オリンピックに向けた建設ラッシュ
北京オリンピックに向けて、競技施設や関連施設が数多く造られました。デザイン面や機能面をみてもかなりよいものができあがったと思います。もちろん、これにあわせて国威発揚といわんばかりに地下鉄や道路などのインフラ面といった大規模な整備も急ピッチで行われましたね。でも、考えてみると、これで儲かるのは建設会社だけのような気がしませんか。

建設ラッシュで増えるのは何か?
実は建設工事には多くの人たちの協力が必要なので、あれだけの大規模な工事を、しかも短期間で行うためには数多くの建設労働者が必要なのです。当然住むところも必要ですし、食事や日用品、さらには娯楽などのサービスのニーズも飛躍的に高まるという流れです。このように大規模な公共工事を呼び水として、付近の経済も活性化し、新たな建設ニーズまで生まれて、公共投資の波及効果は何倍にもなる場合があるのです。
ビルを建てると会社の利益が増える謎
これだけニーズがあるのであれば、自社で資金を調達してビルを建設し、テナントや居住者に入居してもらうということも可能です。ビルを建設するコストのほとんどは固定資産として扱われるため長い期間で少しずつ費用になっていくという特徴があり、たとえ大規模な投資をしたとしても、毎期費用になる金額は限られているのです。

一方家賃収入の方は、お金の流れを重視して決定されることもあり、借入金の返済や利息、運営費などを支払ったとしても十分にお金が残るぐらいの設定になってきます。ここで注意が必要なのが、借入金の元本の返済は単に借りたお金を返しているだけなので、まったく費用にならないという特徴がある点です。
もうお気づきでしょうか。投資規模や必要資金が膨大だとはいえ、入金になる収益に対して、費用が圧倒的に小さいという特徴があるため、会計上、非常に利益を出しやすい構造なのです。
会社の利益が増えると回り出すスパイラル
実は利益をたくさん出すことができる会社には投資が集まりますし、銀行としても不動産を担保にとることで、どんどんお金を貸し出すことができます。会社としてはそのお金でまた新たなビルを建設し続ければあっという間に大企業になることができる千載一遇のチャンスが、まさにオリンピックなのです。周りの投資が続いていて不動産のニーズが高いうちは、このスパイラルがどんどん回りますので、海外からも多くの投資が集まってきているというのが現在の状況です。
コメント
ほかにも北京オリンピックの経済効果はさまざまな分野に波及しています。会計面から光を当てるだけでも多くのビジネスチャンスが見えてくるようになりますので、たとえ短期間のイベントだと思っても、その裏でどのようにお金が動くのかを考えてみるということもなかなかおもしろいものです。うまく次の中国経済を担う産業を見つけることができれば大儲けすることも夢ではないかもしれません。