青色申告したほうが税金上で有利ですか?

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執筆者: ドリームゲート事務局

Q.青色申告したほうが税金上で有利ですか?

・青色申告したほうがいいと聞きますが、どういう点で有利になるのでしょうか?
・簿記がわからなくて、帳簿が書けないのですが、どんな帳簿を書かないといけないのでしょうか?

A.回答

個人事業者や法人事業者は、大きく分けて「白色申告者」と「青色申告者」に分けられます。
税金上では「青色申告者」の方が税金が安くなります。

【青色申告の特典】
「青色申告者」になった場合には、次のようないくつかの特典がありますのでご紹介させていただきます。
・65万円青色申告特別控除
「65万円青色申告特別控除」とは実額経費以外に、別枠で65万円利益を削ってよいという特例です。利益が65万円減るということは、適用される税率が10%で 考えても6万5千円(65万円×10%)も税金が安くなります。適用税率が20%の方でしたら13万円も納税額が変わってきます。
・家族従業員の給与の費用算入
(白色申告者は妻などに払った給与が費用に落とせません。)
・貸倒損失の前倒し計上
(貸倒になりそうな債権について引当金として見積計上できます。)
・在庫商品の評価損の計上特別償却の計上
(減価償却を多めに計上できます。)
・税額控除の特例
(税金を一部免除してくれる特例があります。)
・赤字の繰越相殺
(本年の赤字を翌年以降3年間繰り越して3年間の利益と相殺して納税をおさえることができます。)
・赤字の繰り戻し還付
(昨年納税で、今年赤字の場合にその赤字を昨年の利益と相殺して昨年納めた税金を還付してもらうことができます。)
・税務調査時の一方的な税額計算の禁止
(税務調査のときに税務署側が一方的に追徴税額を計算することができないことになっています。)
以上、特典がいろいろありますのでぜひ、青色申告しましょう。
しかし、税金が安くなる分、青色申告者には帳簿の記帳義務が課せられております。
複式簿記という方法により、すべての取引を記録しなければなりません。(エクセルで費用集計するだけではだめです。)

【記録する帳簿の種類】
事業上、記帳する帳簿は、次のようなものがあります。
・現金出納帳
・預金出納帳
・売上帳、売掛帳
・仕入帳、買掛帳
・経費帳
・受取手形帳、支払手形帳
・固定資産台帳など
全部記帳するのは大変です。またこの複式簿記というのがくせ者でして、簿記を知らないとできません。
そこでお勧めしたいのが、会計ソフトです。
会計ソフトに日々の取引を入力するだけで、複式簿記ですべての帳簿に自動転記、自動記帳がされます。
こんな便利なものは、使わなければ損です。ぜひ、活用しましょう。
(ソフトによっては簿記がわからないと入力できないソフトがありますので注意してください。なお参考までに当事務所では「弥生会計」をお勧めしております。簿記がわからない方に便利な仕訳辞書機能があります。)
脱税はしてはいけませんが、節税はどんどんやるべきです。
税法はおかしなもので、知ってれば得する、知らなければ損するというところがあります。(もち屋はもち屋で、専門家にお願いすれば節税分で報酬が払えてしまいます。)
ぜひ、使える特典はフルに使って節税していきましょう。
なお、青色申告者になるためには、事前に税務署に申請が必要です。

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