Vol.1  「熱き想い」は投資家の心を動かす!

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

イメージ1 はじめまして。ドリームゲートアドバイザーの服部と申します。今回から3回シリーズでビジネスプランにおけるプロ投資家が見るポイントについてお話させていただきたいと思います。
今回は初回ですので、まず初めに簡単に自己紹介をさせていただきます。(くわしくはアドバイザーページをご覧ください。)私は、大学卒業後、外資系のコンサルティング会社に就職し経営ノウハウを学びました。3年ほど経営戦略コンサルタントとして活動した後、経営者または経営陣として複数の会社を立ち上げる経験をしています。最初の起業は個人事業主としての立ち上げでした。その後、台湾の大手企業から5000万円をご出資いただいてマーケティング会社を立ち上げたり、友人と起業をして多くの投資家から数十億円という大きな金額の出資を募ったりと、会社経営を通じて、たくさんの方からさまざまなご支援を頂きました。これまでの経験を通じて、投資家、特にプロフェッショナルとして投資をされている方々が、投資判断をする際にどのようなポイントで判断をされているのかについていろいろと学ばせて頂きましたので、そのエッセンスを皆様にお伝えしていきたいと思います。

第一回のテーマは、「「熱き想い」は人の心を動かす!」です。日々ドリームゲートのアドバイザーとして皆様から起業に関するさまざまなご相談を受けていますが、何か面白いアイデアがあれば簡単に資金を出してくれる方が見つかるように安易に考えている方が多いことに驚かされます。確かに面白いビジネスアイデアは投資資金を得る上で大切な要素の一つです。しかしながら、いくら面白いビジネスプランであったとしても、それを作った方=すなわち将来の社長が信頼のおける方でなければ、本当にお金を投資する気になるでしょうか?
確かに投資家は私達のような個人から見れば桁違いの資金を持っています。でも1円は1円です。どんなにお金を持っていても、それを投資する=預ける人に信用がなければ絶対にプロ投資家は投資しません。
ビジネスアイデアの前に考えなければならないこと、それはその事業の使命です。これは企業の経営理念につながる要素でもあります。事業の使命とは、「あなたはなぜその事業を行うのか。会社としての社会的使命=その事業を通じて解決したい社会問題は何か」に対する明確な答えとなります。私の好きな会社の一つに(株)リクルートという会社があります。(ドリームゲートの松谷代表もリクルート出身でしたね。)(株)リクルートの経営理念は次のとおりです。

私達は常に社会との調和を図りながら新しい情報価値の創造を通じて
自由で活き活きした人間社会の実現を目指す

イメージ2リクルート社が行っている事業は数多くありますが、その事業はすべてこの理念を実現するために行っているわけです。
プロの投資家は、行われている事業が儲かるのかどうかという判断軸によって投資判断を行っていますが、それ以前にその事業が世の中のためになるのか、自分達のお金が有益に使われているかということもしっかりと見ています。近年、反社会的な活動を行っている企業はどんなに利益を上げていても即市場から排除されるという傾向が強まっています。すなわち使命がしっかりしていない事業というのは、将来どこかで社会からレッドカードを突きつけられ退場処分を受ける可能性が高い、つまりそれだけ投資リスクが高いということになります。逆に言えば、理念が社会に広く受け入れられるような事業であればあるほど、投資家は投資しやすいということになります。そうした意味からも、事業の使命をきちんと考え明確にすることはとても大切な要素となります。

<POINT①> 人の心に刺さる事業の使命(経営理念)を掲げること。

ご注意いただきたいのは、事業の使命を考える際に言葉遊びになってはだめだということです。ミッションを語る時にとても大切なことはパッション、すなわち情熱です。熱い想いをもって高い志で事業を立ち上げる、そうした姿勢を持つ起業家をプロ投資家は待っています。どんなにいい言葉で飾っても、そこに代表者としての強い想いがなければ投資家は必ず見抜きます。事業を進める上でたくさんの困難が経営者には待ち受けています。そうした苦しいときに、熱い想いをもって最後まで責任と勇気を持って事業に望める人物かどうかを見ているわけです。計画の上だけでなく、そうした魂が事業計画に入っているかどうか、それがとても大切です。

<POINT②> 自分の作成した事業計画に熱い熱意と誠心誠意を込めること。

ご参考までに、投資家が嫌う経営者のタイプは以下のような方です。

・理念や事業概要が描かれているが、なぜそういう想いになったのかが不鮮明。とってつけたような感じがする。
・社長自身がビジネスプランに自身が無く、絶対最後まで実行しようという意欲が感じられない。
・一人よがりでどうみても実現できるような感じがしない。
・社長が人間的に信頼できそうにない。どうみても約束を守るようには思えない。

プロの投資家は事業プラン云々以前に、経営者ご本人を見ています。ベンチャー企業の成功の可否要因は9割以上社長にあるからです。どんなに自信のあるアイデアであっても人として信頼に足る人物でなければ、絶対に投資を受けることはできません。経営者である前に信頼できる人物であることをぜひ心がけてください。

<POINT③>事業計画をプレゼンする前に、人として信頼できる人物であれ。

今回は、少々精神的なお話になりましたが、投資を受ける際にはこうした心の部分はとても大切なことですので、くわしくご説明させていただきました。
次回は具体的な事業計画の内容に関するチェックポイントについて触れたいと思います。

【今回お読みいただいた方へおしらせがあります】

1.ビジネスプランワークシートの無償配布

今回の記事では一部しか書いておりませんが、ビジネスプランを構築する際に必要となるチェックポイントをまとめたワークシートがございます。こちらを無償で配付しておりますので、ご希望される方はオンライン無料相談からぜひお問い合わせください。

オンライン相談はこちらから

2.エンジェルズゲートのおしらせ

現在ドリームゲートでは第三回エンジェルズゲートの募集を行っています。先輩起業家をご自身のメンターとして活用できる大きなチャンスですので、ぜひこの機会にご応募なさってみてください。なお、こちらアドバイザーへのオンライン相談をすることによって一次の書類選考が免除される仕組みとなっていますので、ご希望の方はぜひオンライン相談からご相談いただければと思います。

エンジェルズゲート 募集ページ

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Vol.1  「熱き想い」は投資家の心を動かす!

Vol.2 「本当に起業できるの?」~実現可能性という壁を越える!~

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