株式会社リンクアンドモチベーション 代表取締役社長 小笹芳央 後編1
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2008-03-05 17:23
株式会社リンクアンドモチベーション 代表取締役社長 小笹芳央氏のビジネスからプライベートに至るまでのインタビューです。起業したい方、経営者には必見です。
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たったひとり、組織人事コンサルティング室をスタートさせ、「こんなサービスを新たに始める」と社内広報しました。時はバブル崩壊直後、企業の採用に対するスタンスが変わり始めていたこともあったのでしょう。すぐに多くの営業担当から、「私のクライアントが困っています。コンサルティングしてほしい」という声が届き始めます。マーケットのコンサルティングニーズを確認できたことも嬉しかったのですが、私が口説いて採用した社員たちの顧客オリエンテッドの姿勢、成長欲求の高さに感動しました。これまでも今も、自分がやってきたことに間違いはなかった。そしてその後も営業現場からの依頼は着実に増加し、組織人事コンサルティング室立ち上げから7年で、スタッフ数35名、年商10億円を超える事業に成長。思えばこの経験が、起業の疑似体験となっているんですね。
私はリクルートを退職し、2000年3月にリンクアンドモチベーションを設立しています。組織人事コンサルティング室の仕事を続けるうちにあることに気づいたのです。世の中の会社は成果主義を取り入れ始めていました。経営者は表層的に思うんです。「そうだ。うちも成果主義を取り入れたい」と。しかし、学生時代ラグビーをやっていた頃、複数の個人が集まったチームには、目に見えない雰囲気や空気が確かにあって、その状態が良いと感じた時ほど力が発揮できていた。会社に入ってチームで仕事をする際も、その雰囲気や空気のつくり方をいつも気にしていたのです。
結局、会社の経営者やリーダーは誰しも、個人(社員)のやる気=モチベーションを高めながら業績を高めたいんですよ。そして、退職の1年前くらいから、モチベーションという目に見えないものを体系化できないだろうか。これを自分のこれからのメッセージとして、強く、広く世の中に発信していきたいと考えるように。そのためには、リクルートという大きな看板よりも小さくてもモチベーションを旗印にしたほうがよいのではないか。そんなジレンマを抱いていた時に、組織人事コンサルティング室のコアメンバーたちが、「小笹さんに付いていくので、早く旗を立ててください」と。そんな声も私の背中を押してくれました。
創業当時、モチベーションという言葉は心理学用語として認知されていましたが、経営やマネジメントの世界では耳慣れない言葉でした。そこで私は“モチベーションエンジニアリング”、文字どおり、目に見えないモチベーションというものを体系化していくことを当社の命題とし、まずはこの言葉の認知を加速させる活動を開始します。書籍を執筆し、リクルート時代から続けていた講演活動を増加させ、すべてをモチベーションに収束していく。高い費用をかけて、日経新聞に大きな中途採用広告を掲載したこともあります。当初から、比較的順調に仕事を獲得できていましたが、2002年のサッカーワールドカップの頃、三浦知良選手や中田英寿選手がモチベーションという言葉を使い始めてから、さらに当社の存在が知られていくようになったのです。
モチベーションエンジニアリングとは、「経済合理軸以外の共感づくり」です。私たちが子どもの頃、日本のエンゲル係数は50%もありました。しかし、今では20%。日本はとても豊かな国となり、人々の欲求もどんどん変化しています。マズローの欲求階層説のとおり、十分に食べられる生存欲求と安全な生活が満たされると、段階を追って、集団帰属の欲求、尊敬されることを求める認知欲求、さらに自己成長欲求へと移行していきます。会社はこれまで、お金とポストという報酬で社員のやる気を喚起してきましたが、もうそれでは難しい時代なのです。ということは、働く社員の、仕事での成長感、達成感、一体感、ダイナミズムなどを刺激していく、そんな高次元の欲求を満たす必要があるということです。
そして、組織が有している悩み、問題の多くは、個人である人と人、その個人が所属している組織と組織、また本社と支社間などのコミュニケーションロスにあります。そこにモチベーションエンジニアリングの手法で、目に見えないモチベーションを最大限に高める戦略を見つけ出し、最適なコミュニケーション手段をご提案していく。そうやって、個人の集合体である会社に共感と一体感を生み出すことができれば、間違いなくその会社はさらなる成長に向けた大きな変革を起こすことが可能なのです。
私たちの最大の強みは、モチベーションの観点から企業の組織診断を行い、採用戦略、組織戦略、職場戦略、ブランド戦略まで、すべてをワンストップで提供できるという点でしょう。おかげさまでベンチャー企業から大手企業、また教育機関、プロスポーツチームなど、様々な分野のクライアントからお声かけいただき、設立から7年で約1700社のモチベーションエンジニアリングを実施してきました。例えば、ある大手飲料メーカー様が、業界No.1シェア奪還に向けて当社のコンサルティングをご指名いただいた際は、膨大な社内ヒアリングから導き出した仕事の意義の明文化、それを全社で共有し一体感を持ってもらうための社員語り合いイベントの実施、ほか様々な施策を織り交ぜながら目的実現に寄与することができました。また、ある大手家電メーカー様からのオーダーは、100位台だった新卒の就職人気ランキングを、トップ10以内に持っていきたいというもの。こちらもランキングトップ10入りを実現することができました。
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