「オトメゲーム」が累計600万ダウンロード! 海外で勝負し、急成長中のベンチャー「KOYONPLETE(コヨンプリート)」。

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執筆者: ドリームゲート事務局

渉外担当者だった女性が一念発起して起業。中国や米国をはじめ海外マーケットで大反響の「オトメゲーム」とは!?
展開している事業内容・特徴

20140612_12011年10月に4名で創業したゲームデベロッパー、株式会社KOYONPLETE(コヨンプリート)。主に女性向けのビジュアルノベル、恋愛ゲームなどを手がけ、急成長を続けるベンチャーだ。

同社の一番の特徴は、最初から海外マーケット向けてゲームをリリースしている点だろう。2011年12月にリリースした最初のゲーム「Purelove」は中国向け。続いて2012年10月にリリースした「恋学園」も中国語版、英語版からスタート。2014年6月時点で、37本の作品を8カ国語でリリースしており、累計で600万ダウンロードを突破している。また、ユーザーからの平均評価も4以上(5点満点)と非常に高い。

同社の収益モデルは大きく2つ。1つはアプリ内課金だ。ゲーム自体は無料でも遊べるが、1日で遊べる時間に制限をつけている。その制限を解除するためには、同社が販売しているコインを購入する必要がある。

もう1つはリワード広告。アプリ課金がまだ一般的ではないBRICsや東南アジアなどのマーケットでは、リワード広告が主な収益源だ。広告をクリックしたユーザーにコインを還元することで、お金をかけずとも長く遊べる工夫をしている。

ダウンロード数では中国、アメリカを含む英語圏が目立っており、売上比率も英語圏を中心に、コンテンツのジャンルに応じてバラエティ豊かな構成となっている。また、今のところiPhoneとAndroidのシェアは半々だが、アジア圏ではやはり安価なAndroidの伸びに勢いがあるそうだ。

同社のゲームは2014年6月時点で、スペイン語、フランス語、韓国語含む世界8カ国語で展開。中国ではGoogle playが許可されていない代わりに独自のAndroidマーケットプレイスが多数あり、そこからダウンロードできる。また、中国版TwitterであるWeibo上では同社のファンが10万人もついており、もっとも多い日には1つの投稿に対して、6207転送(Facebookでいうところのシェア)されたそうだ。一方、Facebookでも累計で30万いいね!を獲得、1日に1万7000回近く「話題」にされており、1投稿あたり平均150ものコメントがつく。ファン同士の交流が非常に活発なのだ。

これらの数字はSNSマーケティングに詳しい方ならおわかりだろうが、かなりハイレベルなもの。それだけ同社のゲームのファン層が濃いことを示している。そうした濃いファン層に支えられ、プロモーションコストをほとんどかけることなく、口コミだけでファンが広がっている。

専門外からの挑戦。ファンと一緒に作るゲームで急成長!
ビジネスアイデア発想のきっかけ

20140610-4同社代表の杉本明子氏は、北京大学に留学、米国ペンシルヴニア州立大学を卒業後、オンラインゲーム会社に勤務し、主に渉外業務を担当。起業から上場までを見る貴重な経験をした。

杉本氏は豊富な海外経験から、世界中の人とコミュニケーションが取れるオンラインの可能性を感じており、特に「ファイナルファンタジー11」に出会ったときは、ゲームを通じて欧米や東南アジアのユーザーと同時にオンライン上で交流できることに感動した。

ほどなくして、日本発のコンテンツの配信を通じて、もっと日本のよさを伝えたいという思いがふくらみ、コンテンツをつくる側になろうと決意した。

3.11の東日本大震災が発生した2011年に、杉本氏は退職。プラットフォームを通じ一気に世界中にコンテンツを配信出来るスマートフォンアプリに可能性を感じ、専門学校のバンタンに入学して、スマートフォンアプリ制作のスキルを学んだ。そこで知り合った仲間などを誘って起業することになる。また、起業後、IMJ Investment Partners Pte. Ltd.から出資も受けている。

「日本はクリエイター大国。世界で見てもこれほど職人技のコンテンツをつくれる人間が多い国はない。そしてそのコンテンツには世界中にたくさんのファンがいる。」と杉本氏は語る。また、恋愛物に関してのノウハウも多い。それこそ平安の昔に「源氏物語」が書かれたほど、恋愛物は日本の隠れたお家芸だ。

しかし、海外ではこの市場には目立ったプレイヤーがいなかった。大手だとボルテージやNTT Solmare、アリスマティック社など数えるほど。しかし、いまや米国のApp Storeのエンタメカテゴリのトップセールス50のうち、30%が女性向けの恋愛ゲームが占めている。ニーズは大きいが、まだまだチャンスがあると考えて、恋愛コンテンツでの勝負を決めた。KOYONPLETEの恋愛コンテンツはジャンルが多岐にわたり、各キャラクターにユーザーが深くはまりこむ個性があること、またそれぞれのストーリーの根底には、ユーザーに伝えたい隠れたテーマがあることが特徴だという。

ちなみに、社名はコヨン+コンプリート≒自己実現という意味の造語だそう。杉本氏自身がクリエイターであること。最先端のネット空間を享受して世界に素晴らしい物を配信し、人々と感動を分かち合う、という挑戦。それを通じて自己実現を図りたいという思いが反映されている。

初めから海外、中国語や英語圏向けにゲームを出そうと考えたのは、杉本氏自身の経歴にある。アメリカや中国への留学経験もあり、単純に「この作品が好き!」という気持ちで繋がり合う事ができる、結果世界の人に日本がもっと好きになってもらえる、海外のクールジャパン・コンテンツへのニーズを肌で感じていたからだ。

同社の強みは開発コストの安さ。なんと、相場を大変に大きく下回るコストでゲームを開発できる体制を構築している。専門学校などとの連携。専門学校卒業生であるイラストレーターや能力は高いがまだ有名になっていないシナリオライター・声優などをネットで随時募集し、面接をした後ゲーム制作に雇用しているのだ。クリエイター達のクレジットは次の仕事に繋がるように、大きく出す。自己実現をめざすクリエイターの起用は80名を超える。

そしてもう1つは翻訳コストの安さ。実は同社の作品は、海外にいるファンを含む独自のチームが翻訳を手伝ってくれている。サブカルチャーで使用される日本語独特のニュアンスなどもファンならではの情熱で、うまく監修され質の良い翻訳がされているのだ。また、イラストなども各国向けに微妙に変える。そうした細かな工夫やクオリティへのこだわりが、各国のファンの心を射止めているポイントというわけだ。

それらの戦略が奏功し、同社は初年度から黒字化を達成。本年度もさらなる伸びで事業規模を拡大し続けている。

3年以内に3000万ユーザーを獲得し、そのうち10%がコアファンとなる事業に
将来への展望

20140612_3杉本氏に今後の展開を伺うと、「まず当面は1カ月に2本のぺースでゲームをリリースしていく。年間24本というリリースになるが、それを実現できるだけの体制は整えた」という答えが返ってきた。しかし年々、一つのゲームのボリュームが増大、仕組みも高度化しているため、量から質、新しいシステム構築への転換を考えるポイントがくることが予想されている。もちろん、同社はそのための資金調達や人材獲得を積極的に進めている。またゲームエンジンもユーザーのニーズに応えられるよう改良を重ねているそうだ。

目標としては、3年以内には3000万ユーザーを獲得し、そのうち10%がコアファンとなる事業を目指している。

また、杉本氏には世界中の「オタクイベント」に出店し、「オトメゲーム」をもっと世に広めたいという夢がある。「オトメゲーム」をきっかけに日本のよさを知ってもらい、海外から日本に訪れる外国人観光客をもっともっと増やしていきたいのだ。

2020年の東京オリンピック開催が決定し、クールジャパンなど国を挙げて日本を海外にアピールしている昨今。「私たちは乙女ゲーム会社としては後発。しかし世界に展開する事においては先を走っている。それぞれの特徴を完全に活かした施策は10年分はぶれずに計画されている。ロールモデルはスティーブ・ジョブス氏とDeNA南場智子氏。」杉本氏の頭の中には、ゲームビジネスだけにとどまらない構想が広がっている。

ちなみに積極的な資金調達を検討中で、ベンチャーキャピタルからのアプローチは大歓迎とのこと。この記事を見たキャピタリストの方は、ぜひ連絡してみてほしい。

株式会社KOYONPLETE
代表者:杉本 明子氏 設立:2011年10月
URL:
http://koyonplete.com/
スタッフ数:7名
事業内容:
・ビジュアルノベル、恋愛ゲームの開発・運営
連絡先:
東京都千代田区九段南 4-6-9 OSビル5A
電話番号 03-6261-3855
info@koyonplete.com

当記事の内容は 2014/6/17 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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