飲食店開業:お客が求める商品とは

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
お客様が求める商 品とは何なのか?その地域に生活をしているターゲットが何を求めているのかを調査することが大切です。そのエリアにニーズがあればその商品はヒットするで しょう。しかし、競合が多すぎたり、求められていなければヒットしないのです。東京の下町エリアで、代官山や青山のカフェメニューを提供しても、そのニー ズを持つターゲットが存在しなければ、お客様はやって来ないのです。今回は、開業しようとする地域で求められる商品とは何なのかを考えます。

 

おいしい料理を食べさせる

 「おいしい」ということは、つくる人と食べ る人の共通の感覚であり、そのお店を利用する顧客の評価であり、すべての人に強要することはできません。ですから、自分だけの舌を過信してはいけないので す。ということは100人の客すべてに満足してもらおうと思うことは、大きな間違いとなります。

 高くて、よい食材を使えばおいしいのは当たり前ですが、いかに安い食材でおいしくするのかが付加価値 を上げることになるわけです。しかし、安いだけではいけません。適切な商品を適切な価格で提供することが、お客様に納得をしていただくことになります。料 理-1.png

 おいしく食べてもらうには、味だけではありません。お店の雰囲気や接客態度がおいしい料理を作るのです。それと同時に盛 付けや器のセンスなども重要なポイントになります。やはり見た目が大切なのです。当然安くておいしければ、必ず集客できますが、その味のレベルをキープす ることが、それ以上に大切なこととなります。

 

商品を決めてから開業する ことは誤り

 自分の料理は最高であり、自信もある。今までみんながおいしいと言ってくれたのでこのメニューで行こう。そして、物 件探しをしようとなるのですが、これは大きな誤りです。何故かというと、そこにお客様がいないからです。

 つい最近、フランス料理のお店 を開業すると言うので、ご相談を受けました。今までの経験からフランス料理をカジュアルなスタイルで出していくと言うのですが、どう見てもカジュアルでは ありません。店内のテーブルは整然と並べられ、二人がけのテーブルは90センチ角、会話は遠くなります。メニューはクリームやバターを使った料理が並び、 どう見てもカジュアルでも、入りやすい店づくりでもありません。

 下町のフランス料理屋をイメージしたかもしれませんが、そこにはお客様 が見えないのです。その地域に、どんなお客様が住み、どんな生活をしているのか? そして、どんなものを望んでいるのかを、聞き取り調査をして、しっかり とデータを集めて、その地域のターゲットが求めているものを知ることが大切です。

 

商品を売るお客様は誰なのか

 商品を売る相手は、お客様であり、身内でも家族でもないの です。お客様に納得してもらい、その「対価を」得ることはお客様に「満足」を売ることになります。どんなお客様に来てもらいたいのか?そのお客様に何を食 べてもらいたいのか?来てもらいたい「お客様」と食べてもらいたい「商品」が合っていることが大切です。子供やお年寄りの多い町で、パン屋さんが固いパン を中心に並べても、買ってくれる人は少ないのです。おしゃれな雰囲気のカフェで、焼き魚定食は売れないのです。

 お客様が来てくれるお店 づくり、商品づくりは、そのエリアにどんなターゲットが、何を求めているのかを知ることです。誰でもよいから来て欲しいという考え方は間違えです。これか らは、来て欲しいターゲットを絞り込み、その客層が求める商品づくりや味づくりを決めていかなければなりません。それがお店のコンセプトになるのです。

  お店のイメージづくりで、お店に座っているお客様のイメージを掴み、そのお客様が何をどんなふうに食べているのかをイメージしてみましょう。実際には、 まったく違うお客様が来ることになるかもしれませんが、それは100人のうちの数人です。

 

業態設定による商品づくり                        


 飲食店を利用するときに、お客様は何を求めて利用するのか?どのような利用方法なのか?友人と食事、彼氏と デート、会社の仲間と飲み会など利用動機はさまざまです。お客様はT(時)、P(場所)、O(場合)によりお店を選ぶことになりますが、S(スタイル)も 重要な利用動機となります。最近ブッフェ・レストランがいたるところで目立ちますが、利用動機としてのスタイルを重視した業態設定ではないでしょうか?

業 態設定における、スタイルの表現は利用動機の決定の大きな要因となっています。

 「ダイヤモンドダイニング」の50業態50店舗戦略や 「クリエイツ・レストランシステム」および「野の葡萄」が手掛けている健康や安全をテーマにした自然食ブッフェ・レストランなど新業態出店において商品の 明確性を打ち出し、グループ客の利用動機となる集客効果を打ち出しています。

 最近、ある駅前の洋風居酒屋の店主が、お客の団体利用が 減ってきたと嘆いていましたが、20年前のお酒を中心とした居酒屋メニューでは、今時の若いサラリーマンに喜ばれることはないと思います。時代の変化は好 みの変化をもたらし、生活のスタイルが変わってきたことを加味しなくてはいけないのです。今の若い人は、アルコールでコミュニケーションを図ろうとしては いません。時代の変化と共に、業態の変化を見逃さないことでしょう。消費者や利用者の評価基準が厳しくなり、お客様の目はいつも安全でおいしいものを望ん でいます。店舗の老朽化と商品構成の経年劣化に注意を払い、店舗イメージのイノベーションを図らなくてはいけません。

 

売らなければいけない商品とは

 店舗で「売るべき商品」と「売るべきでない商品」を見 極めることはとても大切です。高級なレストランでセットメニューを売ってはいけません。幸せな二人は、おいしいお料理とお店の雰囲気に酔っているわけです から、サービスメニューは要らないのです。ファーストフード店でもコースメニューは要りません。早い安いうまいで結構なのです。小さなケーキ屋さんでパン や惣菜を売っては、本来の商品がボケてしまいます。

 「売るべき商品を売る」これは、メインの商品であるものを徹底的に売ることで、お店 のコンセプトが明確になります。何屋なのか?何を求めて来させるのかを明確にすることで、「集客力」が増してきます。

 「商品力」を高め ることで「集客力」を高めることができます。これは、限定商品とか、提供時間を限定するなど限られたものを限られた時間に提供することで「集客力」を掴む 方法です。「できたて」「取れたて」「朝摘み」「焼きたて」など、その場で新鮮なものが手に入いる方法なども、「商品力」を高める方法の一つです。

  お客様に、「お得感」を感じさせ、買って良かった、また買おう、また来ようなどと思わせることで、「口コミ」が生まれ、しだいに「集客力」に変化していくの です。

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