Vol.6 相手が動かずにいられない!『質問』の極意

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
みなさんは、いつもどんなときに「質問する」という行為をしますか?コーチングの質問というのは、人の心に届き、相手に気づきを与える効果的な質問でなければいけません。 では、人のココロが動くほどの効果的な質問とはいったいどういうものなのでしょうか。

 みなさんは、いつもどんなときに「質問する」という行為をしますか?社長の1日の行動を振返ってみると、さまざまな場面 で質問していると思います。朝一番で「元気?調子はどう?」から始まって、「この案件の進捗状況は?」「夕方5時空いてる?」などなど…。これらの日常会 話に含まれる「質問」は、つねに自分の情報収集のためであるといえます。コーチングの質問というのはこれらとは違って、人の心に届き、相手に気づきを与え る効果的な質問でなければいけません。では、人のココロが動くほどの効果的な質問とはいったいどういうものなのでしょうか。

 

質問されればそれに答えようとするのが人間の心理

 コーチングの構造の中で、コーチがクライア ント(コーチを受ける人)に質問をし、それに答える過程でオートクライン(気づき)が起こり、結果クライアントは自分で選択・決定を行い、行動を起こすと いう典型的なやりとりがあります。(画像参照)

 この構造を利用して、企業においては上司が部下の目標達成のサポートをするという場面がみられるようになってきました。

 「質問するだけで相手が動くなんて、そんなにうまくはいかないよ」とおっしゃるモテ社長もいらっしゃるかも しれません。では、ご自身に置き換えてみるといかがですか?相手が真剣に質問をしているとき、質問されたあなたはどんな反応をするでしょうか?相手の質問 に答えようと、必死で自分の中の答えを探すのではないでしょうか。その「答えを探す」ということが重要なのです。質問されて、それを無視してしまう社長で は、スタッフとの信頼関係どころではありません!よっぽどのことがない限り、質問されればそれに答えようとするのが、人間の心理というものですよね。

  「答えを探す」ということが重要といいましたが、その答えは、やはり自分の中から湧き上がってくるもののはずです。例えば、今月の営業成績が目標に届かな いかもしれないAさんという営業担当者がいたとします。普通の社長は、これまで自分が成功してきたやり方や人がうまくいったやり方をAさんに教えて同じよ うにやらせようとするかもしれません。では、モテる社長はどうするか?モテる社長はAさんに、お客様の視点を提供します。
 
 モテ社長 「あと30%の売り上げをあげるために、Aができることは何?」

 Aさん「商品のよさをしっかりと説明することです」

 モテ 社長「そうか、説明することなんだね。Aがお客様だったら、他にどんなことをしてもらえたらうちの商品を買うかな?」

 Aさん「そうです ねぇ…。本当に欲しい商品を紹介してもらえたらいいですね。自分が不便だと思ってることを解消してくれるような商品を」

 モテ社長「なるほ ど欲しい商品を紹介して欲しいんだね。今日訪問するお客様には、何を紹介しようと思っているの?」

 Aさん「この商品のつもりだったのです が…。そうか!まずはお客様のニーズを聞くことからやってみようと思います。きちんとお客様のニーズがわかってから、必要なものを紹介してみます!社長、 ありがとうございました!」 

究極の質問とは、“相手のための”質問です

  相手が動く質問というのは、相手がわかっているのに忘れていることや、気づかないでいることを引き出す質問です。Aさんは売り上げが上がらない焦燥感か ら、こちらが売りたい商品をお客様に紹介することに捉われていたところ、モテ社長の質問に答える過程でオートクライン(気づき)が起こり、まずはお客様が 本当に欲しい商品を聞き出すという行動を選択することができました。

 ここで注目したいのは、モテ社長のした質問の意図です。ただ得たい情 報を集めるための質問だとしたら、今日訪問するお客様が商品を買う見込みはどれくらいあるのかとか、それで利益はどれくらい上がるのかを聞いてしまうで しょう。モテ社長はAさんの戦略を聞き出す段階で、指示や命令をせずに、お客様の立場で考えることを提案し、Aさんの気づきのきっかけになるような質問を しました。

 究極の質問というのは、相手のココロが動くような“相手のための質問”だということができます。私達が日常会話の中でする質問 の多くは情報収集のためですが、コーチングの質問というのは、視点を変えたり、課題をはっきりさせたり、未来を予測できるような質問で、これらはどれを とっても自分のためではなくて、焦点を相手軸に絞った質問ということになります。本当にモテる社長になるためには、日常会話とは別に、たくさんの質問の引 き出しを持っていて、スタッフ一人ひとりのための質問を準備しておきたいものですね。

 

モテる社長の条件―その6

 相手を動かすための究極の質問、少しお分かりいただけましたか?この ような相手のための質問をストックしておくには、常に相手軸でものを考える習慣が必要になってきます。

モテる社長の 条件―その6

「相手軸でものを考える!相手のための質問をいくつも用意しておきましょう」

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