起業アイデア 第1回 学習テーマ【自分の強みの認識】

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

「やりたいこと」「できること」「求められること」を一致させよう!

 

解 説

【モデルケース】

印刷会社で営業経験を積んだ台所広司さん (35歳・仮名)は、培ったスキルを生かすべく独立を決心した。「インターネットに話題が集まる昨今だが、成長市場は他にもある」と考えた彼は、さまざまな業 界統計資料を収集してチェック。その結果「住宅リフォーム市場が狙い目」と判断した。自らは業界経験がないが、住宅設備会社に勤務している友人が参加して くれることに。そして開業。それから 1年。業績は上向かない。不振の要因は一体何だろう?

【座 学編で学んだこと】

台所さんが業績不信に陥った要因は、「営業経験」という大雑把なくくりで自分の強みを捉え、その結果、商品もターゲッ トも不慣れな業界で起業してしまったことにある。それにしても台所さんは、なぜそんなミスをおかしたのだろう。それは彼が「成長市場」に固執して事業内容 を決めてしまったからだ。

資力も人材も豊富な大企業の新規事業であれば、市場の成長性を基準に進出を決断することに問題はない。しかし、個 人が起業・独立を目指す時は、自らの能力や志向が、進出を考える市場といい相性になっているかどうかを、よくよく確かめる必要がある。つまり、市場の成長 性と同様に、いや、むしろそれ以上に、市場と自己との適合性が重要な判断基準になるのだ。

「やりたいこと」「できること」「求められるこ と」。この3つのバランスが取れる事業は何かを探す。それが、起業を決意し、事業内容を選択する際、最初に取り組むべき作業である。

【実践編で学んだこと】

起業・独立を考えた時、「できること」と「やりたいこと」が食い違ってい る場合がある。その時はどうするかを考えてみた。

まずは就職や転職、アルバイトなど実務経験を通じて「やりたいこと」を「できること」にす る方法がある。また、いわゆる「週末起業」のように、その仕事に段階的に着手して習熟することも可能だ。もちろん各種のスクールやセミナーを活用する方法 もある。

反対に、「できること」の中に新たな意義を見つけて「やりたいこと」にする考え方もある。例えば「営業はできるが、やりたくない」 と思っているとする。しかし、営業の何もかもがイヤではないはず。「商談は苦手だが、ターゲットを洗い出すのは好き」とか、「電話は嫌いだが、人と会って 話すのは好き」などということもあるだろう。「できること」を一覧にし、その中に「やりたいこと」に結びつく事柄が隠されていないかをチェックすることも 有効だ。


【新たに学ぶ!今週のポイント】

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ニーズは「や りたくないこと&できないこと」

「好きこそものの上手なれ」という言葉がある。「やりたいこと」に一生懸命 取り組めば、やがてそれは「できること」になる。ところが中には「できること」ならわかるが、自分の「やりたいこと」が何なのか、どうもわからないという 人もいる。

自分の志向に自信が持てない状態でのスタートは危険だ。「やりたいこと」が曖昧だと、とりあえず「できること」や、モデルケース の台所さんのように「稼げそうなこと」に事業内容が向かってしまう。ところが世の中には、その「できること」や「稼げそうなこと」が、「やりたくてしょう がないこと」だという人間がいる。そういう相手と競い合って勝ち抜けるだろうか? 「同業者には絶対負けない!」。そう言い切るために、あらためて「好き こそものの上手なれ」という言葉の重みを噛みしめてほしい。

そのうえで、選んだ事業が「求められること」かどうか、よく検証してほしい。人 が他人に求めることとは何だろう? 「やりたくないこと」や「できないこと」だ。自分が「やりたい、できる」だけではなく、それを「してほしい」と願って いる人々をしっかり探り当てておくことが、起業・独立を成功に導く大前提である。

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