できた。

「実践クラウド」という社名のとおり、実践的なサービスの提供に特化していく
将来への展望

久光氏に今後の展望を伺ったところ、「5月のファーストリリースの際に寄せられた多数の問い合わせや要望にまずは応えること。年末に予定しているver.2.0のリリースを無事に行い、本格的に拡販していくことが当面の目標」との回答。事業上の細かな数値目標は秘密とのことだが、1000社への導入が一つ目のマイルストーン。

変化に対応しながら安定したサービスを提供するというのは言葉でいうほど簡単ではないが、だからこそこうした理想と現実の中間にバランスした実践的なサービスには大きなニーズがあることも確かである。まさに同社は、そうした市場を狙っている。

最後に、将来的にどのような会社・組織にしていくかについてはこのように語ってくれた。
「現場においてはいつでも”こうあればいい”という理想ではなく、”こうすればいい”という具体的な実践方法が求められていると思っています。弊社としてはそうしたニーズに応えられるよう、社名に恥じない実践的なサービスを地道に提供していき、現場が抱える課題を一つずつ解決していければと思っています。」

株式会社実践クラウド
代表者:久光 英太氏 設立:2014年4月
URL:
https://www.jissen-cl.co.jp/
スタッフ数:9名(業務委託等を含む)
事業内容:
各種クラウドソリューションの活用提案・導入支援・運用サポート

当記事の内容は 2014/12/9 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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