経営戦略 Vol.109 塾講師が学校の先生を教える!? 早稲田アカデミーの教員向けeラーニング

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

進学塾大手の早稲田アカデミーが、学校の教員向けに展開中の『教師力養成塾e-講座』が好調のようです。つまり塾講師が学校の教師に教えるわけですが、自社の持つ「ノウハウ」を上手にパッケージングした点に加え、少子化に悩む塾業界で「学校教師」という優良マーケット掴んだその着眼点は、他業界でも大いに参考になりそうです(*^^)v

指導力に不安を抱える学校教師

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今の時代、「学校教師」は大変な職業のひとつであることに間違いありませんが、意外にも、自らの指導力に不安を抱える教師が多いようです。そんな中、進学塾大手の早稲田アカデミーが、学校の教師を対象に指導力を養成するための「eラーニング」サービスへ本格的参入を決めたのは、かなり賢い選択といえるでしょう。

同社はこれまでも対面式のセミナー形式で、同様の講座を開催していたようですが、十分な手ごたえを感じ「勝算あり」と踏んだのでしょう。とかく忙しい先生たちがすき間時間に受講できるようにと、eラーニング形式で『教師力養成塾e-講座』をスタートさせました。

教科指導のテクニックではなく、教師の「指導力」そのものの向上に特化するのが特徴で、「授業技術基礎コース」(1回5分ほどの映像講義27本/計1時間15分)が10,000円。「授業技術向上コース」(映像講義36本/計1時間50分)が13,000円と、こなれた感じの価格帯になっています。主に小学校から高校までの教師を対象にしつつ、3年以内に1千人の利用者を目指すそうですが、都道府県の教育委員会から採用されるケースもあり、かなり好調な滑り出しをみせているようです。

教育の成功は「教えたい」気持ちと「学びたい」気持ちのバランスで決まる

そもそも、教育というものがうまくいくかどうかは、指導者側の「教えたい」気持ちと生徒たちの「学びたい」気持ちのバランスで決まるわけで、いくら優秀な教師であろうと、まずは教科を教える前に生徒たちの「向学心」に火をつける必要があるのです。同社はそれを「学習する空間づくり」と表現していますが、教師が教室のドアを開けた瞬間に「空気」が変わるようでなければ、教育は成功しないわけですね。つまり、教科を教えるスキルより、その先生の存在感、態度や声、全身からかもし出す雰囲気のようなもののほうが、よっぽど重要なのです。子どもの感性はピュアですから、その教師の発するオーラを一瞬で感じ取り、その授業をまじめに受けるべきかどうか、自動的に判断しているのかもしれませんね。

いずれにしても、教師が教壇に立っているのに、生徒の私語が止まらないようでは、教える前に「負け」なのです(―_―)!! その点、一瞬で生徒の興味を引く「ツカミ」のテクニックは、学校教師より塾講師のほうが一枚も二枚も上手(うわて)だと思います。現にCMでブレイクしたカリスマ塾講師は、バラエティ番組に出演しても、お笑い芸人に引けを取らない存在感を発揮しています(笑)。

自社にストックされているノウハウをどう売るべきか

少し話がそれましたが、同社の賢い点は、自社にストックされているノウハウを、どういうカタチにパッケージングして世の中に届ければ喜ばれるかを十分にわかっていることです。自社では当たり前のスキルでも、他業界から見れば相当ありがたいノウハウだったりするのです。また、少子化に向かい先行き不安な塾業界において、「学校教師」という優良マーケットに目を向けた点も秀逸です。学校教師にはもともと「向学心」があるので、対面でなく「eラーニング」でも十分成果は上がるでしょう。

この事例を参考に、あなたの会社にも他業界に売れるノウハウやスキルはないか、楽しみながら発想を拡げてみてください。もしかしたら、一流企業のお客様相談室クレーム処理係が塾講師や学校教師に教える「モンスターペアレンツに対処する法」などという講座も、結構人気を呼ぶかしれませんよ(@^^)/~~~

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