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開始2週間で1万人が利用し、600冊の旅記録が完成。新感覚のWeb旅行サービス「Compathy(コンパシー)」

執筆者:ドリームゲート事務局
更新日:2014年02月05日

写真をアップするだけで、旅の記録が完成する新サービス 展開している事業内容・特徴

wanderlust1今回紹介するのは、2013年12月26日にリリースされたばかりの「Compathy(コンパシー)」という新サービス。スマートフォンで撮影した写真をアップロードするだけで、自動的に撮影日時と場所情報を保存。これを繰り返していくと、旅のルートや時間軸といった旅の「記録」を1冊のストーリー「ログブック」に自動的にまとめてくれる。

そうして出来上がった旅の記録をSNS上の友人やその他ユーザと共有して楽しむ。従来のWeb上の写真アルバムやブログサービスなどでは、場所や時間軸、ルート情報を自動的に記録することができなかったが、それらを自動化し、旅のコレクションとしてデータ化していくのが同サービスのユニークなポイントだ。

取材を行った2014年1月中旬時点で、まだリリース2週間ほどだったが、すでに1万人近くのユーザーが訪れ、1000人が会員登録。作成された旅の記録は600冊を超えている。訪問者の離脱率は3%台で、訪問者は平均して7冊ほどを見ているそうで、熱心なユーザーが集まってきていることがわかる。

Web上から旅の記録を見られるのだが、とても美しい写真の投稿が多く、眺めているだけで旅に出たくなる。あまり撮影が得意ではない筆者はよくデザイナーに怒られるので、思わず「特別によい写真が撮れる仕かけがあるのか?」と質問したが、「単に投稿する人の腕がよいだけ」ということだった。

しかし、実際に旅好きな人はカメラ好きが多いのだろうか、写真の品質はプロ並みのものも多く、腕前を「自慢したい」という心理が働ている一面もあるのだろう。

「Compathy(コンパシー)」を開発・運営している株式会社ワンダーラスト代表取締役社長の堀江健太郎氏に、同サービスのビジネスモデルについて聞いた。

同社では、ユーザーが投稿した旅のコレクション記録から、別のユーザーが簡単に旅行プランをつくれるようにすることで、様々な旅行プランが大量に作成されることを狙っている。収益源としては、そうした出来上がったプランを使って旅行する人を獲得したい、旅行代理店や航空会社からの入札型広告課金モデルを考えている。この仕組みの詳細については秘密ということだが、2014年夏には課金サービスの開始を予定している。

ジャカルタ旅行時の感激から起業へ目指す ビジネスアイデア発想のきっかけ

wanderlust2株式会社ワンダーラストの創業者は堀江健太郎氏と岩本政樹氏の2名。堀江氏は起業前、IBMでコンサルタントとして5年間働いていた。経営戦略や組織づくりのコンサルティングが主な仕事だったため、ITに触れる機会がなかったが、一方でFacebookの隆盛をはじめ、革新的なWebサービスが次々と登場して急成長していく様を眩しく見ていた。

ある時、堀江氏は、海外旅行者が現地の人にホスト役(家に泊めてもらえたり現地の案内をしてもらえる)を頼めるという「カウチサーフィン」というWebサービスを利用し、インドネシアのジャカルタに旅行をした。ものは試しにと半信半疑で使ってみたのだが、ジャカルタ出会ったホストが積極的にいろいろなところに連れていってくれ、友達も紹介してくれたそうだ。

わずか4日間の滞在だったが、これまでに経験したことのない旅行体験に感激し、自分自身も「カウチサーフィン」に登録し、東京の自宅を海外からの旅行者に提供し始めた。そうして、肌の色も言語も違う人たちと交流していくなかで、このWebサービスは人種の違いを取り払える可能性がある素晴らしいものではないか、人種の違いによる偏見や憎しみが取り除けるのではないか、と考えるようになった。

起業を志していたわけでもなく、普通に就職活動をして希望していたコンサルタント職としてIBMに入った堀江氏だが、職場の仲間と飲みに行くと仕事やクライアントの愚痴で盛り上がる……。そうした日々に白けてしまい、サラリーマンとしての自分に徐々に違和感を感じ、「カウチサーフィンのようなサービスをつくって、世界から人種差別をなくしていけないだろうか」と思い至った。

そうした思いがふくらんでいくなか、大学時代の同級生の紹介で、某有名インターネット企業でITエンジニアをしていた岩本氏と知り合った。意気投合した二人は、週末に集まってiPhoneアプリやWebサービスをつくるなどして、事業の構想を練り始めた。1年半ほどそんな活動が続いたが、どんどん心は起業へ傾き、ついに我慢できなくなって退職。2013年6月に会社を設立した。創業前にはインキュベートファンドが主催するキャンプにも参加。それがきっかけで、起業前にインキュベートファンドからの出資も受けている。

オフィスは渋谷にあるコワーキングスペース「44田寮(よしだりょう)」。いろいろなコワーキングスペースを見て回ったが、コストが安いことと学生寮のような空気感が心地よかったので決めたという。

まだサービスがスタートしたばかりで、収益源となる広告課金システムのリリースもこれからだが、すでに次の資金調達も計画中。50枚にも及ぶ綿密な事業計画書を作成して、投資家へのプレゼンを準備している。

旅行サービスをとおして、世界中の人たちをつなげていきたい 将来への展望

堀江氏に尊敬する経営者を挙げてもらうと、「アンドリュー・カーネギー」と即答。カーネギーはいわずと知れたアメリカの鉄鋼王・偉人で、カーネギーメロン大学の創立者でもある。同氏の理念は、「貧乏な家庭に生まれる人も、裕福な家庭に生まれる人もいる。努力をしたい人が絶対に成功できる世の中をつくる」というもの。そのために無料で本が読める図書館建設に多額の寄付を行った。お金がない人にお金を配るだけでは何も解決しない。そこで、出自は関係なく、努力をすれば報われるという、フラットな世界をつくろうとしたという部分に大きな感銘を受けたそうだ。

そうした先人の偉業に負けじと、堀江氏の展望は旅行サービスだけにとどまらない。

まず、同社のサービスのベースとして、旅行者のセグメントを3段階で捉えている。

第1層はヘビーユーザー。1年間に5回以上海外旅行したり、自分で旅のブログなどを執筆しているようなタイプ。堀江氏によれば、この層は国内に20万人ほどいるとみており、まずはこの層にサービスを利用してもらいたいと思っている。

第2層は、パッケージ旅行などを利用せずに自分で旅行を組み立てる人たち。この層が600万人ほどとみている。第3層はパッケージ旅行を利用する層で、これが1000万人ほど。

この3つの層のうち、第1層に旅の記録をつくってもらい、それを第2層、第3層が見ることで、新しい旅行需要を喚起していくというのが、同社の基本戦略だ。

また、日本国内だけではなく、英語や中国語、韓国語などにも翻訳し、海外にも旅の記録コンテンツを流通させたいと考えている。最近は自動翻訳のサービスも多く立ち上がり、翻訳にかかるコストは劇的に低下しつつある。多言語でのコンテンツ展開は、早期に可能となるだろう。そうやって、日本のユーザーだけでなく、海外から日本への旅行者にも使ってもらえるサービスを目指している。

さらに、旅の目的を「何かを見る、食べる、どこかへ行く」というだけでなく、「誰と会った」という旅行をさらに楽しむための新しい軸をつくり出したいという。

そして、堀江氏か掲げる株式会社ワンダーラストの経営理念は、

世界に1つでも多くの「つながり」を。

インターネットの力で国境を越えて個人が簡単につながれるようになった今、国籍や人種、生活習慣、教育などの違いから生じる偏見やいがみ合いをなくし、より平和な世界の創出に貢献していきたい、ということ。そんな堀江氏の挑戦が、成功することを祈りたい。

株式会社ワンダーラスト
代表者:堀江 健太郎氏 設立:2013年6月
スタッフ数:3名 URL:http://www.wanderlust.co.jp/
事業内容:
世界とつながる旅のコレクション「Compathy(コンパシー)」の開発・運営

当記事の内容は 2014/2/6 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

この記事の執筆者

ドリームゲート事務局
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取材・文:ドリームゲート事務局 起業・開業・独立・ベンチャーの悩みに、専門家がお答えします。無料なのでお気軽にどうぞ。

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