ミニカーで年商1億5000万円。秘訣は、スピード・メルマガ・思いやり / 有限会社スタイル

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

7300アイテムものミニカーを揃えたネットショップが、年商1億5000万円を超える快進撃を続けている。
スピード、メルマガ、思いやりが売り上げアップの秘密のようだ。

 

ミニカーショップスタイル
「ミニカーショップ スタイル」
http://www.minicarshop.jp/

“そのミニカーをくれるなら本物の車をここで買ってもいい”

7300アイテム以上のミニカーを揃え、年商1億5000万円も売り上げているネットショップがある。
その名は「ミニカーショップ スタイル!!」

オーナーはミニカーマニアの男性かと思いきや、山田麻紀さんという女性。

 「近くのカーディーラーに飾られていたミニカーがカラフルでかわいくって、欲しくなったんです。
そこに勤めている知人に譲ってもらえないか聞いてみたら、
『非売品だから売れないんだけど、中にはそう言うと“そのミニカーをくれるなら本物の車をここで買ってもいい”っていうお客さんもいる』
って言う んです。
車は好きだけどミニカーマニアではない自分のような一般の人間だって欲しくなるのなら、
商材としていけるのではないかと思いました」

と山田さんは 開業の動機を語る。

 

まずは「YAHOO! オークション」でリサーチ

ミニカーショップスタイル

しかし、いきなりショップを立ち上げて商品を仕入れ、本格的に始めてしまうには不安もあった。
まずは少し仕入れては「YAHOO! オーク ション」に出品。

ミニカーのメーカーや問屋、既存のネットショップを研究するのと同時に、ショップ開業のPRを兼ねてマーケット調査を行った。

「そこで業界の古くて閉鎖的な体質がわかりました。
たとえばパソコンメーカーは、新製品が発売される1カ月前までには
製品スペックや発売スケ ジュールなどの情報がリリースされるんですが、ミニカーの場合、問屋さんから商品が届いて初めてわかる状態なんです。メーカーは半年くらい前に先行予約を 受け付けるんですが、その発売スケジュールが1カ月ずれることもザラでした」

 

1日に3~4通、メルマガ送信

ミニカーショップスタイル

しかも、注文した個数が揃わないことも多かったという。
ショップを立ち上げた直後、予約を受けた顧客にそういう事情で販売できないことを伝えたところ、クレームを受けた。

「そこでお客様にはとにかく新製品に関する情報が入りしだい、
伝えようと思ったのです。
それでとにかく小まめにメルマガを配信し始めました」

一般的なネットショップが送信するメルマガは多くて週1通程度、
月1通というところも多い。
それが、山田さんは1日に3~4通も送っている。

「夜の10時、11時に情報が入ってきても、携帯のアドレス以外、翌日まで溜めることはせずにすぐに送信しています。
ちなみにメルマガ送信会員は約2000人。
通常のネットショップでは少ないが、ミニカーのショップとしては多いみたいです」

また、商品の発送も「17時に注文が来たら、その時間が最後の引き取りとなる宅配業者を5分待たせて配送を頼む」ほど、スピードを心がけている。

 

初心者にも見やすくわかりやすいページづくり

ミニカーショップスタイル

ホームページづくりは、開業の経緯にもあった「マニアだけでなく、初心者や一般の人にも買ってもらえるサイト」をコンセプトに置いた。
 
「従来のミニカーのネットショップは、マニア向けに商品情報がテキストで羅列されているところがほとんどでした。
だからお客様にカタログを見ていただく感覚のホームページにしたのです」

初心者にも見やすくわかりやすいページづくりを心がけたが、それでも「わからない」という問い合わせの電話がひんぱんに入る。

「彼氏やお子さんにプレゼントしたい、という女性のお客様がたくさん来られます。
車種や形式、年式などマニアックなことはおわかりにならないので、
お電話で『ライトの形はわかりますか?』などと伺いながらお探ししています。
そういうお客様を大切にしたいですね」

 

ファンに喜ばれる「ホビーショー」のレポート

ミニカーショップスタイル

当初、仕入れの数や時期が予定どおりにならず、品切れを出して顧客からクレームを受けたり、逆に在庫を抱えることもあった山田さんだが、経験を重ねるごとに正確に読めるようになったという。

「仕入れ予約時の予定数は必ず確保できるようになり、販売予約数とずれなくなって販売効率が上がり、お客様からも『スタイルなら絶対に手に入る』と信頼していただけるようになりました。これが効いてきていると思います」

さらに、山田さんは新商品の展示会である「ホビーショー」のレポートを充実させ、ミニカーファンに喜ばれているという。
 

「展示されている新商品の写真を1台1台、さまざまな角度から撮影して、遅くとも当日の夜までに掲載しています。
そのページアップをメルマガで伝えると、通常 は1日3000~4000程度のページビューが6000~7000程度まで跳ね上がりますね(笑)。海外からのアクセスもありますよ」

 

いかに顧客の気持ちを理解して実践するか

「ミニカーショップ スタイル!!」繁盛の秘密について、山田さんは次のように締め括った。

「日ごろ、ネットでいろいろ情報収集をしています。
そこで、例えばお客様から扱って いない商品について問い合わせを受けたら『“YAHOO! オークション”に出品されていましたよ』などとアドバイスすると喜んでもらえます。
そのよう に、全般的に自分がそうされたらうれしいと思うことをするように運営しています。
いかにお客様の気持ちを理解して実践するか、ということが一番大切なので はないでしょうか」

年商1億円への道のり ~「スタイル」の場合

山田麻紀さんプロフィール

伊藤康子さん

夫が経営するパソコン関連の会社に勤務。
自分も会社経営に興味はあった。
車が好きで、たまたまあるカーディーラーのショーウィンドウに飾られていたミニカーを見かけたことがきっかけとなって、ミニカーのネットショップ開業を思い立つ。

1億円サイト・5つの「極意」
一、マニアの心をくすぐる情報提供(質&スピード)
二、初心者にも優しくわかりやすいサイト運営
   (以上の2点で「つねにお客様の気持ちを汲む」)
三、メルマガ送信や注文対応などにできるだけ早く対応する
四、商品はしっかり確保して顧客を裏切らない
五、ネットや業界に関する知識を持ち、顧客サービスを心がける

会社概要

有限会社スタイル
URL/http://www.minicarshop.jp/
開業年月/2003年2月
資本金/1円
売上高/1億5000万円(2006年3月期)
事業内容/ミニカーのネット販売
年商
2003年 2500万円
2004年 1.2億円
2005年 1.5億円

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