企業会計 Vol.29 お金を使わずに必要な商品を手に入れる方法。

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

目先の現金ほしさ に値引きを強いられている会社も多いかと思いますが、今日は一風変わった販売方法をご紹介します。

あなたの商品やサービスをほしがっている人は?

 もし、あなたの会社の商品やサービスをほしがっている 会社があれば、その会社の中からあなたがほしい商品やサービスを提供している会社がないか探してみましょう。31-1
 例えば、あなたが過剰な従業員を抱える清掃会社だとすれば、顧客になり得るレストランにこういうのです。「御社の清掃 を当社がすべて引き受けましょう。代金は御社の食事券でかまいません。」もらった食事券は従業員に福利厚生として配ってもいいですし、見込み客を連れて、 「ここが我々と契約しているお店です」ということで食事に招待してもかまいません。場合によっては、金券ショップやオークションで換金してしまうことも可 能です。きちんと相手にメリットを理解してもらえれば成立する可能性がある取引です。

 

 

 

 

会計的に分析してみましょう

 清掃会社としては黙っていても人件費がかかってしまうので、レス トランの清掃をしたとしても追加のコストはほとんどありません。お金の代わりに、食事券をもらうにしても清掃会社の定価分の売上がきちんと上がります。

  例えば定価10万円の清掃サービスの代金を食事券で受け取ると、売上が10万円増えて、資産も10万円増えます。その結果、ほとんど追加コストをかけずに 売上と利益を手に入れることができるのです。

 

取引相手の利益も考えてみる

  取引相手のレストラン側のことを考えてみると、席が空いているのであれば食材のコストだけで定価分の清掃サービスを受けることができますし、お酒などの追 加オーダーは新しく生み出された売上増加です。仮に原価率が3割だとすると、7割引きで清掃サービスが受けられるので、従業員や他の清掃会社に払っている お金をカットできます。具体的には、清掃費が10万円増えますが、商品券の売上も10万円増える事になります。一方で商品券が実際に使われたときに3万円 の原価がかかりますがお酒などの売り上げも期待できるのであまり損した気はしないかと思います。
 さらによいことに、食事券はすぐに使い切る事は あまりなく、一定の期間をかけてゆっくりと使われます。中には無くしたり、忘れてしまったりするものもありますので、有効期限が切れたときに失効してしま うものも出てきます。こうなるとまさにレストラン側は丸儲けでいいことずくめです。

 

 

応用例

 このような取引を物々交換(バーター取引)といいます。もともとは税金逃れのために生ま れてきたような取引ですが、きちんと売上に計上して申告した場合でも、かなりメリットのある取引です。なにしろ、お金を一銭も払わずに売上を急拡大させる 事も可能ですし、貸し倒れのリスクや高額の手数料も不要です。ある意味、想像力と提案力さえあれば無限の可能性を秘めています。31-2
 原価率が低い業界、在庫や余剰生産力を抱えている業界では特にメリットが大きいので、提案してみる価値は高くなりま す。広告宣伝や、サービス券や商品券にできる業界、空きが出るとそのまま損失になるホテルなどのような業界も狙い目です。
 ちなみに、それぞれの 会社がきちんと請求書を出し合って、相殺するという事でも結果は同じです。税務署などの利害関係者への説明を考えるとこちらの方が現実的かもしれません。

  実例としては、お互いに相手の商品やサービスを紹介しあって無料で広告宣伝をしあうとは当たり前に行われていますし、セミナーなどで無料で話をして主催者 の商品を推薦する代わりに自社の商品やサービスを販売することなども実際に行われています。私が実際に参加していたセミナーでは、ほんの2時間程度の間に 双方の合計で1千数百万以上の売上をあげていました。
 不動産の世界でも、顧客を紹介してくれて制約に至れば、紹介者の家賃が1ヶ月タダになると いうような組み方もありますし、我々専門家の世界ですら、たくさんお客さんを紹介してくれる方については、タダみたいな料金でサービスを提供する事もあり ます。
 要は、常識にとらわれずに、お互いがWin-Winになる関係をつくり出せば良いわけです。

 

 不況だからと ぼやいているだけでなく、このようにちょっとだけ発想を変えてみると、売上は簡単につくり出すことが可能です。アイディアがほしい方は、今すぐドリーム ゲートのアドバイザーに相談してみましょう。

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