1:無駄な贅肉でメタボになっている会社

いくら利益が出たとしても、そのお金が会社に残っているとは限りません。さび付いた機械装置や誰も買わない不動産、事業に関係ない有価証券、場合によっては回収できない売上代金や売れ残りの在庫が処分できずに貯まっていたりする会社もあります。この中で特に注意が必要なのが、売掛金と、商品や製品などの棚卸資産です。
売掛金は、売り上げが上がっているにもかかわらず、まだ入金がないものですので、これが売り上げの伸びと比べてどんどんふくらんできている場合、無理な売り上げを計上して利益が出ているように見せかけていたり、回収の見込みがない売掛金をそのまま残していたりすることが考えられます。
商品や製品なども、資産に計上されているから価値があると考えるのは怪我のもと。前期と比べてふくらんできている場合、すでに価値がない売れ残り品を処分できずに資産としてカウントしているだけだったり、そもそも架空の在庫だったりする場合もあります。
これらのような不良資産は本来損失になるはずのものですから、異常な分を利益から差し引いてみるだけですぐに会社の実態が見えてきます。
2:経営者との取引がある会社
会社の資産に貸付金があるとなると、まず疑った方がよいのが経営者の持ち逃げです。税務上は会社に利息を払えば特におとがめがないためか、経営者にお金がなくなると会社のお金を持ち出す人が多いのです。これは本来会社の事業のために使うお金が、全く別のところに流れることになるため大きな問題です。しかもこのお金、代表者の生活費や個人的な借金返済などに充てられていることも多いので、まず返済されることはあり得ません。
特に役員報酬を削って利益水準を確保しつつ、貸付金が増えてきている場合は要注意です。会社の資金繰りは火の車ということを表す一つの兆候です。
それでは、逆に経営者が会社に大金を貸し付けている場合はどうでしょう。
会社にお金を貸し付けなければ会社の資金繰りが立ち行かない。こんな場合に経営者は多少無理をしても会社のためにお金を貸し付けます。これで会社の資金繰りが改善するのであれば問題ないのですが、継続的に資金繰りに困っている状態となると話は別です。貸付がふくらんでいけば、経営者にとってもお金がどんどんなくなっていきますので、親戚からお金を借りたり、場合によってはサラ金に手を出してしまったりすることもあります。
借入の異常な増加は、もう次に打つ手がなくなってきている一つの兆候かもしれません。
3:負債が少ないほど会社は健全なのか

これもよく引っかかる事例なのですが、たまに買掛金や未払金などの債務がほとんどない会社にお目にかかることがあります。実はこれも怪しい兆候の一つです。なぜなら、本来、買掛金や未払金は、普通に取り引きしていればどこの会社でも発生するものです。それにもかかわらず、ほとんど計上しないということは、無理をして利益をひねり出さざるを得ない状況にあるということが推測できます。
このような状態で銀行借入がふくらんできているとなると非常にヤバイ兆候です。もし銀行が追加の貸し出しをしてくれなかったら、あっという間に支払いができない状態になってしまう可能性があります。
コメント
せっかくがんばって利益を稼いでも、変な取引先と取り引きして貸し倒れを出してしまったとすると一瞬で今までの努力が吹き飛んでしまいます。不況の影響から会社を守るためには、きちんと取引相手を見極めることが重要です。相手も取り引きしたいので、きちんとお願いすれば決算書のコピーをくれることも多いですし、信用調査の情報も簡単に手に入る時代です。少しでも危ないなと思ったら、すぐに現金取引をお願いしてください。
