少額訴訟,民事裁判

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局



 万が一取引先とトラブルになってしまい、交渉でもらちがあかない場合には、裁判所に民事裁判を提起するしかありません。請求する金額が60万円以下の場合には、各地域の簡易裁判所に「少額訴訟」という特別の裁判を提起することが出来ます。

 この「少額訴訟」は、通常の裁判と比較して、① 原則として1日の審理で終了する、② 時間がかかる証拠調べは行わない、という特徴があります。そのため非常に迅速に手続が終了しますので、請求額が小さい場合には選択肢の一つとなるでしょう。

具体的な書式などは、裁判所のホームページを参考にしてください。
http://www.courts.go.jp/saiban/syosiki_minzisosyou/index.html

 一方、請求金額が60万円を超える場合には、簡易裁判所あるいは地方裁判所に民事裁判を起こすことになります。

 売掛金の請求など、ほとんど争う余地が無い裁判であれば特に弁護士を立てずとも、書店などで販売されている「民事裁判のやり方」などの本を参考に、ご自身で裁判を進めることも出来ると思います。

 ただし、事案が少しでも複雑であったり、双方の言い分に差がある場合には、ご本人だけで裁判を進めていくのにはやはり無理があります。その場合には、弁護士などの専門家に助力を仰ぐべきでしょう。費用はかかりますが、結局時間と手間暇の節約になりますし、一般的に言って回収額も多くなると思われます。

ここで一番意識したいのは、「盗人に追い銭」にならないかということです。感情的にどんな少額でも悔しいから取り返したいと、むきになることもあるでしょう。

例えば、請求額が20万程度だとすると、回収できるかどうかわからない金額に対してどこまで時間や手間をかけますか?

 あるいは専門家に依頼するとなると、依頼費用だけで20万円を超えてしまうことも考えられます。相手が営々と経営を続けていて所在も確かであれば少額でも取り戻せる可能性があるでしょう。しかし、相手との連絡が取れなかったり、所在を特定できない(住んでいる場所などを特定できない)場合は、仮に訴訟で勝ったとしても実際にお金が戻ってくる確率は決して高いとは言えません。その線引きは難しいところですが、冷静に損得を計算して行動しましょう。

起業、経営ノウハウが詰まったツールのすべてが、
ここにあります。

無料で始める