こだわりの個人ショップと出会える「MONOBITO(ものびと)」。ファンが原動力で登録店舗数が急拡大し、1年で1000店舗を突破。

IT・インターネット

執筆者: ドリームゲート事務局

個人ショップを探せる×ネットでも買える新しいECサイトが登場 展開している事業内容・特徴

monobito1いつもと違う道を歩いてみたらお気に入りの洋服を置いている店と出会った、外から店内が見えず入るのをためらっていた店に思い切って入ってみたら、自分の感性とぴったりの商品が並んでいた、という経験を持つ人も多いのではないだろうか。

大規模な路面店やショッピングセンター内に店舗を構える大型チェーン店と異なり、店を見つけ出すこと自体が難しい個人経営のショップ。

「オーナーさんのこだわりが詰まったショップを、ウェブを使って簡単に探し出せる世界を創り出せたら、もっともっと自分の好きなお店が広がっていくと思う。行きつけの飲み屋と同じように、沢山の人が行きつけのショップを持てるように、その出会いのお手伝いをしたい」という思いでスタートしたサービスが「MONOBITO」。手掛けるのは株式会社1Kというベンチャーだ。

2012年6月11日にオープンしたMONOBITO。対象とするのは、アパレル、雑貨などファッションに関わる様々な個人ショップ。サイト上には各店舗のショップページが用意され、店舗情報や商品情報、オーナーのこだわりなどを気軽に発信することができる。EC機能も用意されているので、MONOBITOを通して商品を販売することも可能だ。

一方、ユーザーは気に入ったショップや商品、情報をお気に入りリストに登録すると、ショップ側が発信する最新情報をいつでもチェックすることができる。店舗からの情報には、商品やセールの案内だけでなく、着こなしやコーディネートの提案なども含まれる。それぞれが強い個性とこだわりを持つ個人ショップオーナーからの情報は、新たにファッションの幅を広げることができるとユーザーからも好評だ。

また、MONOBITOマップを使えば、これまで街で偶然見つけるしかなかったショップをユーザー側から検索することができる。見知らぬ土地のショップであっても、オンライン上で自分の感性に合うショップに「出会う」ことができるのだ。

はじめは関西圏にあるショップの掲載が中心だったが、2013年5月頃より首都圏のショップ掲載も開始。加盟店は3か月で一気に300店舗も増え、第一の目標としていた1000店舗を突破した。

この原動力となったのが、インターン生の活躍。MONOBITOのファンになった東京の学生グループが、活動を手伝わせてくださいと声を掛けてきた。元々ファッションが好きで感性の鋭い人達の集まりだったので、店舗探しも順調に進んだという。今では約6名のメンバーが楽しみながら主体的に店舗の開拓に活躍し、MONOBITOの加盟店数は毎日数店舗のペースで今も増え続けているそうだ。

同社の収益源は、登録店舗で商品が売れた場合の手数料。料率は販売価格の5%(別途、クレジットカード決済の場合は決済手数料としてさらに3.7%)。それ以外には初期費用も月額固定費用も発生しないため、店舗側としても固定費を意識せず出展できる。

ネット上でも店のファンになってから洋服を選ぶという流れを再現したい ビジネスアイデア発想のきっかけ

monobito2株式会社1Kの代表である木村康昭氏。同社は元々アパレル系のビジネスを手掛けていたが、「MONOBITO」のビジネス発想のきっかけは、ショップオーナー達からのSOSだった。

近年大手ECサイトの発達で、個人ショップの売り上げは落ち込む一方だ。そんな逆境に苦しむ知り合いのショップオーナー達と話していた中で「何とかしてくれないか」というSOSを聞いた。

「個人ショップのオーナーさんはITに対して苦手意識を持っている方も多いので、店の宣伝にどのようにネットを利用したら良いのかわからず苦労されています。そのためネット上に個人ショップの情報があまり出ないので、ユーザーも未だに雑誌などで情報を得るしかない状況です。自分自身、東京に遊びに行った際、大阪にはない個人ショップめぐりをしたいと思っても、なかなか情報が無く不便な思いをしていました。それならば、ネット上で個人ショップを探すことのできる仕組みを作ろうと思い立ったんです」と木村氏は振り返る。

MONOBITOが強くこだわるのは、ただ便利なネットショップを作るのではなく、「サイト上にもうひとつ『リアルな店』をつくること」。実際にショップを訪れたかのような気分になってもらう為、商品だけでなく店内写真やオーナーの思い、こだわりなどもショップページで発信し、ショップの雰囲気を再現することに力を入れている。

ここまで「店」にこだわるのには理由がある。「これまでのリアルな服選びでは、知らず知らずに『店』というフィルターを通していたと思うんです。まず店の世界観、雰囲気が自分に合っているか判断した上で、その世界に入り、服を選ぶという順序です。インターネットショッピングの場合、店という空間を飛ばして、直接ブランド、服自体にアクセスしていることになる。便利なことは確かですが、服を選ぶ過程の楽しさが失われているのではないか、と感じることがあります。だからこそ、僕たちはウェブでも各ショップのカラーを表現して、その店を好きになった上で、店のフィルターを通過した商品を選んでもらいたい、と思っています」

元来当たり前だった「店→商品」という流れをウェブ上でいかに表現するか、ということがMONOBITOの突き詰めるテーマだ。

「例えばMONOBITO上でパリにあるショップの雰囲気を感じて、いい店だなと思ってその中の商品を買える、というのを世界中の商品でやりたい。自宅に居ながらにして、世界中のショップめぐりを楽しめるような場所にしていきたいですね」と木村氏は語る。

ネットで探して店舗を訪問。そしてまたネットで購入。リアルとネットを融合した世界を目指す。 将来への展望

同社が現在急ピッチで取り組んでいるのは、スマホへの完全対応だ。MONOBITOアプリをリリースし、1年後には最低でも1万店舗の加盟店獲得を目指している。

実は木村氏らが手探りでWebサービスの開発を進めていたが、今後はさらに展開をスピードアップできるようエンジニアも募集中。その他に、MONOBITO加盟のショップオーナーにクリエイターが作品を発表し、店舗での販売に結び付けるような場を作ることも検討しているそうだ。

MONOBITOが目指すのは、ファッション業界の食べログ。あるいは個人ショップ版ZOZOTOWN。食べログのようなナビ機能とZOZOTOWNのようなEC機能を合わせもったサービスを目指している。

MONOBITOを使って近くにある自分好みのショップを検索し、訪問する、そしてネット上でその「店」から商品を購入できる。ユーザーがもっと便利にファッションを楽しむことのできる世界を目指す。それがMONOBITOを率いる木村氏の描く未来だ。

株式会社1K
代表者:木村康昭 社員数:13名(インターン生含む)
設立:2010年12月15日 URL:http://monobito.com/
事業内容:
アパレル個人ショップ検索サイト「MONOBITO」運営

当記事の内容は 2013/9/24 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。