Vol.11 4775名の声から生まれた「おせち」とは

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
「私だったらこん なおせちが欲しいな」「うちは大人数だから」「子供が食べないものばかりだと困る」 ええ、とかくお客様というのは「ワガママ」なものなのです。(苦笑) 『ならば、お客様と一緒に作ってしまえばいいじゃないか!』という、成功事例をご紹介します。

「おせち」は、年の初めの大事な惣菜、だからこそ

 グルメ通販で、平均客単価が3,000円前後といわれて いるこのご時勢で、飛びぬけて客単価があがる時期が「年末」。ギフト需要もありますし、冬になると食べたくなる、高級食材を買い求める「上げ潮ムード」も 手伝って、1年で一番多忙になる時期が、12月といえるのです。
 その中でも、群を抜いて高額の売り上げを叩きだせる商材、というのがあります。
  それが「おせち」。

 「少人数化が進んだ」と言われる昨今で、確かに昔に比べたらサイズも小さく、 価格の低いものも多く出回るようにはなりましたが、それでも売れ筋の線は2万円台。食品の価格としては、かなり高額と言えるのです。
 
  通販業界でも、おせちは「しのぎ」の世界。見栄えをよくするために、豪華な商材をたくさん詰め込むため、一般的にはあまり利益率はよくないものが多いので すが、それでも売り上げにはつながるため、多くの店舗がのきなみあちこちから仕入れて販売をします。
 
 デパートでの主流は、「生 詰め(冷蔵で、あけたらすぐに食べられる昔ながらのスタイル)」のもの。それに対して、通販の主流は、「冷凍真空パッ ク(各具材が調理済みで真空パックになっており、解凍後同梱のお重などに自分で詰め合わせるもの)」が多いでしょうか。
 お届 けの際のトラブルを考えると、やはり生の商品よりも冷凍の商品の方が、時間の誤差などが発生しても受け取りにゆとりが出来るため、まだ安全だと考えるのが 一般的です。生の商品は受け取り損ねると、賞味期限などの問題から、商品そのものがダメになってしまうケースもあるからです。

 元日に食卓に並べるには、大晦日には届いているのが必須です。でも、想像してください。30・31日と、豪雪が 降ったら、どうなると思いますか?
 宅配便の車はお届けが出来なくなるのです。それでも、お客様は「届かない!」とクレームをバンバン入れてきま す。宅配業者とも電話がつながらず、対処のしようもない。こんな恐怖は、通販事業者にとって、まさに「地獄」とも呼べる不幸ですよね。(苦笑)
  だからと言って売らないわけにはいかぬ、しかし年末のクレームは、本当に辛い・・・これはまさに「賭け」。

 まあ、そういう理由で、おせちの通販というのは、ホントに大変なお仕事なのです。

 

いつも食べている味の延長戦で、お正月を彩る

 大阪で、日常的に食べるいわゆる「お惣菜」を販売しているお店があります。

○お惣菜専門店 じゃがいも

 グルメ通販を考えている店舗さんに 「一度は買ってみてください」とおススメしている優良店舗なのですが、こちらの商品のすごいところは、

・ 地域性に対する配慮が素晴らしい点(関西・関東ともに受け入れられる味付)
・シンプルで、かつ充実したライン ナップ(実にさりげないメニューが揃っている)
・材料の使いまわしがうまく満足感が高い(1 人前で、素材の数も多く栄養バランスが高い)
・説明書など、同梱物もシンプルかつ情報量が多い(食べ方などが わかりやすい)

などなど、数え上げたらきりがありません。

 と、すっかりベタ褒めしているのですが、こちらのおせちがまた、実におもしろいコンセプトなのです。

「お客様からのアンケートに基づき、中身の構成を考えたおせち」なのです。

 おせちというのは、古来から「縁起」をかつぎいわれのある食材を盛り込むのがセオリーで、昔ながらのメーカーは そこをきっちりと押さえ込んだ商品作りを心がけていますが、現在のトレンドは「自由な食卓イメージ」のようで。和洋折衷、中華、なんでも盛り込んで楽し く、おいしくというのが主流になっています。
 1960年代生まれくらいまでの年齢は、まだそういう古い食文化が中心になっていた感が強いなと感 じるのですが、80年代以降くらいから、食文化もかなり変わってきました。生活スタイルの変化からでしょうか、「昔ながら」の食生活は、やや嫌われる傾向 にあるようにも思えます。

 その辺の感覚は、自分たちで考えているだけでは、答えが見えないことも あります。
 そういう時こそ、常連のお客様からの「生の声」で、知識を補う、というのは非常に効果的なのです。

 というわけで、どんな商品が出来上がっているか、というと・・・。

 

4775名の声から生まれた「おせち」とは?

 「一の重」 「二の重」に加え、「自宅で焼き上げるロブスターのグラタン」のついた、このおせち。

 4775名のお客様からのアンケート基づき作られたのです。

 既製品の惣菜はかまぼこ程度で、あとはきっちりと自社内で丁寧につくっているのだとか。
 「黒豆」「き んとん」「煮しめ」などの基本のものを押さえ、「焼き豚」「生ハムとチーズのトルティーヤロール」「数の子のマヨネーズマスタードソース和え」など、新し い感覚のものも楽しく加えてあります。
 加えて、自宅で焼き上げるタイプの「グラタン」は、見た目の豪華さと「温かいおかず」というニーズも満た すものとなります。洋風の味付けのため、ワインなどの洋酒とも相性がいいですよね。

 実にカラフル で、幅の広いラインナップであるにもかかわらず、奇をてらった風でなく、実にほのぼのとまとまっている印象は、商品だけでなくその販売ページにも功を奏す 部分があると感じています。
 親しみやすい表現の妙、ここはぜひ見習いたいところです。

  というわけで、すべてのバランスのよさから、11月から「早期予約」がたくさん入っているのだとか。
 私も、いつ注文ボタンを押そうかとドキドキ しながら構えているところなのです。(笑)

 
 日ごろは、1人前のお惣菜を真空パックで冷 凍発送しているのですが、その手軽さとおいしさに、固定ファンがかなり多くついています。このお店の「味」「クオリティ」に対する信頼が、ゆるがないもの になっていることは、数字が物語っていると思います。

 加えて、「お客様にアンケートをとる」とい う方法で、「顧客参加型」のイベントにしてしまった点も、よりお客様を惹きつける魅力につながっていると思います。
 
  「自分でAかBかを選んでください」と呼びかけるだけでも、お客様からしたら「自分の好み」になるわけで。自分の要望をストレートに反映させられる注文形式 は、日常的にも非常に人気の高いものなのですが、その頂点たるものはまさにこの「自分たちの声が反映したおせち」になるのではないでしょうか。

 価格も29,000円代(税・送込)は、この品目をみれば実に手ごろな価格かと。
 今年のおせち大戦 争は、どこのメーカーが勝利を収めるのか。来年の数字が楽しみですね♪

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