飲食店開業:オープニングチェック

運営計画
日々の数字を管理 するさまざまな書類は事前に用意しておきますが、営業のスタートと同時に、こうした書類の記入をしていきます。毎日の数字をデータとして活用するためにも 日々の記帳がとても大切なことになります。

絶対に必要なデータづくり

 何となく毎日の営業を行うのではなく、売り上げの計画を立て、毎日の目標に合わせて営業していくことが重要です。日々の売り上げ計画は、年間売り 上げから月間売り上げを割り出します。ここで「売り上げの波」や「季節指数」から月間売り上げの予測を行い、曜日別の売り上げに落とし込んでいきます。あ まり現実離れした計画を立てても、実際に実現しないと単なる「理想」に終わってしまいます。 
 計画は実際に実現可能な目標を設定し、それをクリ アするためにはどうすればいいのかを考えていくことが毎日の仕事になります。

  最低必要書類

1.営業日報(日々の売り上げ、天候・温度、つり銭管理、人事管理、顧客情報)

2.月報(毎日の売上目標に対応したもので、時間帯売り上げ、客数、売上金額)

3.仕入伝票管理表(毎日の業者別仕入伝票管理、仕入伝票枚数、仕入金額)

4.材料比率表(棚卸から料理・飲料の材料使用高を算出し、原価率を出す)

5.月次損益計算表(毎月の売上高と仕入れ・経費の算出し、営業損益を見る)

 
 以上の他に、予約表や顧客名簿などの顧客管理、現金の出し入れや貯金通帳などの資金繰り対策など、経営者としての店舗管理に必要な帳票 類はたくさんありますが、自分で管理できる範囲のものは日々の記帳と月末の記帳に分け、手書きでもパソコンでもいいですから、継続して管理していきましょ う。

 

目標に日付を書き込む

 よく引き出される話ですが、株式会社ワタミフードサービスの渡辺美樹社長は、5年先の目標に日付をいれて書き込み、いつも胸ポケットに収めている そうです。「1年の計は・・・」というように1年間の計画は実現可能なものではあるべきですが、3年、5年となると目標が夢となってしまうことが多いよう です。しかし、目標を決め、いつまでに何をやるかという期日を付けたものを常に見ていると、やらなくてはならなくなる気持ちになります。

 これは、自分自身への「気付き」や「モチベーション」を与えることで、必ずや実行し、実現化するという強い意思を保ち続けるためにはとても良いこ とではないでしょうか。

 3年以内に2号店を出店しよう。と思ったら早速、パートナー選び、資金繰り、物件探し、業態設定やコンセプトづくりなどの重要項目に日付を入れ、 胸ポケットに収めていつでも、どこでも2号店出店のことが考えられる環境にしておくと、必ず実現するでしょう。

 

自分の分身をつくる 

 飲食店を開業してから、2号店を考えていく人はほとんどの場合自分自身の代わりとなる人間を必要とします。少なくとも既存または新規の店舗を管理 する人間がいないともう1店舗を作ることはできないからです。経営者が一人で2店舗や3店舗を管理運営することは不可能となります。
 その理由 は、お店の顔となる責任者がいて、その人にお客様は付いているからです。それがお客様の安心感であり、信頼感となります。

 自分の代わりとなる人間は社員のなかから選ぶのか、パートナーとなる人に委ねるのか、またはアルバイトやフリーターのなかから選ぶ場合も出てくる でしょう。パートナーや共同経営者とは違い、店舗を任せることのできるマネージメント力のある人が適任となるでしょう。店舗の管理・運営を任せることが出 来る人をつくることが2号店出店に向けての大きな課題となります。

 

事業規模に合わせた組織づくり

 よく耳にすることですが、オーナーシェフの出店は3店舗までで、それ以上出店すると目が届かなくなるのでお客様を逃がし、売り上げも悪くなるとの ことですが、これはシステムの問題でしっかりとした内部組織や管理のシステムができていれば問題はないはずです。 
 しかし、店名や商品をブラン ディングしていくか、カリスマ性のあるオーナーとして規模を拡大していくかによって方向性は変わります。

 事業規模が大きくなると、組織の再構築が必要となり売り上げに応じた体制づくりが必要となります。1店舗当たりの年商の違いもありますが、従業員 数で捕らえる方法もあります。

 2,3店舗までの個人経営又は小規模の企業では本部組織はまだ必要としませんが、これ以上となると総務部や人事部が必要となり、企業としての組織 づくりが必要となります。

 売上金額が大きくなると、支払いも大きくなってきます。仕入れ業者への支払いや従業員の給料支払いなど、それに伴う資金繰り及びキャッシュフロー の管理など個人の頭のなかでは整理がつかなくなってくるでしょう。その規模に合わせた組織づくりが必要となりますので、事前に計画的に事務所の確保や人材 の確保などを考えておくべきでしょう。