DGトップ 特集 起業家インタビュー MY BEST LIFE 挑戦する生き方 第52回 (株)トレジャー・ファクトリー 野坂英吾 株式会社トレジャー・ファクトリー代表取締役社長 野坂英吾 後編2

株式会社トレジャー・ファクトリー代表取締役社長 野坂英吾 後編2

last modified 2008-04-02 14:21

株式会社トレジャー・ファクトリー代表取締役社長 野坂英吾氏のビジネスからプライベートに至るまでのインタビューです。起業したい方、経営者には必見です。

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<未来へ~トレジャーファクトリーが目指すもの>全国に店舗網を広げていきながら、さらにその先には海外への進出も

株式会社トレジャー・ファクトリー代表取締役社長 野坂英吾

 そのピンチを経験したからこそ、今のトレジャーファクトリーがあるんですよ。まず、6店舗を一気に出店したことで会社が危機的状態に陥ったことを全社で共有することに。その現状を伝えた店長会議では、全員が水を打ったように静まり返りました。でも、全員に「自分たちでなんとかしなければ!」そんな当事者意識が芽生えたことは確かです。そして、それまでは公表していなかった各店舗の売り上げや粗利など、細かな数値をすべて公開し、また、エリアマネジャーを設置して各店舗の成功ノウハウを吸い上げどんどん共有していく。全社一丸となって復活を信じ、行動した結果、なんとわずか6カ月で持ち直すことができたのです。リーダーとしては、メンバー全員の力の生かし方を学んだ得がたい体験となりましたね。そして、この危機を通じて店舗を規模別にパッケージ化し、収益のブレない店舗モデルの確立もできました。

 そして昨年12月26日、念願だった東証マザーズへの上場を達成。実は2007年の初めに、私が東証の上場記念の鐘を鳴らすシーンをビジュアライズした合成写真をつくって手帳に張り、毎日それを眺めながら頑張ってきたんです(笑)。ちなみに、当社にはスタンダードと名づけた社内マニュアルがあるのですが、上場準備はその基準を大幅に見直す必要がある厳しさでした。現場にも相当な負荷をかけたと思いますが、4年前のピンチをみんなで乗り越えてきたという自負がありましたからね。上場により、社内の結束を改めて再確認できました。

 現在、総合リサイクルショップ「トレジャーファクトリー」は福島県のFC店舗2店を含め、28店舗を展開中。あとは、2006年からスタートした、洋服・服飾雑貨を扱う専門リサイクルショップ「トレジャーファクトリー スタイル」を2店舗。今後は、関東だけでなく全国に店舗網を広げていきながら、さらにその先には海外へも進出していきたいと考えています。

 最近、特に歴史に興味があります。やっぱり300年近く続いた徳川幕府は偉大だなぁって。店舗数増だけではなく、新業態への挑戦も続けていきます。これからも多くの人たちから必要とされ、多くの人たちの生活をより良い方向へ変えていける事業をずっと継続していきたい。できれば私がいなくなったあとも未来永劫。少なくとも徳川幕府を超えて、300年続く会社づくりを目指します(笑)。


<これから起業を目指す人たちへのメッセージ>これだと思える事業アイデアが浮かんだら、周囲にどんどん公言していくことです

株式会社トレジャー・ファクトリー代表取締役社長 野坂英吾

 どんな人にも、今しかできないチャンスがあるんです。でも、そのチャンスに気づいてない人が多いのではないでしょうか。もちろん、すべてのチャンスが成功につながるとは限りません。世の中の時期、自分の時期をしっかり見極めて、それがマッチするものであれば成功する可能性が高くなる。先程もお話しましたが、私にも本当に多くのチャンスが巡ってきました。しかし、100チャンスがあったとしても、本当に活かせるチャンスはそのうち1つくらいですよ。マイナスのチャンスに手を出したら、逆戻り。正直、起業後にそんな手痛い失敗をしたこともあります。しかし、二度と同じ失敗を繰り返さず、活かせるチャンスだけを見極める眼を鍛えればいい。そこで必要となるのが、事業に対するこだわりだったり、理念だったりします。

 私は起業前に50個の事業アイデアをひねり出し、その中からリサイクルビジネスを選択しました。そして、とことんまでリサーチを積み重ね、リサイクルショップの現状を変えたい、という強い想いをもちました。また、ただ儲かる店をつくるということではなく、世の中から必要とされる事業として大きく育て、継続していくことを起業前に決めていました。そんな志がしっかり固まっていれば、マイナスのチャンスに手を出す確率が格段に下がるのです。ですから、私と同じように起業したいが何をすればいいかがわからないという人は、流行を追いかけるのではなく、身の回りにあったらいいな、を50個以上挙げてみるといいですね。その際に、頭の中で考えるだけではなく、紙に書き出してみてください。問題意識には、必ず世の中から必要とされるビジネスのヒントが隠されています。

 もしも、世の中への貢献ができて、永続できそうなアイデアが浮かんだら、どんどん周囲に公言していくことです。それが、自分を前に進めるいい意味でのプレッシャーになりますから。そして大きなステップを踏み出せるよう、大きな目標を掲げること。大きな目標を立てたら、確実に実現できる中くらいの目標をいくつか挟み込んでください。そしてどんどんゴールに近づけていって、大きな目標を達成する少し前に、再びさらに大きな目標を掲げる。これを繰り返し継続していけば、あとは世の中がその事業をどんどん後押ししてくれるようになるのではないでしょうか。

<了>




取材・文:菊池徳行(アメイジングニッポン)
撮影:神田正人

 


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