激戦マタニティー市場で急成長。“臨月間際まで働きたい”妊婦専門メディア「ニンプス」

サービス業

執筆者: ドリームゲート事務局

月間20万ユーザーが来訪。マタニティライフをもっと楽しく豊かに!! 働く妊婦を応援する「ニンプス」 展開している事業内容・特徴

女性にとって人生最大のイベントともいえる妊娠・出産、そして育児。今も昔も大変な労力を伴うことにかわりない。

女性の社会進出が進んでいる昨今、臨月近くまで働く女性も少なくない。女性の妊娠や出産にかかわる福利厚生の体制を手厚く整える企業も増えており、社会全体が働く女性をバックアップできる時代が到来したと言っても良いだろう。

20140418_3しかし、まだまだ足りない面もある。それが、働く女性がマタニティライフを充実して過ごせる情報を発信するメディアの少なさだ。

例えば、数多の出産育児関連の書籍・雑誌が刊行されているが、働く女性にスポットをあてた誌面づくりをしているものはほとんどない。それは、「妊娠中は家で過ごし出産を待つ」といった視点が慣例となっていたからである。しかし、核家族が増え、女性進出が目覚ましい現代において働きながら出産に臨む女性は増えている。

この問題に取り組むべく登場し多大な反響を得ているのが、株式会社ポーラスタァが運営・刊行するウェブサイト&定期購読誌「ニンプス(ninps)」である。

同サービスは2008年に「働く女性のためのマタニティサイト」としてサービスイン、書籍は翌2009年より刊行された。

サービスの大きな特徴としては2つ。まず、妊娠から出産までの間をひと月毎に区切り、各期間の妊婦が求めるマタニティ情報を、働く女性の目線から提供していることである。そして、「食べてよいものQ&A」、「妊娠中の旅ガイド」、「妊婦さんのマネー講座」、「病院選びと出産スタイル」などといった妊娠中に知っておきたいことを網羅、快適な過ごし方も提唱している。特に初めて妊娠を体験する働く女性は妊娠や先の将来に不安を感じることも少なくないと聞くが、同サービスを用いれば安心してマタニティライフを過ごせる仕組みなのである。労働と妊娠・出産の両立を考える現代女性にとってバイブルとなるサービスと言っても良いだろう。

また、同サイトには妊娠・育児の視点から母子ともに安心で良質な商品を厳選したECサイト「mama&baby store」の展開があり、また、有機無添加食品の通販を行う企業とも提携している。情報のみではなく実生活と密接にリンクしたサービスを行っている点も、数多くの妊婦から支持されている特徴だ。

サイトのユニークユーザー数は月間約20万UU。この数字は日本全国の妊婦の1/3に該当するという。また、同社が行ったアンケート調査では、1都3県の第1子出産を控える妊婦の約9割が、同サービスと何かしらの接点を持っているとの結果が出ている。

つまり、同サービスの存在はすでに妊婦にとってスタンダードとなっていると言っても過言ではない。事実、最近は各メディアから妊婦に関する情報源=同社として位置づけられ取材の引き合いも軒並み増えているのだそうだ。

さまざまな悩みを抱えている女性をサポートできる媒体を作りたかった ビジネスアイデア発想のきっかけ

20140418_3ニンプスの構想にポーラスタァ代表である高沖清乃氏が至ったのは、前職である株式会社オールアバウトで新規媒体立ち上げの話が持ち上がったときのことであった。

「結婚や妊娠、そして出産…など、各場面で悩みを抱える現代の働く女性に寄り添うような媒体を絶対に作りたいと感じていました」と高沖氏は振り返る。

だが、当時はまだ働く女性に対してスポットが当っているとは言えず、ワーキングママといった言葉もなかった時代。当然、高沖氏の企画は通ることはなかった。

しかし、その時、「働く女性による働く女性のための媒体」の制作が自分の本当にやりたいことだと確信した高沖氏。そして、オールアバウトを退職し起業に至ったのだが、起業に関してのフットワークはそれほど軽いものではなかった。

これまで高沖氏は、飲食店、PCサポート、出版とさまざまな職業に携わってきたが、もともとは労働は生活の金銭を得るだけのものだとドライに割り切っていた。その考え方が変わったのは、専業主婦を経て27歳から勤務したリクルート時代の経験がきっかけだった。

リクルートで知ったのは、世の中に新しい価値を投げかけ社会に貢献していくというスタンス。そうした高い意識の下で日々の業務が行われていく職場に感化され、本当のビジネスのありかたを知ったという。

働くことに生活費を稼ぐ以外の意義を見つけた高沖氏は、その後、定期購読専門誌の出版会社と前述のオールアバウトで編集業務に携わった後、起業となるわけだが、それまでをこう語ってくれた。

「段階を経るようにフリーター、契約社員、派遣社員、正社員と経験してきて、待遇の違いなど、それぞれの壁を肌で感じてきました。また、リクルートで考え方が変わり、以前からやりたかった仕事を自ら求める意欲が湧いて、編集者として勤務していましたが、組織の中で“自分のやりたいこと”を叶える難しさも実感しました。これらの課題と体験が上手く作用したのだと思いますが、新しいことを始めるのであれば、起業したほうが楽なのではと考えていたんです」

そして、自らの貯蓄から100万円を資本金にして、2006年10月に株式会社ポーラスタァを設立した。当初は大手ポータルサイトや出版社からの委託業務で収益を上げながら、自社のビジョンを練る日々が続いたという。

「働く女性のためになる事業をしたい…というイメージはあったものの、具体的にどのようなサービスを展開させていくかは、起業当初は決まっていませんでした。ただ、幸いにも大手の会社から引き合いがあり、編プロとして機能したので、会社自体はスムーズに運営できました。」

自社サービスの方向性を定めたのは高沖氏自身の体験だった。起業前後に経験した離婚、妊娠である。そこで、働く妊婦のための情報があまりに少ないのを実感し、その分野に特化させた事業は現代の女性にとって不可欠だと確信を得たのだ。

そして、開業から2年後。これまでの仕事で築いた専門家たちとのコネクションも功を奏し、満を持してニンプスは産声をあげた。

当初は、編プロ業務と同サービスとの事業割合は8対2程度だったそうだが、現在では主事業に成長しつつある。

働く妊婦・女性のためのトータルサービスとして一層の拡大をめざしながら、企業体制の充実を図る 将来への展望

同社は2014年2月に出産後のママをサポートするウェブサイト「Ca—sun」をリリース。働く妊婦から始まり働くすべての女性のためにポーラスタァはメディアの普及及びサービスの拡充を邁進させている。

現在さまざまなプロジェクトが進行中であり、直近では無料フォトアプリ、同社ECサイトで新商品のリリースを2014年5月に控えている。

アプリサービス「Baby365」は、我が子の画像を収め、短いコメントを記入できるもので、100日以上コンテンツを集めると一冊のハードカバーのブック(有料)に印刷できるサービス。我が子の日々の成長をスマホで手軽に記録でき、容易にブックを作成できるので、仕事と育児の両立で忙しいママにうってつけのアプリと言えよう。

そして、ECサイトでリリースされるのが「Hello Baby Box」と呼ばれる商品。さまざまな商品を集めたギフトボックスであるが、同社で吟味した商品を提供することで、ユーザーは新商品や本当に活用できる母子用品を購入することができる。また、いわゆるキュレーションサービスであることから、同社は広告事業として各メーカへのアプローチも視野に入れており、新たなマネタイズとして注力していく構えだ。

インタビューの最後に経営者としての展望を高沖氏に語ってもらった。

「ちょうど今、社としては分岐点だと考えています。働く妊婦さんやママさん、そして女性の役に立つサービスの提供を今後も進めていく一方で、これからは事業の成果をどのくらい社員へ還元できるのかをシビアに突き詰めていかなければいけないと感じています。それは各自の収入から勤務体制などすべてです。現在社員は7人ですが、それぞれ子供を持ち育児をしながら働いています。このようなサービスをしている以上は、事業を拡大させるにせよ、自分たちにとっても実りある環境が整った会社でなければいけませんので、何が最善であるのかを見極めながら会社づくりをしていきたいと思います」

株式会社ポーラスタァ
代表者:高沖 清乃氏 設立:2006年10月
URL:
http://polst.jp/index.html
スタッフ数:7人
事業内容:
・「ニンプス(http://ninps.com/)」「Ca-sun(http://ca-sun.net/)」の運営
・「Baby365」の運営
・「mama&baby store(http://mamababy.jp/)」の運営
・出版物・ウェブコンテンツの企画/制作

当記事の内容は 2014/5/08 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。