雑貨&セレクトショップで起業 Vol.8 ローコスト型の事業展開を目指し資金計画を

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
開業資金計画の件 を考えるにあたって、まず一般的には、設備投資がいくらで運営費用がいくらで仕入れがいくらで、その後半年、年間でいくらかかる、だからどこから資金調達 をするみたいな考え方をするのが一般的でしょう。ここでは、あえて一般的な話をしないで開業資金計画の考え方から考察して行きたいと思います。

事業自体をローコスト型でやるのか、それともミドル・ハイコスト?でやるのか

  最近は、ちょっと「ハイグレード」というのが注目されています。だからといって最初から資金を調達してまでやるのは得策でもないし、多店舗展開を目指すつ もりならなおさらのこと、ローコストで事業を立ち上げるべきであると断言したいです。

 ローコストということは、まずお客様に余計な経費 分を払わせたくないというのが根底にあります。さらに、物販は物を売るのが商売であって、店のイメージを売るのではありません。これが商売の基本です。店 にお金をかける理由は、お客様の立場から見やすい、買いやすい、コーディネートしやすい、提案がわかる・・・といったことを実現するためにかけるべきで す。商品のイメージを表現するために什器もこれくらいかけてということはお勧めしません。特に最初は、自分の気に入った内装にしたいとか、販売する商品以 外の備品を置いてイメージを出したいとか考える人も多くいます。さらには、バックヤードまで居心地のよさを求めて凝ってしまうケースもたまに見受けられま すが、こういったことは事業が軌道に乗ってからでも十分に間に合います。できれば事業が軌道に乗ってからもそれまでのローコスト主義は維持してもらいたい と思います。

 

開業資金を借りてまでやるのか、身の丈でやるのか

  物販の場合は、飲食などと比べて初期投資金額が少ないのが特徴です。家賃はいきなり通常契約のところを借りずに、催事契約などを探せば敷金などは要らない ケースもあります。内装も壁に直接什器を備え付けないで、持ち込み什器にすれば工事のほとんどをなしにすることもできます。持ち込む什器も什器のリース屋 から借りるというケースもありますが、IKEAなどに見に行けば、作れば10万円以上するものが、あっと驚くような額で購入することができます。中には、 オーナー手作りで売場を作っているところも結構多い。

 販売員は、路面であれば外出時には鍵を閉めることもできるし、バイイングを週1回 と決めてその日を定休日にしているところもあります。最初はオーナー兼店長が中心になって最小限度で対応することになるでしょう。また仕入れを最初から シーズン分を全部発注するというようなケースはあまりありません。展示会発注とメーカーのほうから言われても実際にオープンしてみないとどのような商品が よく売れるか売れないかは、やってみないとわからないこともあるので、まずは無理せず現物の仕入れからということになるはずです。後は、VMD(※1)で 豊富に見せることができるかどうかが勝負です。

 

開業資金は最小限度、できれば手 持ち資金、身の丈でやるということをもっともいいのである。

 それで、必要開業資金計画を練る

 家賃関連、内装関連、仕入れ 代金、運営経費、人件費、販促費が必要開業資金の基本でありますが、まずはその前にその場所でいくらの売上げが見込めるのかが決まらなければ、開業資金を 押さえ込んで利益を出すということはできなくなります。まずは売り上げ予測です。

 同業を調査する、通行客などから判断するなどいくつか の方法があります。どれもこれも確実なものはなかなかありません。本格的な店舗を構える前に、テストプランを実行することをお勧めします。例えば、催事で 経験してみる、同業のメーカー・店などで経験してみるなど・・・。オーナーがこれならいくら売れるという確信がなければ最初の店を決めるのはリスクが高く なります。いくら売れるという具体的なイメージを描いた上で、必要な開業資金計画を立てましょう。

※1. Visual Merchandising 視覚的演出効果。販売演出の手法で、商品を単に並べるだけではなく、視覚的な効果を狙ったディスプレイなどによって客へ訴え る手法。

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